ボルドーワインはニューワールドのワインが台頭したことで、旨くて手ごろな価格のいいワインが増えた

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ワイン教室の料理はエピスさん 七尾の西田酒店では毎月ワイン教室(ワイン会)を開催している。今月のワイン教室は「ボルドーワイン」がテーマ。ワインでボルドーといえばまさに本家本流だから直球勝負だ。
ワイン教室ではワインを楽しむために料理のプレートを用意してくれている。今日の料理プレートは、七尾市和倉温泉の人気イタリアンレストラン「エピス」さんの料理をチョイスしてあった。(写真左がエピスさんのオーナシェフ、写真右がワインソムリエとして有名な西田酒店のマダム櫻子さん)

旨くて手ごろな価格のいいワインが増えた

用意したワインはウエルカムワイン3本とワイン教室で説明した6本で合計9本。ワイン教室の6本は、白→赤→赤→赤→赤→白(デザートワイン)という順で、5番めにはとっても芳醇で旨い赤ワイン(カロン セギュール:2004)を持ってきてあった。
ワイン教室20121031

今回のワインリストはボルドーワインが6本

ワインリスト20121031今回のワイン教室で紹介された6本のワインは以下のとおり。
1.シャトーボーモン レ ピエリエール:2011/白ワイン
2.シャトー モーカン:2003/赤ワイン
3.ラクロズリード カマンサック:2007/赤ワイン
4.マルキ ド カロン:2007/赤ワイン
5.カロン セギュール:2004/赤ワイン
6.ルパンサクリスト:2008/デザートワイン

今回のワイン教室のワインはフランスのボルドーものだけ。ボルドー(Bordeaux)は、フランスの南西部に位置する都市で、アキテーヌ地域圏の首府、ジロンド県の県庁所在地である。ガロンヌ川河口に位置する港町で、湾曲部にそって三日月形に市街地が形成される港町。ボルドーは歴史と伝統があるワイン産地として世界的に有名である。

ワインの世界勢力図が変わってボルドーワインは押されている

しかし、ワインはニューワールドと呼ばれる新地域のワインの質と量の向上により、ボルドーなど伝統的なワインのポジションが相対的に下がっている。葡萄の品種改良やブドウ栽培の技術向上、およびワイン醸造技術のめざましい向上で、伝統的なワイン産地でなくても質のよいワインを大量に醸造できるようになってきている。ニューワールドのワインは安くて旨いという評判なのでよく売れている。
ついに昨年には、ニューワールドものワインが伝統的産地のワインを流通量で抜いたいう話を聞いた。ボルドーなど伝統的産地でも、このような環境変化を受けて新たな取組がいろいろと始まっているようだ。

ボルドーワインはセカンドラベルで巻き返しを図っている

ボルドーのセカンドラベル 今回、注目したのは「セカンドラベル」。セカンドラベルとは、主にボルドーの有名な醸造所が、その名称(シャトー名)を冠したラベルの基準に適合しなかったワインに別のラベルをつけて安い価格で売り出したものである。 基準を満たしたものをファーストラベルといい、その基準に満たないワインで商品化されたものがセカンドラベル。セカンドラベルは、ファーストラベルと同じ畑、同じ製法で作られたワインだから、いわゆる安物ワインよりはるかに品質が高い。
このセカンドラベルもののワインは安くて旨い。なんといっても本物のボルドーワインである。
今回のワイン教室では3番め(ラクロズリード カマンサック:2007/赤ワイン)と4番め(マルキ ド カロン:2007/赤ワイン)がセカンドものだということだった。

バリューボルドーはコストパフォーマンスに優れたボルドーワイン

バリューボルドーというブランドもある。バリューボルドーとは日本のワイン界を代表する10人のプロフェッショナルが、3500円以内のボルドーワインで、価格以上の価値あるワインを100銘柄選定しているものである。この価格帯で日本で流通しているボルドーワインは500銘柄以上あるようなので、バリューボルドーに選ばれた100銘柄は品質と価格のバランスに優れていることの目安になる。
Pierrieres
1番めの白ワイン「シャトーボーモン レ ピエリエール」が1000円台(1000円~2000円未満)のワインなのに芳醇で複雑な味わいの旨い白ワインだと思ったが、バリューボルドーに3年連続で選ばれている銘柄だということだった。今回、コストパフォーマンスでは最大なのがこの「シャトーボーモン レ ピエリエール」だろう。ワイン教室の帰りにこの白ワインを注文した。

「カロン セギュール 2004」はむちゃくちゃうまい赤ワインだった

ちなみにこの日一番旨いと感じたのは5番めに飲んだ赤ワインの「カロン セギュール 2004」だ。
Calonsegur
香りもよいし、色も良いし、なにより旨い!料理がいらない、ワインだけで十分楽しめる深い味わいの赤ワインだ。やはり質も高ければ価格も高い。1本12000円ということなので、家飲みするにはちと高すぎるので今回の購入は躊躇したが、また飲んでみたい赤ワインだ。

今こそボルドーワインを飲んでみよう

ユーロ安・円高の影響もあり、日本ではいいワインを安く買うことができるようになった。今こそ、ボルドーワインが飲み頃だと感じた。

ワイン教室のコメント
この日のワイン教室で味わったワインを記入したコメント用紙。その場でコメントを記録するためのシートが用意されているのもうれしい心配りだ。