エックスサーバー独自ドメイン

独自ドメインの移管手続きはややこしいので注意しましょう!ムームードメインからエックスサーバーへのドメイン移管レポート

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独自ドメインの移管手続きロリポップサーバーで独自ドメインを設定しWordPressを使って会社のWEBサイトを運営していている企業の例。PHPバージョンが古すぎるなど問題多発でしたので、エックスサーバーに移転することになりました。独自ドメイン管理はロリポップではなくムームードメインでしたので、ムームードメインで管理している独自ドメインをエックスサーバー(Xserverドメイン)へ移管する手続きが必要です。
その支援しました。いくつかのステップに分かれていてややこしいですが、落ち着いて進めれば大丈夫です。ウェブサイトやメールの運用に影響が出ないよう、注意して進めましょう。手続き方法を紹介します。

ムームードメインからエックスサーバーへのドメイン移管

移管前の準備と重要な注意点

まず、ドメイン移管を進める前に、以下の条件を満たしているか確認し、注意点を把握しておきましょう。

  • ドメインのステータス確認:
    • 取得からの期間: ドメインを新規取得または前回移管してから60日以上経過している必要があります。これは多くのドメイン管理事業者に共通のルールです。
    • 有効期限: ドメインの有効期限が15日以上残っていることを確認してください。有効期限が近いと移管申請ができない場合があります。余裕をもって手続きを開始しましょう。
    • ドメインロックの解除: ムームードメイン側でドメイン移管を制限する「ドメインロック(トランスファーロック)」が設定されていないか確認します。通常、ムームードメインではユーザーが意図的に設定しない限りロックされていないことが多いですが、念のため管理画面で確認しておくと安心です。
  • 移管費用と有効期限の延長:
    • ドメイン移管には、1年分のドメイン更新費用がエックスサーバー側で発生します。
    • 移管が完了すると、現在の有効期限に1年が加算されます(現在の有効期限が無駄になるわけではありません)。
  • WHOIS情報の確認とメール受信設定:
    • 移管手続きの認証メールは、WHOIS情報に登録されている「登録者(Registrant)」のメールアドレスに送信されます。必ず受信可能なメールアドレスが設定されているか確認し、必要であれば事前に変更しておきましょう。
  • ネームサーバー情報について(重要):
    • ドメイン移管が完了しても、ネームサーバー情報は自動的にはエックスサーバーのものに切り替わりません。
    • 移管手続きと並行して、または移管完了後に、エックスサーバーのネームサーバー情報を確認し、Xserverドメインの管理画面で設定変更が必要です。これを忘れると、ウェブサイトが表示されなくなったり、メールが受信できなくなったりする可能性があります。
    • 現在のネームサーバー設定を事前にメモしておき、エックスサーバーのネームサーバー情報を調べておきましょう。

独自ドメインの移管手続き

この事前確認が慣れていないとわかりにくいし、かなりややこしいと感じる場合がありますが、いちおう目をとおしておいてください。

ドメイン移管申請(co.jp/ne.jpなど.jpのドメイン) | ドメインの取得も更新も国内最安値! | XServerドメイン
ドメイン取得サービス「XServerドメイン」のご利用マニュアル|ドメインの移管に関するご案内です。

エックスサーバーのヘルプにドメイン移管手続きの解説があります。このページも参考にしてください。

以下、具体的に手順を説明します。

ムームードメイン側での手続き

まず、移管元となるムームードメインで以下の作業を行います。

① WHOIS情報の変更(「お客様の情報」へ公開)

ドメイン移管の承認手続きに必要な認証コード(AuthCode:オースコード)を取得するために、WHOIS情報を一時的に「お客様の情報」に変更し、公開状態にする必要があります。

ドメイン移管には「AuthCode(オースコード)」が必要な場合がある
独自ドメインを運用してるサーバから、別のサーバ会社にドメイン移管するときは、受け入れ予定のサーバ会社が「AuthCode」を求めることがある。この画面は「さくらインターネット」のドメイン移管を受け入れる管理画面。ドメイン受け入れの料金は1800円と表示されていたが、「AuthCode」がわからず入力できないことから今日は作業を断念した。「.jp」と違い「.com」ドメインの移管にはオースコードの入...
  1. ムームードメインのコントロールパネルにログインします。
  2. 左側メニューの「ドメイン操作」から「WHOIS情報変更」を選択します。
  3. 該当ドメインの「WHOIS情報変更」ボタンをクリックします。
  4. 「公開情報」の項目で「お客様の情報」を選択します。
  5. 画面下部の「変更する」ボタンをクリックします。
    • ポイント: この変更により、次のステップで取得する認証コード(AuthCode)がWHOIS情報に登録されたメールアドレス宛にも通知される場合があります。また、エックスサーバー側からの移管承認メールもこのメールアドレスに届くため、確実に受信できる状態にしておきましょう。

② 認証コード(AuthCode/EPP Key)の取得

ドメイン移管を申請する際に、ドメインの所有者であることを証明するための「認証コード(AuthCodeまたはEPP Keyとも呼ばれます)」が必要です。

  1. ムームードメインのコントロールパネルの左側メニュー「ドメイン管理」から「ドメイン一覧」を選択します。
  2. 移管したいドメイン名をクリックします。
  3. ドメイン情報が表示されるページ内に「AUTH CODE」という項目があります。このコードをコピーして、安全な場所にメモしておきましょう。
    • 注意: 認証コードは非常に重要な情報です。他人に知られないように厳重に管理してください。

エックスサーバー側での手続き

ムームードメインでの準備が整ったら、次は移管先となるエックスサーバー(Xserverドメイン)で手続きを行います。

③ ドメイン移管申請と支払い

  1. Xserverドメインの管理パネルにログインします。(エックスサーバーのアカウントをお持ちでない場合は、先にアカウントを作成してください。)
  2. メニューから「ドメイン移管」または同様の項目を選択します。
  3. 移管したいドメイン名を入力し、「ドメインを検索する」または「移管申請へ進む」ボタンをクリックします。
  4. ドメインが移管可能であると表示されたら、認証コード(AuthCode)の入力欄に、手順②で取得したコードを正確に入力します。
  5. 利用規約などを確認し、同意します。
  6. 支払い方法(クレジットカード、コンビニ払い、銀行振込など)を選択し、移管申請と支払い手続きを完了させます。
    • ポイント: 支払い手続きが完了しないと、移管承認のメールは送信されません。

移管申請後の承認作業(メール対応)

ここからは、関係各社から送られてくるメールに対応する重要なステップです。迅速に対応することで、移管プロセスがスムーズに進みます。

④ 【エックスサーバーから】トランスファー申請に関する承認依頼メールの対応

エックスサーバー側で支払い確認が取れると、通常数時間以内(早ければ数十分)に、WHOIS情報に登録されているメールアドレス宛に「【Xserverドメイン】トランスファー申請に関するご確認(承認手続きのお願い)」のような件名のメールがエックスサーバーから届きます。

  1. メール本文に記載されている承認用URLをクリックします。
  2. 表示されたページで、移管申請の内容(ドメイン名など)を確認し、問題がなければ「承認する」または「APPROVE」といったボタンをクリックして、移管を承認します。
    • 注意: このメールには有効期限が設定されています。期限内に承認しないと、移管申請がキャンセルされてしまうため、速やかに対応しましょう。

⑤ 【ムームードメインから】トランスファー申請に関する承認依頼メールの対応

エックスサーバー側の承認手続きが完了すると、次に現在のドメイン管理会社であるムームードメインから、WHOIS情報に登録されているメールアドレス宛に「【重要】トランスファー申請に関する確認のご連絡」や「[ムームードメイン] トランスファー申請に関するお知らせ」のような件名のメールが届きます。これは通常、エックスサーバーの承認後30分~数時間程度で送信されます。

  1. メール本文に記載されている承認用URL(または「他社への移管を承認する」といった趣旨のリンク)をクリックします。
  2. ムームードメインの管理画面に遷移するか、専用の承認ページが表示されます。内容を確認し、他社へのドメイン移管を「承認する」または「APPROVE」といったボタンをクリックします。
    • 注意: こちらのメールにも有効期限があります。見逃さないように、こまめにメールをチェックしてください。この承認を行わないと、一定期間後に移管申請が自動的に却下される場合があります。

ドメイン移管完了の確認

両方の承認作業が完了すると、ドメイン移管プロセスが最終段階に入ります。

  • 通常、数時間から数日(一般的には24時間~72時間程度、場合によってはそれ以上かかることもあります)で移管処理が完了します。
  • 移管が完了すると、エックスサーバーから「ドメイン移管完了のお知らせ」のようなメールが届きます。
  • Xserverドメインの管理パネルにログインし、「保有ドメイン一覧」などに移管したドメインが表示されていれば、無事に移管が完了しています。

移管完了後の重要作業:ネームサーバーの設定変更

ドメイン移管が完了しても、それだけではウェブサイトやメールはエックスサーバーを参照しません。必ずネームサーバー情報をエックスサーバー指定のものに変更してください。

  1. エックスサーバーのネームサーバー情報を確認します。 (例: ns1.xserver.jp, ns2.xserver.jp など。契約サーバーによって異なる場合があるので、必ずご自身の情報を確認してください。)
  2. Xserverドメインの管理パネルで、移管したドメインを選択し、ネームサーバー設定画面を開きます。
  3. 確認したエックスサーバーのネームサーバー情報を設定し、保存します。
  4. ネームサーバー情報の変更がインターネット全体に反映される(浸透する)までには、数時間~最大72時間程度かかる場合があります。

補足情報とよくある質問

  • WHOIS情報公開代行: エックスサーバーでは、多くの場合、ドメイン移管完了後に自動的または簡単な手続きでWHOIS情報公開代行サービス(エックスサーバーの情報を代理公開する)が無料で設定されます。詳細はエックスサーバーの案内を確認してください。もし、ムームードメイン側でWHOIS情報を「お客様の情報」に変更したままであれば、移管完了後にエックスサーバー側で速やかに公開代行設定を行いましょう。
  • サイトやメールのダウンタイム: ネームサーバーの切り替えタイミングによっては、一時的にウェブサイトが表示されなくなったり、メールの送受信に影響が出たりする可能性があります。影響を最小限に抑えるためには、アクセスの少ない時間帯にネームサーバーの変更作業を行うなどの配慮をすると良いでしょう。
  • 移管の所要時間: 全体の所要時間は、両社からの承認メールへの対応速度に大きく左右されます。スムーズに進めば半日~数日で完了しますが、メールの確認が遅れたり、承認作業を忘れたりすると、1週間以上かかることもあります。
  • 移管がうまくいかない場合: 各ステップでエラーが表示されたり、予定通りに進まなかったりした場合は、エラーメッセージをよく読み、各社のサポートページを参照するか、直接問い合わせてみましょう。

ドメイン移管についてのまとめ

独自ドメインの移管手続き

ムームードメインからエックスサーバーへのドメイン移管は、

  1. 事前準備と確認
  2. ムームードメインでのWHOIS情報変更と認証コード取得
  3. エックスサーバーでの移管申請と支払い
  4. 両社からの承認メールへの対応
  5. 移管完了確認
  6. 【重要】エックスサーバーでのネームサーバー設定変更

という流れで進みます。特にメールでの承認作業と、移管完了後のネームサーバー設定変更は忘れずに行ってください。このガイドを参考に、慎重に手続きを進めていただければ幸いです。