秀丸エディタがChromiumブラウザになり、ChatGPTの使い勝手がよくなりました

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秀丸エディタ秀丸エディタが劇的なバージョンアップをしました。2023年6月14日にバージョン6.22となり、なんとブラウザとしても使える機能が追加されました。
「ブラウザ枠」を使いURLを指定すれば、そのWebページをエディター画面と並べて表示できます。このブラウザ機能は「Chromium」ベースの「Microsoft Edge」コンポーネント(WebView2)が利用されているとのこと。
「Chromium」は「Google Chrome」や「マイクロソフトEdge(エッジ)」にも使われているオープンソースのブラウザプラグラムです。セキュリティレベルやや高めの「Edge」を秀丸エディタに組み込んだような使い方が可能です。

秀丸エディタにブラウザ機能が追加されました

秀丸エディタのバージョン6.22に追加されたブラウザ機能

この秀丸ver6.22のもっとも大きな特徴は「ブラウザ枠」というブラウザ機能の追加です。

秀まるおのホームページ(サイトー企画)-秀丸エディタ 新機能の紹介

このページに記載されている特徴は以下のとおりです

・ブラウザ枠の動作には、Windows 11やWindows 10 Version 1803以降の更新適用などの、Chromium版 Microsoft Edgeが使える環境が必要です。
・セキュリティのレベルは、Windowsに標準搭載のEdgeと同じか、場合によっては高い(制限が強い側)になります。
・秀丸エディタ側からブラウザ側への一方的な操作のみ可能で、ブラウザ枠内のコンテンツ側から秀丸エディタに対して何かが起きるということはありません。
・ブラウザ枠と、秀丸マクロのWebView2は分離しています。コンテンツ内で秀丸マクロのJavaScriptは実行できないように作られています。
・クッキーの保存などのプロファイルは、Edgeとは別の空間になります。
・プライベートブラウジングをするように設定可能です。
・プロセスは、旧来のIEコンポーネントとは違い、秀丸エディタとは別プロセスで動作します。

これまで利用していたブラウザとは別のキャッシュということなので、すでにログインできていた各種のサービスはログインしなおす必要があります。またプライベートブラウジングも使えるということなので、既存のブラウザとの使い分けとして秀丸のほうはプライベートブラウジングに特化してもいいかもしれません。

窓の杜からもニュースとして紹介されています。

「秀丸エディタ」×「ChatGPT」のタッグも組める ~「ブラウザ枠」を導入したv9.22/Webコンテンツを表示する専用ペイン、アプリ全体共通・タブごとも選べる
(有)サイトー企画は6月14日、定番テキストエディター「秀丸エディタ」の最新版v9.22を正式公開した。本バージョンでは、「ブラウザ枠」「個別ブラウザ枠」「レンダリング枠」という新しい機能が導入されている。

秀丸ブラウザ枠を使ってみました

新・秀丸では、ブラウザ枠とエディタ枠を並べて表示することができます。

以下の画像は、左側にブラウザ枠、右側にエディタ枠を並べています。ブラウザ枠ではGoogleを開いて「秀丸エディタ WEB」という検索をした結果を表示したものです。このように左にブラウザ枠を開いて、右側にエディタを開いてメモを編集したりするような使い方ができるようになりました。

このように表示する方法は、秀丸のメニューで「ウインドウ(w)」を開き、「ブラウザ枠」にチェックを入れます。

なお、「タブモード」にしておくのが個人的なおすすめです。タブモードは、ブラウザ枠がタブになるのではなく、テキストエディタの部分がタブになります。

秀丸エディタでユーチューブを見ることもできます

ブラウザ機能は、本当に普通のブラウザとして使えますね。ユーチューブも問題なく視聴することができました。広告非表示の機能がついたら、ユーチューブを観るのは秀丸エディタに変更します(笑)
※マジで広告表示を停止する機能を秀丸につけてほしいなと思いました

ワードプレスでブログ記事を書くのも便利

秀丸エディタはエディタなので編集が便利。あたりまえですが、その原典とのいえるのがブログを書くという作業です。

ワードプレスで記事を書くというのは編集作業の連続なので、一般的なブラウザ(クローム)などで書くよりも、秀丸で書くほうが便利かもしれません。

とりあえずこの記事は秀丸のブラウザ枠で書いています。

秀丸ブラウザ内で開くリンクを秀丸の「ブラウザ枠」に指定を変えました。これで秀丸エディタの中だけでワードプレスの編集作業を完結させることができます。

※ただし、画像のアップロードのところがうまくいかないので通常のブラウザと完全互換というところまではできないようです

生成系AIを使うときに秀丸ブラウザは便利

文章生成系AIの「GoogleBARD」や「ChatGPT」を使うことが増えています。これらの生成系AIは文章作成をして、その内容をメモしたり編集したりして活用することが多いので、秀丸ブラウザでの利用がとても便利です。

GoogleBARDで使ってみました

GoogleのBARDで使ってみました。
これはなかなか便利ですね。左側のブラウザ枠で質問しながら、その回答をもとに必要部分を右側のエディタ枠に記録していくことができます。動作もサクサクです。

ChatGPTプラスでの利用が便利です

秀丸のブラウザ枠ではChatGPTでも利用できました。

まずOpenAIにログインをし直す必要がありますので、ログインします。二度目からはキャッシュが残っているのでログイン操作は不要でした。

ChatGPTプラス(有料版)もOK

ChatGPTプラス(有料版)では、プラグインを使うのがとっても便利です。秀丸ブラウザでChatGPTのプラグインが使えるかどうかを試してみました。

左側がブラウザ枠で、右側がエディタの部分です。

いいですね。ちゃんと使えます。

上記の画像は、秀丸エディタで「VoxScript」というプラグインを使ってユーチューブ動画の字幕を読み込んだうえで、内容を要約している様子です。この「VoxScript」というプラグインがとっても優秀で、読み込みたいユーチューブ動画URLから字幕データを読み取ったうえでその内容を文脈として把握して回答してくれるので重宝しています。

ChatGPTのプラグインで使えそうなやつはWEBからデータを取得する系で「VoxScript」「LinkReader」が便利です
ChatGPTのプラグインをいくつか入れています。プラグインを使うためにはChatGPTの有料版にする必要がありますが、プラグインを使うために有料版にするのもありだと思います。それくらいプラグインは有用なので、まだ使っていない方は検討してみてください。 今回は、私が使っているプラグインをいくつか紹介しておきます。

「VoxScript」については上記のページで解説していますので興味ある方はご覧になってみてください。

秀丸ブラウザ枠はChatGPTを使うのに最適ですね

結論としては、「秀丸はChatGPTを使うのに最適なブラウザになった」ということができると思います。

ChatGPTで調べ物をしながら文章を作成したり編集したりするなら、どうしてもエディタが必要です。そのエディタ内にChatGPTが動作するブラウザがあるというのはなんとも便利です。

これから秀丸エディタの利用頻度がますます上昇しそうです。