エクセルの初期フォントは「游ゴシック」になっています。このフォント、みなさんは使いやすいですか?
私は「游ゴシック」がどうにも気に入らなくて「メイリオ」に変えています。毎回手作業で変更するのは面倒なので、新しいエクセルのブックを立ち上げたときにはフォントがメイリオになるようにしています。その方法をここで紹介しておきますね。
あわせて、最近Windowsに標準で入るようになった「Noto Sans JP(ノート サンズ ジェイピー)」に変える方法と、「設定したのにフォントが変わらない」ときの対処法もまとめました。
結論:エクセルの初期フォントは「オプション」の「全般」で変更できます
先に答えを書いておきます。エクセルの初期フォント(既定のフォント)は、次の操作で好きなフォントに変更できます。
- 「ファイル」→「オプション」→「全般」を開く
- 「新しいブックの作成時」の「次を既定フォントとして使用」で、メイリオなど好きなフォントを選ぶ
- 「OK」を押して、エクセルを再起動する
ポイントは2つです。ひとつは、エクセルを再起動しないと反映されないこと。もうひとつは、この設定は新しく作るブックだけに効き、すでにあるブックのフォントは変わらないことです。「游ゴシックから変更できない」と感じる原因の多くは、このどちらかです。詳しくは後半の「変更できない・反映されないときの対処法」で説明します。
エクセルの初期フォントを游ゴシックからメイリオに変更する手順
Windows版エクセルでの操作手順
エクセルで初期フォントを「游ゴシック」から「メイリオ」に変更する方法を以下に示します。

- エクセルを開く:
- エクセルを開きます。空白のブックを開いていなくても、スタート画面の状態で設定できます。
- オプションを開く:
- 左上の「ファイル」タブをクリックします。
- 下部にある「オプション」をクリックします。
- 「全般」を開く:
- 「Excelのオプション」ダイアログボックスが表示されます。
- 左側のメニューから「全般」を選択します(バージョンによっては「基本設定」と表示されます)。
- フォントを変更する:
- 「新しいブックの作成時」というセクションを見つけます。
- 「次を既定フォントとして使用」のドロップダウンメニューをクリックし、「メイリオ」を選択します。
- 必要に応じて、すぐ下の「フォントサイズ」も変更できます。
- エクセルを再起動する:
- 「OK」をクリックして設定を保存します。「変更を反映するにはExcelを再起動してください」という案内が表示されます。
- エクセルをいったんすべて閉じてから、再度開きます。

これで、エクセルで新しいブックを作成するときのデフォルトフォントが「メイリオ」に設定されます。
ここではメイリオに変更しましたが、ご自身の好きなフォント(MS Pゴシック、MS明朝、BIZ UDPゴシックなど)に変更してください。また、初期のフォントサイズも変更可能です。
なお、この設定は既存のブックには適用されません。既存のブックのフォントを変えたい場合の方法は、後半で紹介します。
「メイリオ」と「Meiryo UI」は別のフォントです
フォントの一覧を見ると「メイリオ」と「Meiryo UI」の2つが並んでいます。名前が似ていますが、別のフォントです。
- メイリオ:画面で読みやすいように作られたWindows標準のゴシック体。行間がややゆったりしています。
- Meiryo UI:メイリオをもとに、メニューやボタンなどの画面表示(UI)向けに調整したフォント。かなや記号の幅が狭く、行間も詰まっているので、同じ幅のセルに多くの文字が入ります。
セルにたくさん文字を入れたい表なら「Meiryo UI」、ゆったり読みやすくしたいなら「メイリオ」、と使い分けるとよいでしょう。どちらも同じ手順で初期フォントに設定できます。
[画像の追加候補: フォント一覧で「メイリオ」と「Meiryo UI」が並んでいる画面、または同じ文章を両方のフォントで入力して比べたセル]Notoフォント(Noto Sans JP)に変更する方法
最近は「Noto Sans JP」を使いたいという声も増えています。Noto Sans JPはGoogleとAdobeが中心となって開発した無料のフォントで、Webサイトでもよく使われています。くせが少なく、画面でも印刷でも読みやすいゴシック体です。
まずは自分のパソコンにNoto Sans JPがあるか確認する
2025年に配信されたWindows 10/11の更新プログラムで、日本語・中国語・韓国語用のNotoフォント(Noto Sans JP、Noto Serif JPなど)がWindowsに標準で入るようになりました。もともとはWebブラウザーでの日本語表示をきれいにするための追加ですが、エクセルからも選べます。
確認方法はかんたんです。エクセルの「ホーム」タブのフォント欄に「Noto」と入力してみてください。「Noto Sans JP」が候補に出てくれば、すでにインストールされています。
[画像の追加候補: エクセルのフォント欄に「Noto」と入力し、Noto Sans JPが候補に表示されている画面]Noto Sans JPが無い場合はGoogle Fontsからインストールする
Windowsの更新状況によっては、Noto Sans JPが入っていないこともあります。その場合は、次の手順でインストールできます。
- Google Fonts(fonts.google.com)で「Noto Sans JP」を検索し、フォントのファイルをダウンロードします。
- ダウンロードしたZIPファイルを展開します。
- 中にあるフォントファイル(.ttf)を右クリックし、「インストール」または「すべてのユーザーに対してインストール」を選びます。
- エクセルを開いていた場合は、いったん閉じてから開き直します。
【要確認】Google Fontsからダウンロードできるファイルの構成(可変フォント版と、太さごとの静的フォント版の収録状況)は時期によって変わることがあります。
エクセルの初期フォントをNoto Sans JPにする手順
Noto Sans JPが使える状態になったら、あとはメイリオのときと同じです。
- 「ファイル」→「オプション」→「全般」を開きます。
- 「新しいブックの作成時」の「次を既定フォントとして使用」で「Noto Sans JP」を選びます。
- 「OK」を押して、エクセルを再起動します。
新しいブックを開いて、セルのフォントが「Noto Sans JP」になっていれば完了です。
Noto Sans JPを初期フォントにするときの注意点
- 相手のパソコンにフォントが無いと、別のフォントで表示される:作ったブックを社外の人やMacの人に送ると、相手の環境にNoto Sans JPが無ければ別のフォントに置き換わり、レイアウトがずれることがあります。共有が多いファイルは、相手の環境も考えて選びましょう。
- 行の高さや列の幅が変わる:フォントが変わると文字の大きさや行間が変わるため、印刷したときに改ページの位置がずれることがあります。初期フォントを変えたら、一度印刷プレビューで確認しておくと安心です。
- 太字の見え方:【要確認】Windowsに標準で入ったNotoフォントは「可変フォント」という形式で、ほかのソフトでは太さの指定がうまく効かないという報告があります。エクセルで太字にしたときの見え方は、お使いの環境で確かめてください。
エクセルの初期フォントが変更できない・反映されないときの対処法
「設定したのに游ゴシックのまま」「勝手に游ゴシックに戻る」という場合は、次の点を確認してみてください。
エクセルを再起動していない
初期フォントの設定は、エクセルを再起動したあとに作る新しいブックから反映されます。設定後、開いているエクセルのウィンドウをすべて閉じてから開き直してください。
既存のブックを開いている
すでに保存してあるブックは、そのブックを作ったときのフォント(游ゴシックなど)が記録されています。オプションで初期フォントを変えても、既存のブックのフォントは変わりません。既存のブックを変えたいときは、次のどちらかの方法を使います。
- 「標準」スタイルを変更する:「ホーム」タブ→「セルのスタイル」→「標準」を右クリック→「変更」→「書式設定」でフォントを選びます。個別にフォントを指定していないセルが、まとめて新しいフォントに変わります。
- テーマのフォントを変更する:「ページレイアウト」タブ→「フォント」→「フォントのカスタマイズ」で、「日本語文字用のフォント」の「本文のフォント」を好きなフォントにします。
セルに個別にフォントを設定している
一部のセルだけ游ゴシックのまま、という場合は、そのセルに直接フォントが指定されています。シート全体を選択(左上の三角をクリック、またはCtrl+A)してから、フォントを選び直すと統一できます。ほかのファイルからコピーして貼り付けたセルも、元のフォントを引き継ぐので注意してください。
エクセルの初期フォントが游ゴシックなのはなぜ?
Excel 2013以前の初期フォントは「MS Pゴシック」でした。Excel 2016から「游ゴシック」に変わり、今もこの游ゴシックが日本語の初期フォントになっています。
游ゴシックが選ばれた理由としてよく挙げられるのは、WindowsとMacの両方に標準で入っているフォントだという点です。どちらのパソコンで開いても同じフォントで表示されるので、ファイルをやりとりしたときの見た目のずれを減らせます。
ちなみに、Microsoft 365では2023年から英語の既定フォントが「Calibri」から「Aptos」に変わりました。英語版のエクセルでは「Aptos Narrow」が初期フォントになっています。日本語版のMicrosoft 365のエクセルでは、日本語の既定フォントは游ゴシックのままです(お使いのバージョンで「全般」の設定欄をご確認ください)。
「游ゴシック」は線が細く、画面や印刷によっては読みにくいと感じるユーザーも多いです。そのため、エクセルのオプションでフォントを簡単に変更できるようにして、ユーザーが自分の好みに応じてカスタマイズできるようになっているのでしょうね。
エクセルのフォントにはどれが適している?
ではエクセルで使うフォントにはなにが適しているのでしょうか。
フォントには、等幅フォント(モノスペースフォント)とプロポーショナルフォントがあります。そのどちらが適しているかについて考察してみました。以下に、それぞれのフォントの特徴と適した使用場面を説明します。
等幅フォント(モノスペースフォント)
特徴:
- 各文字が同じ幅を持つ。
- 文字が整然と揃うため、列や行の比較が容易。
適した使用場面:
- データの入力やコードの表示: 数字や記号、プログラムコードなどを扱う際には、文字が揃っている方が見やすく、エラーも発見しやすいです。
- テキストの整列が必要な場合: 固定幅フォントは、テキストを整列させたいときに有効です。例えば、財務データやログファイルの表示など。
例:
- MSゴシックやMS明朝:
- Windowsに標準で搭載されている等幅フォント。シンプルで見やすい。名前に「P」が付く「MS Pゴシック」「MS P明朝」はプロポーショナルフォントなので、選ぶときに注意してください。
- BIZ UDゴシック:
- Windows 10の途中の更新から標準で入っている、読み間違いが起きにくいように作られた「ユニバーサルデザイン」のフォント。等幅版の「BIZ UDゴシック」と、プロポーショナル版の「BIZ UDPゴシック」があります。
- Ricty:
- プログラミングやテキストエディタ向けに作られた等幅フォント。日本語もきれいに表示される。【要確認】Rictyはフォントファイルそのものではなく生成用のスクリプトの形で公開されており、使うには自分で生成する手間がかかります。
- Migu 1M:
- 無料で使える等幅フォントで、日本語と英語の文字が揃って表示される。
プロポーショナルフォント
特徴:
- 各文字が異なる幅を持つ。
- 読みやすく、見た目が自然。
適した使用場面:
- 一般的なドキュメント作成: プレゼンテーション資料やレポートなど、視覚的に美しい文書を作成する際に適しています。
- 表形式のデータ: 見やすさと読みやすさを重視する場合に適しています。特に、見た目が重要な場合にはプロポーショナルフォントが好まれます。
例:
- メイリオ (Meiryo):
- Windowsに標準で搭載されているフォント。英数字がプロポーショナルで、読みやすく、視認性が高い。
- 游ゴシック (Yu Gothic):
- モダンでスタイリッシュなデザインのフォント。エクセルの初期フォントとして使われている。
- Noto Sans JP:
- 無料で使えるゴシック体。Webサイトでの利用が多く、最近はWindowsにも標準で入るようになった。くせが少なく、画面でも印刷でも読みやすい。
- ヒラギノ角ゴ Pro (Hiragino Kaku Gothic Pro):
- AppleのmacOSで標準的に使用される美しいフォント。視認性が高く、多用途に使える。
フォントの選択は用途にあわせて
エクセルのフォントとしてどちらが適しているかは、主に次の2つの点を考慮すると良いでしょう。
- データの種類と用途: 数字やコードを扱う場合は等幅フォント、テキスト中心の場合はプロポーショナルフォントが適しています。
- 視覚的な美しさ: 表やグラフの見た目が重要な場合はプロポーショナルフォント、データの整列や比較が重要な場合は等幅フォントを選ぶと良いでしょう。
これに加えて、ファイルを人に渡すことが多いなら「相手のパソコンにもあるフォントか」も大事な判断材料です。メイリオや游ゴシック、BIZ UDフォントはWindowsに標準で入っているので、社内でのやりとりなら安心して使えます。
このように、具体的なニーズに応じてフォントを選ぶことで、エクセルの使い勝手が向上します。私のように「游ゴシックはどうも合わない」と感じている方は、まずは初期フォントをメイリオやNoto Sans JPに変えて、しばらく使ってみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
小規模事業者や中小企業を対象として、経営戦略立案とその後の実行支援、商品開発、販路拡大、マーケティング、ブランド構築等に係る総合的なコンサルティング活動を展開しています。実際にはWEBマーケティングやIT系のご依頼が多いです。
民民での直接契約を中心としていますが、商工三団体などの支援機関が主催するセミナー講師を年間数十回担当したり、支援機関の専門家派遣や中小企業基盤整備機構の経営窓口相談に対応したりもしています。
保有資格:中小企業診断士、情報処理技術者など
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