AI(人工知能/ディープラーニング)

Googleの文章生成AI「Bard」が試験利用開始になりました、まだ英語のみですが生成速度が早くてびっくりです

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Googleの文章生成AI「Bard」Googleの文章生成AI「Bard(バード)」が試験利用できるようになりました。これまで先行していたChatGPTがver4をだし、月額2000円の有料コースにも多数の利用者が現れているなかで、ITジャイアントのGoogleは遅れを撮っていた印象が強いです。
GoogleBardはどのように使えるのでしょうか。順番待ちリストが開放されたので使ってみることにします。

Google Bard(グーグル バード)

まずは順番待ちリストに参加します

まずはウエディングリストに申し込んで順番を待つことになります。

‎Google Gemini
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上記のURLをクリックすると、順番待ちリストに参加できます。

「順番待ちリストに参加する」をクリックすると、次の確認画面に遷移します。「最新情報をメールで受け取る」にチェックを入れて、もう一度「順番待ちリストに参加する」をクリックすると、順番待ちリストに着くことができます。

これでしばらく待ちましょう。おそらく数日ほどしてから「bard.google.com」にアクセスすると利用できるようになっているはずです。

私は数日で使えるようになりました。

Google Bardの初期設定

「bard.google.com」が使えるようになりました。まだ英語版だけなので、日本語対応はされていません。

とにかく初期設定を確認しておきましょう。

Bardアクティビティは「オン」のままにしておきました。自動削除は初期設定が18ヶ月になっていたので3ヶ月に変更しておきました。

お米について聞いてみました

設定はすぐに終わりましたので早速Bardに質問をしてみました。しかし、試験版は英語のみなので、日本語での質問には対応してくれません。そこでGoogle翻訳を駆使して使ってみます。

実際の画面は上記のとおりです。
このままではわかりにくいので、対話形式にて以下に表示します。

どもども遠田
どもども遠田

日本のお米は世界的にもおいしいと評判ですが、お米が美味しいと言われている理由はなんだと思いますか?

What is the reason why Japanese rice is so delicious?

AIの回答
AIの回答

日本のお米が美味しい理由はたくさんあります。 最も重要な要因のいくつかを次に示します。

 

お米の種類。 日本のお米は、甘さと粘りで知られる短粒米です。 東アジア原産の米であるジャポニカ米です。ジャポニカ米は通常、湿度の高い温暖な気候で栽培されており、日本は栽培に最適な場所です。

 

成長条件。 日本の稲作農家は、稲作に細心の注意を払っています。 稲は水が湛えられた田んぼに植えられます。 これは、米の成長に不可欠な、米を冷たく湿った状態に保つのに役立ちます。 お米も手で収穫するので、傷みません。

 

フライス加工です。 米は収穫後、精米して外側の糠を取り除きます。 この工程により、お米が白くふっくらと仕上がります。 また、精米することでお米本来の甘みが引き立ちます。

 

調理方法。 日本のお米は炊飯器で炊くのが一般的です。 これにより、ご飯が均一に炊き上がり、甘みと粘りが保たれます。

 

これらすべての要素が組み合わさると、さまざまな料理に最適な、美味しくて用途の広いお米ができあがります。 日本のお米は日本食の主食であり、世界中の人々に愛されています。

どもども遠田
どもども遠田

なるほど。お米には多数の品種があり最大の人気はコシヒカリです。
そのコシヒカリよりおいしいと評価されているお米の品種にはなにがありますか?

What kind of rice is considered more delicious than Koshihikari rice?

AIの回答
AIの回答

コシヒカリは、甘さと粘り、ふっくらとした食感が特徴の人気のお米です。 多くの場合、世界で最高の米品種の 1 つと見なされています。 しかし、もっと美味しいとされるお米もあります。 これらの品種のいくつかは次のとおりです。

 

あきたこまち:秋田県産のお米です。 強い香りと甘みが特徴です。

 

ひとめぼれ:宮城県産のお米です。 大粒でふっくらとした食感が特徴です。

 

ゆめぴりか:北海道産のお米です。 収穫量が多く、料理の質が高いことで知られています。

 

最終的に、最高の米の品種は個人の好みの問題です。 コシヒカリの甘みが好きな人もいれば、あきたこまちの香りやひとめぼれの風味が好きな人もいます。 正解も不正解もありませんので、いろいろな品種を試してみて、自分に合うものを見つけてください。

いかがでしょうか。

英語での回答を日本語訳したのですが、なかなか秀逸な回答です。

なにより驚いたのが回答の表示速度の速さです。この長文を一瞬で生成しました。ChatGPTだと回答の文章生成は一文字づつ目で追えるくらいの速度ですが、Bardは回答文章すべてがほぼ一瞬で表示されました。この速さはすごいと思いました。Googleも本気を出してきたのかもしれませんね。

これからの生成系AIはどのようになっていくか

文章生成AIは検索エンジンとは違う使い方

Google Bardは今までの検索エンジンの使い方とは違います。単にキーワードを入力するのではなく、人間と会話するような文章でAIに質問をするとそれに対してBardがビッグデータを用いた自然な文章で回答をしてくれるのが大きな特徴です。
このBardには、Googleが開発している大規模言語モデルの「トランスフォーマー」を拡張した「LaMDA(ラムダ)」を活用しています。

現在の文章生成AIで主流なのは「トランスフォーマー」と言われる言語モデルが基本です。ChatGPTもトランスフォーマーを使っています。そして、そもそもトランスフォーマーを開発したのはGoogleで、AI分野ではGoogleが世界一と言われていたのです。

2022年11月にOpenAIがChatGPTを一般に利用公開したことで文章生成AIに一気に注目が集まりました。その後もChatGPTはバージョンアップし、有料版も出し、連携するアプリも多数出現したことで、Googleに大きく水を開けて先行しているように見えます。

マイクロソフトが攻勢をかけて市場環境が激変

また、マイクロソフトが積極的にOpenAIを活用して攻勢をかけています。マイクロソフトの検索エンジンBINGにChatGPTの最新版であるver4を内蔵して公開しています。さらに、BINGには画像生成の「DALL·E(ダリ)」も内蔵しており、文章を入力するだけで画像生成してくれます。

BINGは、検索も文章生成も画像生成もできるワンストップなポータルサイトになりつつあります。

ちなみに以下の画像は、新BINGの画像生成に日本語で「文章生成AIと対話しながら学んでいく少女」という入力をして生成した画像です。

しかも、マイクロソフトはオフィス製品(ワード、エクセル、パワーポイントなど)にAIを組み込むことを発表しました。これは強力で大きな変化です。

リスキリングEXPO4月29日のオンラインセミナーでマイクロソフトの方のプレゼンがあったのですがそのデモに驚きました。

ChatGPTのビジネス利用で働き方はこう変わる。
https://enexpo.eight-event.8card.net/mypage/online/

ワードを開いて少しのアイデアの文章からChatGPTで長文の文章生成し、その文章をパワーポイントにて画像入りのプレゼン資料を生成するまでたったの数分でした。修正も瞬時です。これはホワイトカラーの生産性を劇的に高めてくれますね。

Googleは検索エンジンを軸とした展開にとどまるのかどうか

Googleとしては、検索エンジンのビジネスが収益の柱になっており、そのビジネスモデルがゆらぎかねないことから文章生成AIの一般公開には慎重な姿勢を取ってきたと言われています。

しかし人々が、検索エンジンではなくChatGPTを使うようになれば、Googleは大打撃です。大きな環境変化に直面しているわけです。

しかも、マイクロソフトがオフィス製品にAIを組み込んでくるということは、競合するビジネスサービスのGoogleワークスペースのほうも大きな影響を受けます。

GoogleとしてもGoogleワークスペースのスプレッドシートやドキュメントやGmailにAIを組み込むということを発表しましたが、マイクロソフトの後追いの印象が拭えません。

さて、いよいよGoogleがBardを公開したことで、文章生成AIの世界でも大競争が始まります。

これから本気になったGoogleがどのようにサービス展開をするのかが興味深いです。