GA4は多機能ですが、わかりにくい。これが最大の弱点ですよね。
そこで、特定のことだけをわかるようにするカスタマイズされたレポートを見ることができるようにしました。ここでの事例は「BING」という検索エンジンから当サイトに流入してきた分だけをアクセス解析するというオリジナルレポートを作成しました。GA4の「探索」というメニューを使うとわりと簡単に設定ができます。みなさんは「BING」の部分を特定のサイト名に置き換えればそのまま応用できますので参考にしてください。
GA4で専用レポートを作りましょう
GA4の「探索」を使います
GA4の管理画面左側にあるメニューで「レポート」の下にある「探索」をクリックします。
すると「データ探索」という画面になります。この画面で自分が注目したいアクセス解析だけを抽出することができます。
「空白」の「新しいデータ探索を作成します」をクリックします。
無題のデータ探索から設定します
「無題のデータ探索」というデータ探索名が表示されました。この名称はあとから変更できますので気にせず設定を続けます。
「セグメント」をクリックします。
「セグメント」を選択し、右側に表示されるところには「ページ/スクリーン」を選択します。さらにその右に表示されるメニューから「ページの参照元URL」を選択します。
次に条件を入力します。ここでは「bing」を含むという設定にしました。
というのは「https://www.bing.com」も「https://bing.com」も「https://***.bing.com」もすべてまとめて測定したかったからです。
「bing.com」にしたほうが正確かもしれませんが、ここではあえて広めにしておきました。
設定ができたら右上の「保存」をクリックします。
このデータ探索の名称は「BINGからの流入」という名前に変更しました。名前の変更は上記の画面の三点リーダー(︙)をクリックすると編集できます。
これで「BINGからの流入」のアクセス解析が簡単になりました
アクセス解析したいときは「探索」から「BINGからのからの流入」をクリックするだけです。
これでBINGからの流入が期間にどれくらい発生しているかというセッション数や、その後どのページに着地しているのかが容易にわかるようになります。
上記の画面では
・過去28日間で
・セッション数は2245件
・その後閲覧したページタイトル(LP)
がわかります。
参照元を探索する応用について
応用は上記設定の「BING」の部分を変更すること
上記の設定は「BING」からのアクセス流入がどれくらいあったかを測定するための設定です。この設定を応用することで、任意の参照元ドメインの流入元を測定することができます。
また、複数の設定をまとめることもできます。
例えば、当社の所有している独自ドメインからの流入をまとめて測定するための設定を紹介します。
当社は、以前利用していたドメインとして「tohdamikio.com」や「domo-domo.com」という独自ドメインがあります。これらのドメインからは「dm2.co.jp」に対して301リダイレクトをかけています。
また、北陸の蕎麦食べ歩き「sindan.org」という独自ドメインや、予備用として置いてある「semm.jp」という独自ドメインもあります。
上記4つのドメインをまとめて「セッションの参照元」として設定したのが上記の画像です。
この設定に「当社関連サイトからのリンク(参照元)」というデータ探索名をつけておくと、クリックするだけで状況がわかります。
これで、4つのドメインからの流入がどのページに着地しているかというトラフィックの流れがわかります。
この設定はわりと簡単なのと、イベント設定と違い設定してすぐにこれまでのアクセス状況を測定できるのがメリットです。
「ページの参照元」と「セッションの参照元」の違い
GA4の「探索」機能を使って特定URLからの参照元を測定する際に、「ページの参照元」と「セッションの参照元」のどちらを選択するかについて迷うかもしれません。この違いを調べてみました。
ページの参照元
- 個々のページビューに関連付けられた参照元情報を示します。
- ユーザーが特定のページにアクセスした直前のURLを表します。
- 同一セッション内でページ間を移動する際にも変更される可能性があります。
セッションの参照元
- セッション全体に関連付けられた参照元情報を示します。
- ユーザーがサイトに到達した最初の参照元を表します。
- 同一セッション内では通常変更されません。
どちらを選ぶべきか
特定URLからの参照元を測定する目的に応じて、以下のように選択することをお勧めします。
- セッションの参照元を選択する場合:
- ユーザーがサイトに最初にアクセスした経路を知りたい場合
- 全体的なトラフィックソースの分析を行いたい場合
- UAの従来の参照元分析に近い結果を得たい場合
- ページの参照元を選択する場合:
- 特定のページ(例えばキャンペーンのLPなど)への直接的な流入元を詳細に分析したい場合
- サイト内での遷移パターンを把握したい場合
- クロスドメイントラッキングを行っている場合の詳細な分析
多くの場合、セッションの参照元を選択することをお勧めします。これにより、ユーザーがサイトに到達した最初の経路を把握でき、全体的なトラフィックソースの分析に適しています。
ただし、特定のページへの直接的な流入元を詳細に分析したい場合や、サイト内での遷移パターンを把握したい場合は、ページの参照元を選択することも検討してください。
最終的には、分析の目的や必要とする情報の粒度に応じて選択することが重要です。必要に応じて両方の指標を使い分けることで、より包括的な分析が可能になります。
この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
小規模事業者や中小企業を対象として、経営戦略立案とその後の実行支援、商品開発、販路拡大、マーケティング、ブランド構築等に係る総合的なコンサルティング活動を展開しています。実際にはWEBマーケティングやIT系のご依頼が多いです。
民民での直接契約を中心としていますが、商工三団体などの支援機関が主催するセミナー講師を年間数十回担当したり、支援機関の専門家派遣や中小企業基盤整備機構の経営窓口相談に対応したりもしています。
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