DMARCに対応しているメールを受信側で制御できる機能がエックスサーバーに実装されました

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DMARC受信対応GmailのDMARC(ディーマーク)対応が2月1日から始まる予定なので、メールの到達率が一気に下る可能性があり、メール環境整備が1月中の喫緊の課題です。
そんな中でエックスサーバーはDMARC対応を強化しています。すでに送信メールのDMARC対応は完了していますが、今度は受信メールのDMARC対応です。送信メールがDMARC対応していない場合の受信メールをどうするかという挙動を制御できます。これは地味によい機能だと思います。早速このDMARC受信機能は「ON」にしました。

DMARCに対応していないメールを制御する

エックスサーバーの迷惑メールフィルタ設定を見直します

エックスサーバーのサーバー管理画面に「迷惑メールフィルタ設定」があります。この設定に「受信側DMARC設定」というのが追加されています。

DMARC受信対応

初期設定は「OFF」になっています。これを「ON」に変えましょう。

DMARC受信対応

受信側DMARC設定を「ON」にすると、設定完了画面になります。

DMARC受信対応

受信側DMARC設定で変わること

エックスサーバーの管理画面には以下のように表示されています。

OFF:送信側のDMARCポリシーにかかわらず、通常通りメールを受信します。
ON:DKIM認証、SPF認証の両方が認証失敗した場合、送信側DMARCポリシーに沿った処理を行います。
※迷惑メール設定・ホワイトリスト設定・ブラックリスト設定は、DMARC設定にかかわらず適用されます。
DMARC設定がONの時はDMARC設定が優先されます。

迷惑メールや詐欺メールのほとんどは、DMARCが設定されていません。ですからこの受信側DMARC設定を「ON」にしても、DMARC設定がされていないメールは通常の迷惑メール判定になります。

もしもDMARC設定がされているメールからの場合は、送信側が設定している送信ポリシーに沿った処理になります。送信側のDMARC設定でレポートを受け取る設定になっている可能性があります。

そのため正当なDMARC設定がされたメールに関してはメールの挙動がおかしなときはレポートが配信されますのでメール不達問題を解決するための役に立ちます。

今後、メールが確実に到達しているかどうかに注意しましょう

Gmailやyahooメールは2月より、DMARC対応を必須にしています。そのためDMARC対応できていないドメインからのメールがGmailやyahooメールに届かないという問題が多発する可能性があります。

もしも「MAILER-DAEMON」が増えていたら、DMARC対応(SPF、DKIM対応を含む)ができていないことが原因かもしれません。

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DMARC
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最新の通信環境に適した対応をしましょう。

※SPF、DKIM、DMARCの対応についてよくわからないという場合は、ITやインターネット通信の問題解決に強い専門家やITや事業者に相談してください。