2026年6月19日(金)、金沢市広岡のハイアットセントリック金沢にて、一般社団法人 石川県中小企業診断士会の「第15回通常総会」および懇親会が開催されました。私も会員のひとりとして参加してきましたので、当日の様子をレポートします。
今年は会長が交代する役員改選の年でもあり、新体制のスタートを見届ける節目の総会となりました。
会場は昨年とは違う金沢駅の西口にあるホテルでした。2Fのイベントスペースに、会員や来賓の皆さまが続々と集まりました。毎年人数が増えている印象で、今年も活気あふれる会となりました。

第15回通常総会、4つの議案を承認

総会は午後6時30分から開始。議案は次の4つでした。
第1号議案:令和7年度の事業報告および収支決算の承認について
第2号議案:令和8年度の事業計画および収支予算の承認について
第3号議案:名称変更を含む当会定款の一部変更について
第4号議案:役員改選について
進行はスムーズで、いずれの議案も承認されました。注目の第4号議案・役員改選は、理事・監事ともに立候補者が定員に満たなかったため投票は行わず、満場の承認というかたちで新役員が選定されました。1年間の活動の積み重ねが数字と計画にあらわれていて、会としての足場の確かさを感じる総会でした。
石井前会長、本当におつかれさまでした
今回の役員改選で、長く会を率いてこられた石井伸太郎・前会長が退任されました。まずは「本当におつかれさまでした」とお伝えしたいです。
石井前会長の在任中は、とにかくフレンドリーで、会員どうしが気軽に交流できる「場」を数多くつくってくださいました。総会後の懇親会はもちろん、企業内外の診断士交流会など、会員が顔を合わせて語り合える機会が増えたことが、会全体の活性化に確かにつながったと感じています。
その雰囲気のなかから、いくつもの研究会が立ち上がり、いまも活発に活動を続けています。AI研究会をはじめとする各研究会が会員の学びと実践の拠点になっているのは、まさに石井前会長が「交流の土壌」を耕してくださった功績だと、私は思っています。あらためて感謝申し上げます。
竹内新会長のもと、新体制がスタート
そして新体制です。新しい会長には竹内眞一さんが就任されました。副会長には前専務理事の中佐訓康さん、専務理事には久田高志さんが就かれます。
実務を支えてこられた方々が要職に並ぶ布陣で、これまで積み上げてきたものを引き継ぎながら、新しい一歩を踏み出していく体制だと感じます。竹内新会長のもとで、会がさらにどう発展していくのか楽しみです。微力ながら、私も一会員として盛り上げていきたいと思います。
懇親会レポート ── 来賓挨拶と乾杯

総会に続いて、同じ会場で懇親会(交流会)がスタート。竹内新会長のあいさつから始まり、来賓あいさつ、乾杯、新入会員の自己紹介へと進みました。
行政からの中小企業支援メッセージ
来賓あいさつでは、行政の立場から中小企業・小規模事業者への支援メッセージが寄せられました。診断士の活動と直結する内容なので、要点を共有します。
金沢市(経済局・代読)からは、事業者が相談しやすい「中小企業・小規模事業者の総合応援窓口」をすでに設置していること、また昨年9月に中小企業・小規模企業の振興に関する基本条例を制定し、現在その振興計画を策定中であることが報告されました。窓口の一本化と条例という土台づくりが進んでいる、ということですね。
石川県(商工労働部)からは、能登半島地震の発災から約2年5ヶ月が経過し、復興はまさに「正念場」にあるとの強いメッセージがありました。とくに印象的だったのが、専門家派遣事業について「派遣回数の上限なし・費用は全額県負担」というかたちで準備を進めている、という点です。我々診断士が現場で力を発揮できる支援の枠組みが整いつつあると感じました。
山野知事も途中参加、診断士試験への挑戦を語る
懇親会の途中からは、石川県の山野知事も駆けつけてくださいました。
あいさつのなかで山野知事は、ご自身も中小企業診断士の養成課程に通い、一次試験に合格していたというエピソードを披露されました。その後、ご家庭の事情や市議会議員選挙への出馬が重なって二次試験を断念され、さらに制度変更によって一次試験合格の権利が失効してしまった?…という経緯をユーモアを交えて語ってくださり、会場は大いに沸きました。
実はこの話、私にとっては個人的にとても懐かしいものでした。私自身が診断士の受験生だったころ勉強会を主催していたのですが、その勉強会に山野さんが参加してくださったことがあったのです。
当時はお互い一次試験の合格者という立場。あれから時を経て、今回は石川県知事と当時の思い出話を直接できたのですから感慨もひとしおでした。診断士というつながりが、こうして長い時間をまたいで生きているのだと実感した一場面でした。

私が中小企業診断士受験生だったころというと世紀を遡る1990年代です。そのころ、石川県では「きまっし勉強会」という中小企業診断士資格試験合格を目指す勉強会を開催していました。
新入会員の自己紹介 ── 多様なバックグラウンド
懇親会では、新入会員の皆さんの自己紹介も大きな見どころでした。今年も実に多彩な経歴の方々が仲間に加わってくださいました。
長年にわたり何度も受験に挑み、仲間の励ましを支えに今年ついに合格された方。養成課程を経て登録し、Web集客を専門にしていきたいという方。長く公務員として勤め上げ、リスキリング・セカンドキャリアとして診断士を志した方。企業内診断士として在職しながら、まもなく独立へ踏み出そうとしている方。そして、能登の出身で、地元の支援に貢献したいと語る方。
挑戦の動機もキャリアの背景もさまざまですが、「中小企業の力になりたい」という想いは共通しています。登録後の活動方針をこれから模索するという方も多く、こうした新しい仲間が増えていくこと自体が、会の元気の源だとあらためて感じました。
懇親会で交わされたAI・業務効率化の話題

懇親会の場での技術系の会話も興味深いものでした。会員のあいだで自然とAIや業務自動化の話題が飛び交うのが、最近のこの会らしいところです。
とくに盛り上がったのが、AIを活用した「内製化」の話です。これまでは現場改善のあとにシステムを構築しようとすると、Excelで力技で組むか、外部のシステム会社に依頼するかの二択になりがちでした。それがいまやAIの支援で、改善後のシステム構築まで自分たちの手で対応できるケースが増えてきている、というのです。外注コストを抑えながらスピード感を持って仕組み化できるのは、中小企業にとって大きな武器になります。
その文脈で具体例として共有されたのがGoogle Apps Script(GAS)です。Googleの各種サービスと連携して業務を自動化できるGASは、追加コストをかけずに「あと一歩の効率化」を実現できるツールとして、複数の活用事例が語られました。私自身もブログ記事の下書き生成やデータ分析の自動化でGASを日々使っているので、共感しきりでした。
また、会員間の連絡手段としてはチャットワークの活用がおすすめされていました。研究会の連絡や情報共有がスムーズに回るのも、こうしたツールが土台にあるからこそ。ツールの話で盛り上がれる仲間がいるのは、ありがたいことです。
まとめ ── 新体制で、さらに活気のある会へ
第15回通常総会は、石井前会長から竹内新会長へとバトンが渡る節目の会となりました。行政からの力強い支援メッセージ、山野知事のサプライズ参加、個性豊かな新入会員の加入、そしてAI・GASといった実務直結の話題。あらためて、この会の懐の深さと活気を感じた一日でした。
石井前会長が築いてくださった「交流の場」という土台の上に、新体制がどんな花を咲かせていくのか。一会員として、引き続き楽しみに、そして積極的に関わっていきたいと思います。
ちなみに、昨年(2025年)の総会の様子はこちらの記事にまとめています。

またそれ以前の総会や懇親会の様子を紹介した記事もあります。




こうして振り返ると私もかなりのロートルになってきたものだと感じました(笑)

この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
小規模事業者や中小企業を対象として、経営戦略立案とその後の実行支援、商品開発、販路拡大、マーケティング、ブランド構築等に係る総合的なコンサルティング活動を展開しています。実際にはWEBマーケティングやIT系のご依頼が多いです。
民民での直接契約を中心としていますが、商工三団体などの支援機関が主催するセミナー講師を年間数十回担当したり、支援機関の専門家派遣や中小企業基盤整備機構の経営窓口相談に対応したりもしています。
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