農商工連携という時代の風をどう活かすか?という題で企業診断ニュース年末号の巻頭特集に掲載されました

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Shindannews200812企業診断ニュースは中小企業診断協会が発行している月刊誌。中小企業診断協会の会員になっている中小企業診断士には毎月送付されており、中小企業診断士がもっとも目にする月刊誌のひとつだろう。12月の巻頭特集のひとつに遠田が書いた記事が掲載されている。タイトルは「農商工連携という時代の風をどう活かすか?」。このように記事を書く機会を作ってくれた中小企業診断士仲間のご縁に感謝したい。佐川さん、高橋さん、ありがとう。

農商工連携とはなにか?

農商工連携とは何か?あらためて「農商工連携」とは何か?

単なる法律解釈ではなく、新たなビジネス観としての租借が必要である。
「農商工連携」は「農業」と「商工業」がつながるということだが、これまでも同様の言葉や活動はあった。

たとえば、食と農をつなげるという「食農連携」。
また、1次産業+2次産業+3次産業=6次産業という概念もあった。いずれもそれなりの波及効果はあったが、その効果は限定的であり一般にまでは広がらなかった。
その理由に「概念が広すぎる」「特定の産業にとどまらない」「既成概念では理解しにくい」などがあげられる。

今回の立法化は、これまでのこのような概念を統合するカタチで、ビジネスを創造するチャンスである。
その意味では「農商工連携」を「観光業」のような業種横断的な産業観で捉えるのもよい。観光業は、産業統計にはなく、宿泊業やみやげ物店などの各種小売店、温泉や観光施設など、複数の業種に広がっている。
「農商工連携」も同様である。農業にとどまらず、食品製造業、流通業および異業種に幅広く産業分野が広がるのは間違いない。

そのような産業観で農商工連携を捉えることにより、新たなビジネスの創出を図るべきだろう。そのためには、「つながり力」が重要である。今後、増加する農商工連携のマッチングのためには、ビジネスの仲人の役割を果たせる存在が必要だ。
期待がかかるのはビジネスクリエイターとしての中小企業診断士ではないだろうか。その果たすべき時代的使命は大きいと考える。

企業診断ニュース200812
そのためにも、中小企業診断士は潜在的な能力も駆使して、業種横断的なビジネス情報を発信し、積極的な「つながり力」を発揮していく必要があるだろう。創造的なつながり力を発揮し「農業ビジネスモデル」をサポートするのが、時流に適合した中小企業診断士の使命のように感じられる。

なお、企業診断ニュースは同友館から購入できる。遠田が投稿した記事は「農商工連携という時代の風をどう生かすか?」でPDF(約240KB)でダウンロード可能とした。興味があるかたはダウンロードしてご覧ください。

中小企業診断協会のホームページから該当記事がダウンロードできるようになった。
特集記事 「Catch2009-中小企業の未来に向けて-」(平成20年12月)
3.農商工連携という時代の風をどう活かすか?(PDF 240KB)

コメント

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    農商工連携の県令事業計画が石川県から新たに2件認定された。かぶら寿しとお米アイスクリームだ。かぶら寿しは、食品メーカーの株式会社能登半島が、能登沖産ぶりと青首かぶらで製造販売する計画。お米アイスクリームは、和菓子の越山甘清堂が珠洲市の能登産米を使用して開発する計画。いずれも能登の地域資源を活用した事例になりそうだ。…

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