Google Analyticsの測定IDを再確認しましょう、間違っていると自社のアクセスが不正確になるだけでなく他社の迷惑になります

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Google Analyticsの測定IDGoogle AnalyticsがGA3(ユニバーサルアナリティクス)からGA4に完全移行してから約1年経過しました。みなさんはちゃんとアクセス解析できていますか?
GA3ではトラッキングコードIDと言いましたが、GA4では測定IDという呼び名になっているようです。名称はどちらでもいいのですが、このIDが間違っているとアクセス解析がうまくできません。そんな出来事が実際にありました。他社のアクセス解析を不正確にしてしまうような迷惑をかけることにもなりかねませんのでご注意ください。

Google Analyticsの測定ID

測定ID(トラッキングID)が重要です

Google Analyticsは現在GA4になっています。以前はGA3(UA)でした。その測定ID(以前はトラッキングIDといいました)については以下のようなしくみになっています。

  1. 形式: GA4の測定IDは「G-XXXXXXX」の形式です。
    以前のユニバーサルアナリティクス(UAまたはGA3)では「UA-XXXXXX-Y」でした。
  2. 生成: Google Analyticsで新しいプロパティを作成する際に、GA4プロパティを選択すると、測定IDが自動的に生成されます。この測定IDは、そのプロパティに関連するすべてのデータ収集と分析の基礎となります。
  3. 埋め込み: 測定IDを含むスクリプトコードをウェブサイトの各ページに埋め込むことで、GA4は訪問者の行動を追跡できます。
    例えば、以下のようなコードがサイトに追加されます
    <!– Google tag (gtag.js) –> <script async src=”https://www.googletagmanager.com/gtag/js?id=G-Y****44MR4″></script> <script> window.dataLayer = window.dataLayer || []; function gtag(){dataLayer.push(arguments);} gtag(‘js’, new Date()); gtag(‘config’, ‘G-Y****44MR4’); </script>
  4. データの収集: このスクリプトがページにロードされると、ユーザーの行動データ(ページビュー、イベント、コンバージョンなど)がGA4に送信され、対応する測定IDに基づいて整理されます。
  5. イベントベースのトラッキング: GA4はイベントベースのデータ収集に重点を置いており、ユーザーの行動を詳細に追跡するための柔軟性が向上しています。特定のイベント(クリック、スクロール、ファイルダウンロードなど)をカスタム設定することで、より詳細な分析が可能です。

このようなしくみによってアクセス解析ができるようになっています。

測定IDを間違えるとどうなるか

最近のWEBサイトはトラッキングコードのタグを挿入するというよりも、測定IDのみを挿入することが増えています。

で、その測定IDを間違えて記入するとどうなるか?

  1. データ収集の失敗: 正しい測定IDが設定されていない場合、Google Analyticsにデータが送信されず、訪問者の行動やその他の重要な情報が記録されません。これにより、正確な分析ができなくなります。
  2. 誤ったデータ収集: 別のプロパティの測定IDを使用してしまった場合、他のサイトやアプリのデータが混在し、正確な分析ができなくなります。また、本来のデータ所有者に誤ったデータが送信される可能性もあります。

ここで問題なのは「誤ったデータ収集」です。

GA4のデータがおかしいことに気づくかどうか

あるサイトのアクセス解析がおかしいことに気づきました。

急激にアクセスが変わったタイミングがあります。

この原因は、他社のWEBサイトで設定した測定IDが間違っていて、当サイトの測定IDが挿入されていたことでした。

調べてみると、GA4のエンゲージメント・ページパス一覧に、当サイトには存在しないページパス名(パーマリンク名)がずらりと並んでいます。

ここから、このドメイン名(URL名)がわかりましたので、その管理者さんにメールにて連絡し修正してもらうことにしました。

挿入されていたタグは以下のようなものでした。

<script async data-type=”lazy” data-src=”https://www.googletagmanager.com/gtag/js?id=UA-108***2-19″></script>

このタグは当社が管理している「北陸の蕎麦食べ歩き」というWEBサイトのものです。このタグを削除してもらうことでアクセス解析のデータが正常に戻りました。

本当によく注意していないとなにが起こるかわからないですね。