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ブログ記事に勝手に出現する「謎の稲妻リンク」の正体判明!アドセンスの「広告インテント」を無効化する方法

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広告インテント「あれ?こんなところにリンクなんて貼ったっけ?」
自分の運営しているWebサイトをチェックしていた時のことです。記事の文章中に、全く意図していない「謎のリンク」が出現していることに気づきました。
そういえばこの稲妻のようなアイコンがついた謎のリンクは、他のサイトでもよく見かけるようになっていました。いつからどのようにこんなリンクが出現したんでしょうか?
調べてみるとこの謎のリンクの正体はグーグルアドセンスの広告インテントという仕様のものでした。

謎のリンクの招待は「広告インテント」でした

いつの間にか記事内に現れた「違和感のあるリンク」

この謎のリンクの特徴はこんな感じです。

  • キーワードの下に点線などが引かれている

  • リンクの頭に「稲妻(カミナリ)」や「虫眼鏡」のような小さなアイコンがついている

  • クリックしても自分のサイト内の検索エラーになったり、よくわからないポップアップが出たりする

▼謎のリンクの表示例(あるレシピページの例です)

正直、ものすごく違和感があります。

読者の方からすれば「ここをクリックすれば詳しい情報が見れるのかな?」と思って押すはずです。それなのに、期待したページに飛ばないどころか、よくわからない挙動をする。ほぼ空白のポップアップが表示されるだけです。

これはWebサイトのユーザビリティ(使い勝手)を大きく損なってしまいますね。

【調査】WordPressの不具合?それともウイルス?

最初は「WordPressのプラグインが何か悪さをしているのかな?」と疑いました。 最近アップデートしたプラグインの設定を見直したり、テーマの仕様変更がないか調べたり…。 「もしかして、サイトが何かに乗っ取られて勝手にリンクを埋め込まれたのでは?」と、少しヒヤッとしたりもしました。

しかし、いくらWordPressの管理画面を探しても、そんなリンクを設定した箇所は見当たりません。 記事の編集画面(HTML)を見ても、そこにはただのテキストがあるだけで、リンクタグ(<a>タグ)なんて存在しないのです。

「記事データにはないのに、表示画面には出る」

ここで行き詰まり、相当悩みましたが、ある方法で正体を突き止めることにしました。

【解決】犯人は「F12」の中にいた

ブラウザの検証機能(キーボードのF12キー、または右クリックして「検証」)を使って、その謎のリンクの正体をコードレベルで覗いてみたのです。

すると、そのリンク部分には決定的な証拠が記されていました。 コードの中にあったのは class="google-anno-t" という記述。

「Google…? アノテーション…?」

調べてみると、これがGoogle AdSense(アドセンス)によって自動生成されたコードであることが判明しました。 そう、犯人はWordPressの不具合でもウイルスでもなく、Googleアドセンスの「広告インテント」という機能だったのです。

ここまでたどり着くのに、かなりの時間を浪費してしまいました…。

【解説】いつからこんな機能が?「広告インテント」とは

「広告インテント(Ad Intents)」とは、Googleアドセンスが提供している「自動広告」の一種です。 記事内のテキストをGoogleが自動で解析し、「この単語、広告に繋がりそうだな」と判断すると、勝手にリンクに変換してしまう機能です。

▼アドセンスについては以下のページをご覧ください

Google AdSense - ウェブサイトを収益化
広告とコンテンツの収益化によって、ウェブサイトで収益を獲得しましょう。ウェブサイト向けに AdSense の利用をすぐに開始する方法についてご確認ください。

クリックすると、そのキーワードに関連した検索結果や広告がオーバーレイ(画面の上に重なる形)で表示されます。

なぜこんな機能があるの?

Googleとしては、ページ内の広告枠を増やすことで、媒体主(私たち)の収益機会を増やそうとしてくれている機能です。ここ最近のアップデートで、初期設定で「ON」になっていたり、適用範囲が広がったりしているようで、気づかないうちに有効になっているサイトが多いようです。

しかし、「文脈に関係なくリンクが張られる」「デザインがサイトに馴染まない」「誤クリックを招きやすい」という点において、正直なところユーザー体験(UX)としてはあまり良くないと感じました。

【対策】「広告インテント」を無効化する設定手順

広告インテントを削除する

「ユーザーを混乱させるくらいなら、この機能は不要!」 そう判断し、設定を解除することにしました。同じようにお困りの方のために、手順をシェアします。

  1. Google AdSense の管理画面にログインします。

  2. 左メニューの [広告] をクリックします。

  3. サイト一覧から、設定を変更したいサイトの右端にある [編集](ペンのマーク) をクリックします。

  4. 右側に出てくる「広告設定」のメニュー内にある [広告インテント] (または「インテント重視のフォーマット」)を探します。

  5. ここのチェックボックスを外して [オフ] にします。

  6. 最後に画面下の [サイトに適用] をクリックして完了です。

※設定が反映されてサイトからリンクが消えるまで、1時間〜24時間程度かかる場合があります。

【まとめ】やはり「ユーザー視点」でのチェックは重要

これでようやく、記事内の不自然な稲妻リンクが消え、元の読みやすいテキストに戻りました。

今回の件で痛感したのは、「環境変化に対応するには、自分のWebサイトをユーザー視点でチェックし続けることが重要」だということです。

Webの世界は日々進化しており、Googleの仕様もブラウザの挙動も勝手に変わっていきます。「昔作ったから大丈夫」と放置せず、スマホやPC、時には違うブラウザを使って、「読者として自分のサイトは使いやすいか?」を確認する習慣が必要ですね。

もしあなたのサイトにも「見覚えのない稲妻リンク」があったら、ぜひアドセンスの設定を見直してみてください。