自社メールが相手先にどれだけ迷惑メール判定されているか?到達状況を調べるためにGoogleの「PostmasterTools」を使ってみます

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Googleの「PostmasterTools」メール認証のSPF、DKIM、DMARCを設定して自社メールを届きやすくしました。しかし、一部の相手先からは「まだ迷惑メール判定される」とか「Gmailで受信すると警告マークがついている」とか、というような状況もあります。そこで、自社のメール到達状況を客観的に判断し分析できるツールとしてGoogleが提供している「PostmasterTools」を利用開始しました。

Google「PostmasterTools」は迷惑メール判定を検出するツールです

「PostmasterTools」とは

Googleの「Postmaster Tools」
https://gmail.com/postmaster/

Googleが提供している「Postmaster Tools」は、メールの送信者が配信に関する問題のトラブルシューティングができるツールです。自社が発信したメールがGmailで受信されたさいにどのような状況で判定されているのかを判断できます。

相手先がGmailでない場合でも、Gmailに転送して受信されている例も多く、ある調査ではGmailの利用率が57%と言われていますので、Gmailにどのような届き方をしているのかを知ることは重要だと考えられます。

またGmail が主なターゲットではない場合でも、Gmail でメールがどのように表示されるかを理解することで、他のメールアカウントでもどのように認識されているかを推測することができます。

「Postmaster Tools」を設定して実行すると、ダッシュボードにていくつかの指標を見ることができます。

分析できる主な指標

・迷惑メール報告率(Spam Rate)
・IPアドレスの評判(IP Reputation)
・ドメイン名の評判(Domain Reputation)
・迷惑メールフィードバックデータ(Feedback Loop)
・メール送信認証トラフィック(Authentication)
・暗号化トラフィック(Encryption)
・配信エラー(Delivery Errors)

メールマガジンを配信しているとしたらどれも気になる指標ですね。

まずは「PostmasterTools」を設定する

Googleの「Postmaster Tools」
https://gmail.com/postmaster/

から設定を始めます。

DNSにて自社のドメイン認証が必要です

さて、設定しようとするといきなり関所があります。ドメイン確認というところで、DNSの操作を求められます。「Postmaster Tools」から指定されたTXTレコードを自社ドメインのDNSに追記する必要があります。

ドメインの所有権確認はDNSにtxtを追加する

Googleの「PostmasterTools」

この画面で表示された「TXTレコード」をDNSに追記します。

ただし、このまま貼り付けるDNS設定がとエラーになりますので要注意です。

▼DNSに追記するTXTの例
google-site-verification=CNLp_18*******j_tD**********************X8w

たとえば上記のような一行が表示されたとしても、そのままDNSに追加してもうまくいきません。

txt @

という接頭語を頭につける必要があります。これはDNSを設定するドメイン管理サービスごとに違うのかもしれませんが、手動設定できるバリュードメインではこのようにしました。

txt @ google-site-verification=CNLp_18*******j_tD**********************X8w

この記述で設定ができました。

DNS設定をすましてから、「所有権を証明」をクリックし「完了」という表示がされればOKです。

Googleの「PostmasterTools」

cnameを使って所有権を設定することも可能です

cnameで設定することもできました。

CNAME ラベル / ホスト: sg********z.dm2.co.jp
CNAME 宛先 / ターゲット: gv-g**************.googlehosted.com

上記の情報を独自ドメインを設定しているサーバーに追加します。

エックスサーバーだとDNS設定の画面で上記のように設定します。

なお、TXT設定とcname設定はどちらか1つだけでよいので、どちらかで認証が通ればOKです。両方設定する必要ありません。

「PostmasterTools」をウォッチングする

「Postmaster Tools」の管理画面
https://postmaster.google.com/managedomains

上記の管理画面にログインするとメールの状況がわかります。

ただし設定直後だと十分なメール配信のデータがないので「表示するデータがありません」という表示になります。

メルマガを配信したり、会社のメール送信がそれなりにあったりすれば、分析データが表示されるはずです。1週間ほど待ってからあらためて分析することにします。