2023年11月7日に、OpenAIの開発者向けカンファレンス「DevDay」が実施され、ChatGPTの新機能が発表になりました。これがむちゃくちゃすごいアップデートで、生成AIの世界がまた大きく進化しそうです。
新モデル「GPT-4 Turbo」が導入され、2023年4月までの学習データを持っているため最新情報にも適切な回答ができるようになるようです。また、ブラウジング機能・プラグイン機能・Advanced Data Analysis・画像生成が、切り替えなしで同じChat内で実行できるようになるため、使いやすさはこれまで以上に改善されます。
ChatGPTがまた大きく進化します
ChatGPTのアップデート内容に関しては
https://www.gizmodo.jp/2023/11/openai-devday-keynote.html
に最速で詳しいレポートがありました。
「カスタムChatGPT」がすごい!
今回は新たに「CustomChatGPT」が発表されました。これがすごいです。
「カスタムChatGPT」は「特定の課題の解決に特化したChatGPT」が使えるようになっていきます。この日のカンファレンスで、犬を飼っている人の疑問に回答できるChatGPTを「カスタムChatGPT」としてデモンストレーションしていたようです。
つまり、「カスタムChatGPT」は特定の業界の専門知識を強化した専門AIを作ることができるわけです。専門分野の関心の深い人にも的確な回答を生成することができるようになっていくということですね。
カスタムChatGPTは「GPTs」と呼ばれ、今月末にオープンになる「GPT Store」から利用できるようになります。
カスタムChatGPTの機能
カスタムChatGPTの機能を以下のようにまとめてみました。
特定の用途に合わせたカスタマイズ
ChatGPTを、日常生活、仕事、趣味など、ユーザーの特定のニーズに合わせてカスタマイズできます。
コーディング不要
プログラミングの知識がなくても、簡単な指示と追加の情報を提供することで、GPTを構築できます。
様々なスキルの組み合わせ
ウェブ検索、画像作成、データ分析など、ChatGPTに求めるスキルを自由に組み合わせられます。
共有とコミュニティによる改善
作成したGPTを公開し、他のユーザーと共有できます。最も有用で面白いGPTはコミュニティから生まれるとされています。
GPT Storeでの展開
11月末ころにオープンする予定の「GPT Store」を通じて、ユーザーが作成したGPTを公開、検索可能にし、人気のあるGPTはリーダーボードでランク付けされます。
プライバシーと安全性の考慮
GPTとのチャットはビルダーと共有されず、ユーザーは自分のデータをコントロールできます。サードパーティのAPIを使用する場合も、ユーザーがデータ共有を許可するか選択できます。
現実世界でのタスク実行
GPTはAPIを通じて実世界のデータベースやサービスに接続し、実際のタスクを助けることが可能です。
これらの機能によって、ユーザーは自分の日常生活や業務に合わせてChatGPTをパーソナライズでき、さらにはそのGPTを公開して他人と共有したり、将来的には収益化することも可能になります。
ChatGPTによる「カスタムChatGPT」解説
ChatGPTにカスタムChatGPTを解説してもらいました。その内容は以下のとおりです。
なお、このページで利用している画像はChatGPTのDall-e3で生成した画像です。
特定のニーズやタスクに合わせてカスタマイズ
「カスタムChatGPT」は、特定のニーズやタスクに合わせてカスタマイズされたChatGPTバージョンを誰でも作成できる新しい機能です。これは、日常生活、仕事、家庭での特定の作業を助け、その創作物を他の人と共有するための新しい手段として提供されています。OpenAIのCEO、Sam Altman氏によると、これらの特定用途のボットは「GPTs」と呼ばれ、プログラミングの知識がなくても構築できるとのことです。ユーザーは自然な言葉で指示を与え、追加の知識を提供し、ウェブ検索や画像作成などの目的を決定するだけで作成できます。
例えば、GPTsはボードゲームのルールを学んだり、子供に数学を教えたり、ステッカーをデザインするなどの特定の用途に合わせてカスタマイズできます。OpenAIはすでにChatGPT PlusおよびEnterpriseユーザー向けにいくつかのGPTの例を提供しており、CanvaやZapier AI Actionsがそれに含まれます。さらに多くのユーザーにGPTsを提供する計画もあるようです。
OpenAIは「GPT Store」を立ち上げる
OpenAIは「GPT Store」を立ち上げることを予定しており、認証された開発者によるGPTsを提供する予定です。このストアで、GPTsは検索可能になり、リーダーボードで上位にランクされる可能性があります。OpenAIは、最も有用で楽しいGPTsを生産性、教育、”just for fun”などのカテゴリーでスポットライトを当てるとしています。また、今後数ヶ月で、あなたのGPTを使用する人々の数に基づいて収益を得ることも可能になるとしています。
セキュリティとプライバシー
セキュリティとプライバシーの面でも、ユーザーがデータを制御できるよう設計されており、GPTsとのチャットはビルダーと共有されません。GPTがサードパーティのAPIを使用する場合、データをそのAPIに送信するかどうかをユーザーが選択できます。また、ビルダーが独自のGPTをアクションや知識でカスタマイズする際、そのGPTとのユーザーチャットをモデルの改善とトレーニングに使用できるかどうかをビルダーが選択できます。OpenAIは新しいシステムを設け、GPTsが使用ポリシーに違反していないかをレビューする仕組みも整備しています。
APIを介して外部データに接続可能
カスタムGPTの技術は、APIを介して外部データに接続したり、実世界でのタスクを実行するように設計されており、例えば旅行リストのデータベースに接続したり、ユーザーのメールボックスにプラグインしたり、電子商取引の注文を容易にするなどの機能を持っています3。これらのGPTsは、AIが「エージェント」として機能するための段階的な進化を促しています。OpenAIは、これらのシステムが「エージェント」としてしばしば議論されるAIの分野において、実世界での実任務を引き受けるようになることを目指しています。しかし、この未来に向けた移行は慎重な技術と安全作業を要し、社会が適応する時間も必要です。OpenAIは社会的影響について深く考え、その分析を間もなく共有するとしています。
GPTをリアルワールドに接続可能
また、開発者は自身のGPTを実世界のデータベースに接続したり、メールにプラグインしたり、ショッピングアシスタントとして機能させるなど、GPTをリアルワールドに接続することができます。これらのアクションにより、GPTは外部データを統合したり、実世界との対話を可能にします。例えば、旅行リストのデータベースを統合したり、ユーザーのメールインボックスを接続したり、電子商取引の注文を容易にすることができます。
個人や企業が特定のニーズに合わせたAIベースのツールを作成
このようにカスタムChatGPTは、個人や企業が特定のニーズに合わせたAIベースのツールを作成し、共有し、さらにはそれによって収益を得る可能性を提供しています。そして、OpenAIはこれらのツールが安全でプライバシーを尊重する方法で使用されるように、多くの安全対策とプライバシーコントロールを導入しています。
GPTsが使えるようになりました
2023年11月9日の深夜になってGPTsが使えるようになりました。



これからいろいろと試していきたいと思います。

この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
小規模事業者や中小企業を対象として、経営戦略立案とその後の実行支援、商品開発、販路拡大、マーケティング、ブランド構築等に係る総合的なコンサルティング活動を展開しています。実際にはWEBマーケティングやIT系のご依頼が多いです。
民民での直接契約を中心としていますが、商工三団体などの支援機関が主催するセミナー講師を年間数十回担当したり、支援機関の専門家派遣や中小企業基盤整備機構の経営窓口相談に対応したりもしています。
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