WordPress6.2に自動更新したら不具合がでたという連絡が相次ぐ一日でした

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WordPress6.2ワードプレス(WordPress)のバージョンが6.2にアップデートされました。日本時間の3月30日に自動更新されたサイトが多いようです。当社関連サイトはすべて無事に更新されています。
一部のサイトは手動更新になっているようですが、その場合は注意が必要です。更新すると不具合がでるかもしれません。
「ワードプレスを最新バージョンにアップデートしたら不具合がでた」という状況のサイトが目に付きます。一部のプラグインの不具合なら該当プラグインを停止するか、バージョンを元に戻すことで解決するかもしれませんが、サイトがまっしろになってしまいまったく表示できないという例もあるようです。

ワードプレス(WordPress)のバージョンアップ

メジャーアップデートとマイナーアップデートがあります

バージョンアップについては「メジャーアップデート」と「マイナーアップデート」という2種類があります。

項目 メジャーアップデート マイナーアップデート
主な内容 新機能の追加、大規模な改修、プログラム変更 セキュリティ脆弱性やプログラムなどの細かな不具合の修正
時期 年に2回~3回程度、定期的 不定期でわりと頻繁
方法 手動でアップデートする場合もある 自動アップデート
見分け方 「WordPress 6.1 → 6.2」のように、数字の2桁目が繰り上がる 「WordPress 6.1.1 → 6.1.2」のように、数字の3桁目が繰り上がる

本日のアップデートは、メジャーアップデートになります。メジャーアップデートは新機能の追加や大規模な改修を含んでいますのでトラブルが起きやすいのが難点です。

ワードプレスは6.2にメジャーアップデート

WordPress 6.2 “ドルフィー”
以下の内容は WordPress.org 公式ブログの記事「WordPress 6.2 “Dolphy”」を日…

今回のバージョン6.2へのアップデートでもっとも大きく変わったのは「ブロックエディター」の大幅な改善のようです。詳細は上記サイトにてご確認ください。

このような更新案内が表示されていたら、まずはバックアップをとってください。そのうえでアップデートをしましょう。

更新が無事に完了すると「WordPress6.2へようこそ」という表示がされるはずです。

不具合が出た場合の対応

ワードプレスのバージョンアップをしたら不具合がでた、という場合は、バックアップファイルなどを利用していったん元に戻しましょう。

そのうえで、不具合の原因をつきとめて、原因となっている問題を解決してからあらためてアップデートするのがよいです。

不具合の原因になっていそうなものには以下の要素が想定されます。

・利用しているテーマが新バージョンに対応していない
・利用しているプラグインのどれかが新バージョンに対応していない
・サーバーのデータベースが古すぎる(MYSQL5.5以前)
・PHPのバージョンが古すぎる(PHP7.3以前)

※自己解決が難しい場合は、専門家やIT事業者に相談してください。

不具合が起きないようにするためには

バージョンアップで不具合を起こさないためには事前の環境整備や準備が重要です。

定期的なバックアップ

定期的なバックアップをとること(自動的にバックアップをとるしくみを準備しましょう)

標準的なワードプレスの機能では「エクスポート」があります。記事だけですがテキストデータベースの形式でダウンロードできます。最低でもこれだけはしておきましょう。記事さえ残っていれば最悪でも他のサーバーで再現することができます。

ワードプレスの記事を別のワードプレスに引っ越すときは、旧ブログでエクスポートしたファイルを新ブログでインポートする
ワードプレス(WordPress)の記事をバックアップしたり、別のサーバに引っ越したりするときには「エクスポート」という機能を使うと便利。ワードプレスのエクスポート機能を使うと現状のすべての記事(固定ページや投稿)をxml形式で出力できる。 xml形式のファイルはそのまま自分のパソコンにダウンロードできる。バックアップの場合はそのままそのファイルを保存しておけばよい。引っ越しの場合はそのファイルを...

サーバーの自動バックアップが最も便利安心です。エックスサーバーでは自動的に2週間分のバックアップを取っています。

自動バックアップ機能 | レンタルサーバーならエックスサーバー
エックスサーバーではサーバー故障に備え、RAID1によるミラーリングとともに、サーバーデータを毎日自動で保存し一定期間保持する「自動バックアップ」機能に全プラン標準で対応しています。取得したバックアップデータはお客様への提供も行っています。

サーバーの自動バックアップがないか、期待できない場合は、ワードプレスのバックアップ用のプラグインを使いましょう。
以下はプラグインを使ったバックアップについて紹介しています。

ワードプレスの記事や画像などをフォルダごとまとめて自動でバックアップするプラグインならBackWPup
ワードプレス(WordPress)の記事や写真や画像のフォルダなどを自動バックアップできるプラグインがある。「BackWPup」というプラグインで、実際に利用者も多く評判も良かったので使い始めている。 これまでは、xml形式の記事エクスポートを定期的に行っていた。しかし、面倒くさいのでついつい不定期になるし、画像フォルダのバックアップはFTPでしかできないのでついつい後回しになってしまいがちだ。こ...
WordPressをサーバー移転するためにの便利なバックアップ用プラグインには「All-in-One WP Migration」がおすすめです
WordPressのサーバー移転を簡単に行うためのプラグインを調べています。 エックスサーバーでは「WordPress簡単移行」というメニューがあり、実際に使ってみたら驚くほど簡単に移転できました。後で確認すると、移転元にも移転先にもWordPressには「Xserver Migrator」というプラグインが入っていて、このプラグインがエックスサーバー専用のサーバー移転プラグインとして機能していま...

サーバー環境を常に最新にしておく

サーバーなど環境を常に最新にしておきましょう。

PHPバージョン、MYSQL(データベース)が古すぎてサポートが切れていると不具合の原因になります。

MySQL5.5はサポート期限切れなのですみやかにバージョン5.7にアップデートしましょう
2018年末でMySQL5.5はサポート期限が終了しています。しかし、まだ多数のワードプレス(WordPress)では期限切れのMySQL5.5が使われています。サポートが切れているということは新たなリスクが発見されても改善されないのでセキュリティ的にとても心配な状況です。 そこで、まだ古いMySQLをお使いの場合は、最新のMySQL5.7にアップデートしましょう。さくらインターネットを使っている...
PHP7.4のサポート期限が終了したので既存のWordPressのサーバー設定を見直しPHP8.xにしました
PHP 7.4は11月28日にサポートが終了しました。セキュリティサポートも終了しましたので11月28日以降にPHPの脆弱性が発見されてもセキュリティパッチが提供されません。そのためPHP 7.4を利用しているWordPressは、できるだけ早くPHPのバージョンを8.x以上に対応させる必要があります。 そもそもPHPとは、Webページを動的生成するためのスクリプト言語で、サーバーでWordPre...

利用しているサーバーが環境適合していないこともあります。現在の運用環境に適したサーバーを選びましょう。この機会にエックスサーバーに変更するという方法もあります。

dm2.co.jpをエックスサーバーに移転して運用開始しました、ワードプレスの動作がキビキビし操作感もサクサク
長年利用してきた「さくらインターネット」から、新しく契約した「エックスサーバー」に当社ドメイン「dm2.co.jp」を移転しました。 2022年に入りしばらく2つのサーバーを併用していましたが、8月にエックスサーバーに1本化して運用することにしました。 最終的にサーバー移転を決断した理由は、当社からメール送信したさいに受信側に警告表示され、どうしてもその問題解決ができなかったからです。サーバー設定...

今のところ、エックスサーバーがもっとも経済合理的に安定して利用できる汎用レンタルサーバーだと思います。

脆弱性対策をきちんとしておく

脆弱性対策をきちんと実施しておくことが重要です。

WordPressの脆弱性対策としては適切に最新版にアップデートすることが重要で、それができるテーマを選択するのがおすすめです
WordPress(ワードプレス)に複数の脆弱性が発表されました。 11月8日に公開されたWordPressの脆弱性には「クロスサイトスクリプティング」など複数の問題があるようです。Webサイトの脆弱性を突かれて攻撃スクリプトを設置されることにより閲覧者に悪影響を与えたり、メール投稿のしくみを悪用して個人情報を取得したりすることが可能になっているようです。セキュリティの深刻度を表すCVSS v3と...

不具合がおきてからの対策は非常に時間がかかります。また、データ消失の危険とも隣り合わせです。日頃からの事前予防が最善です。