さくらインターネットのリソースブーストはページ表示速度が早くなるわけではないようです

この記事は約3分で読めます。

さくらインターネットのリソースブーストさくらインターネットのリソースブーストとは、トラフィック転送量や同時アクセス数のリソース制限値を一定期間緩和する機能です。 例えば、テレビ出演や新聞掲載などマスコミに露出したさいに、外部ニュースサイトからのリンクからのアクセスや、検索ヒットによる急激なアクセス数の増加で、サイトがパンクして真っ白になって表示できなくなるような不具合を避けるためのものです。いわるゆる、HTTP 503 エラー(リソース不足によるサーバーエラー)を回避する機能です。
このリソースブーストはサイトのページ表示速度の向上になるかどうかについて、ちょっと実験してみましたが、ほとんど変化はありませんでした。

さくらインターネットのリソースブースト機能

さくらインターネットのコントロールパネルの「リソース」というメニューから設定できます。

リソースブーストについて
https://www.sakura.ad.jp/information/announcements/2019/10/24/1968201349/

リソースブーストは開始日を事前に予約する仕様なので、少なくともアクセス増加が見込まれる前日までに設定しておきましょう。リソースブーストは3日間有効なようですが、連続利用はできません。一度この機能を利用すると次回の利用まで7日間あけないといけないのでご注意ください。

リソースブーストを実施

今回は実験なので、とくにアクセスが増加するということはなく通常のアクセスのままで、ページ表示速度に変化があるかどうかをチェックするのが目的です。リソースブースト期間中は表示が早くなればいいなと思ってやってみました。

rbst20220216.jpg

上記のように設定したので、実験期間は2月16日から18日の3日間はリソースブーストがかかっています。

期間中のサイト速度をアナリティクスでチェックしました

以下はアナリティクスのサイト速度のサマリーから「平均読み込み時間(秒)」のグラフを表示しました。

rbst20220216speed.jpg

うーん。リソースブースト期間中の平均読み込み時間はほとんど変化なしですね。当サイトの2月の平均読み込み時間は3.73秒でしたが、リソースブースト期間中もほぼ平均値でした。

リソースブーストは平常時のサイト表示速度を向上させるものではありません

1回だけのテストですが、ほぼ想定どおりの結果でした。ひょっとしたら、ページの表示速度が通常よりも早くなるのかな、という淡い期待もありましたが、それはなかったです(笑)

リソースブーストはトラフィック過大な状況のときでもサーバーが落ちないようにするのが目的なので、平常時のページ表示が早くなるというものではありませんでした。

サイト表示速度向上という目的では、コンテンツブーストというCDNを利用した機能があります。

さくらインターネットで速度向上を狙うなら、リソースブーストではなくコンテンツブーストです。名前が似ているので間違えることがありますのでご注意ください。

コンテンツブーストに関する過去の記事がいくつかあります。

さくらインターネットのコンテンツブーストを設定した後の効果測定では1ヶ月で平均読み込み時間が12.39%向上しました
https://www.dm2.co.jp/2021/12/pagespeed.html

CDNを利用するとページの表示速度が早くなります、さくらインターネットではコンテンツブーストを使用
https://www.dm2.co.jp/2021/10/cdn.html

などを参考にどうぞ。