運転免許の更新に金沢市東蚊爪町にある石川県運転免許センターへ行ってきた。ところで、運転免許はなぜ更新しなければならないのだろうか?
ヨーロッパなど外国では更新が必要ない国が多くある。オーストリア、デンマーク、フィンランド、スイスは更新なし。イギリス、オランダ、ニュージーランド、スウェーデンなどは更新が10年だ。日本に比べると圧倒的に更新要件が緩和されている。
平成10年に運転免許証の更新制度は憲法違反だ!として訴訟している方が居る。また平成12年に警察庁交通局は運転免許証の更新制度の効果等に関する調査結果についてを発表している。
遠田は、これらについてどちらかの側でコメントするつもりはない。中小企業診断士の「資格の更新」が今年から変更になる。資格の更新は、なんのためにするものであろうか?についてちょっと考えてみたい。
中小企業診断士という国家資格がある。
5年ごとに更新が必要だ。更新要件を満たさないと資格が失効してしまう。資格更新には知識ポイントと実務ポイントの両方を満たさなければならない。平成18年の改正で特に実務ポイントが重要になった。実務能力は経験や体験により磨かれるため、実際のコンサルティングを行なうことが更新条件として付け加えられている。
国(中小企業庁)のホームページには
登録有効期間に確認する「実務に従事したこと」の日(点)数を「9点以上/5年間」を「30点以上/5年間」に変更
とある。
つまり期間内に30日のコンサルティング実務を行なわないと資格更新ができないということだ。これは厳しい。
中小企業診断士の有資格者は、行政や商工会議所などの公的立場の方と民間の方がほぼ半数づつといわれている。さらに民間の中小企業診断士の9割以上は企業内診断士といわれ、コンサルタント業務が本業でない方が圧倒的に多い。
このような環境下で、この更新要件では「更新できない国家資格」といわれてもしかたがない。しかし、厳しいながら、この制度変更を含む更新のあり方に、遠田は共感している。
資格の更新が必要な理由は「能力の保証」だろう。
試験に合格したときの知識だけで生涯国家資格を名乗れることには疑問がある。情報処理試験や建築士など、国家試験は一度試験に合格すれば生涯国家資格を名乗ることができるものが多い。しかし、合格してしまえば新たな学習はせず、その結果知識が錆びついていくということが多いのではないだろうか。合格したときが能力のピークで、あとは下がっていくだけというのでは情けない。
とくに専門能力の発揮を期待される国家資格こそ、更新が必要と考えられる。
更新要件が厳しいほど、それだけ社会からの要望も高いものと受け止めたい。
さて、遠田も中小企業診断士の有資格者。更新要件を満たすため、日々精進したいと思う運転免許更新の日であった。
![遠田幹雄](https://www.dm2.co.jp/wp-content/uploads/tohda300300.jpg)
この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
小規模事業者や中小企業を対象として、経営戦略立案とその後の実行支援、商品開発、販路拡大、マーケティング、ブランド構築等に係る総合的なコンサルティング活動を展開しています。実際にはWEBマーケティングやIT系のご依頼が多いです。
民民での直接契約を中心としていますが、商工三団体などの支援機関が主催するセミナー講師を年間数十回担当したり、支援機関の専門家派遣や中小企業基盤整備機構の経営窓口相談に対応したりもしています。
保有資格:中小企業診断士、情報処理技術者など
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コメント
こんにちは。
私も先日、運転免許の更新へ行ってきました。確かに今までは免許の更新に対して疑問は持っていたりもしていました。
しかし、今回の免許の更新でひとつだけ、心に残った話がありました。それは、お子さんを失った被害者の手記です。十数年経ても変わることの無い胸の内に触れられたことは良かったと思いました。
特に更新でなければ聞けない話しではないかもしれませんが、更新だからこそ聞けた話しではなかったかと思います。
どもども、たかしさん。コメントありがとうございます。
そうですね。せっかくの更新。ただ寝てるだけじゃもったいない。なにかをつかんでかえりたいですね。
さて、たかしさんは一級建築士の有資格者でしたよね?一級建築士を更新制度にするというお話があったように思うのですが、実はどうなのでしょう?
運転免許の更新制度自体は、その運転者が資格者たる素養を持っている確認ですから、散って猪スパンで確認する事は許容出来るかと思います。
運転者は一歩間違えば殺人者になってしまう訳ですから…
許せないのは、免許更新の時にあたかも必ず入らなければ行けない様に勧誘される、交通安全協会の方です。
あの団体はいったい何なんでしょうか?
どもども、近八さん。
以下は運転免許証の更新制度は憲法違反だ!からの引用です。
> 「警察と交通安全協会の癒着は激しくなる一方。ここ10年ほどの道路交通法の改正を見ても、交通安全協会にカネが落ちるシステムを法律的に裏付けていっている。今後、情報公開が求められて警察の裏ガネ作りが難しくなっていくなか、交通安全協会などの天下り団体を潤わせ、そこで作られた裏ガネを警察に流し込み、幹部が私腹を肥やすというシステムがさらに強化されるだろう。この流れに歯止めをかけたい」
私の「税理士」という資格も、「更新」が有りません。
今のところ、年間40時間の研修の受講努力義務、が有るだけです。
他方「ITC」の資格はまもなく更新時期。確定申告がすんだらポイント入力です。
あ~、のんびりしたい。
散って猪スパン
↓
一定のスパン です(汗)
やはり問題になっているのはそこのところだったんですね。
先程も云った様に、免許更新制度や車検制度は安全性を考えれば基本的に間違ってはいない。
ただ、それによって誰かが潤う様では困るという事です。
更新頻度にも当然のごとく考慮が必要でしょうし…
更新は大変。ただ、更新には意味がある。医者なんかも更新制度があっても良いように思いますし、税理士さんなども毎年のように税制が変わるんですから、更新要件があっても良いように思うなぁ。
診断士の更新要件、たしかに必要だとは思います。ですが、5年ごとに制度をいじくって関係者を慌てさせるのはどうかと。
どうも国家試験制度のモルモットのような気がしているのは私だけですか?
どもども、みなさま、更新についてのコメント更新ありがとう。(^^;
功罪つきものの制度改革。
今回の中小企業診断士の制度改革はたしかにモルモットかもしれません。マイナス面で考えると、たいした既得権がない国家資格なのに振り回されてやぁな気分にさせられてしまう。これは実感でしょう。
合格難易度が高い割に取得後の権益が最も少ない国家資格が中小企業診断士でしょう。だからこそリトマス試験紙にされているのかもしれません。
だとしたらそれはそれでプラスに考えることができます。
国家資格こうあるべき、というモデル事例で中小企業診断士資格をアピールしたいものです。
ま、物事は多面的に見ていかないとね。と、自己納得しようとしている遠田であります。
今日はお休み。免許証の更新です
こんにちは!今日店長柿木はお休みでして、免許証の更新にきました。 店長柿木は優良…