メールの信頼性向上になる「DMARC」認証、エックスサーバーは正式にサポートすることが発表されました

この記事は約4分で読めます。

メールの信頼性向上になる「DMARC」認証ですが、エックスサーバーが正式にサポートするということを発表しました。メールの到達率がこれで向上しそうなのでうれしいです。
なお、メールの信頼性を表すには「SPF」や「DKIM」という認証がありますが、「DMARC」はその最上級の信頼性を示すしくみを提供するものですので、より信頼性向上が見込めます。

メールの信頼性向上になる「DMARC」認証

エックスサーバーでDMARC正式対応

エックスサーバーは2024年2月1日までに「DMARC設定」機能への対応を予定していることを発表しました。

これはありがたいですね。

実は、非公式にはエックスサーバーで「DMARC設定」をすることが可能でした。当サイトはエックスサーバーを利用していますが、メールでは「DMARC」認証ができています。

エックスサーバーでDKIM=PASSにしたあとに、DMARCもPASSにできました
エックスサーバーでは2023年2月14日から、DKIM認証が順次使えるようになりました。当社が利用しているエックスサーバーも3月に入りDKIM認証が設定できるようになり利用しています。 せっかく、SPF、DKIMの両方が使えるようになったのでDMARCの認証ができないか試してみました。意外にすんなりとDMARC=PASSになりましたので、その方法を備忘録として記録しておきます。

しかし、この方法についてエックスサーバーのサポートに問い合わせたところ、公式にサポートしている方法ではないということで、その後の対応を待っていました。今回、正式にサポートしてくれるということなので、普通にエックスサーバーを利用しているユーザー全員が簡単に設定できそうなのでよかったです。

DMARCとは

DMARC (Domain-based Message Authentication, Reporting, and Conformance) は、電子メールの認証とポリシー適用を行うための技術です。DMARCは、ディーマークと発音します。

DMARCは、SPF(Sender Policy Framework/エスピーエフ)やDKIM(DomainKeys Identified Mail/ディーキム)による認証結果を利用し、送信ドメインのオーナーが指定したポリシーに基づいてメールを処理するためのフレームワークを提供します。

この総合的なしくみにより、フィッシングやスプーフィングなどの不正なメールの送受信トラブルを防ぐことができます。

SPFやDKIMとの違い

SPFは、特定のドメインから送信されるメールの送信元IPアドレスを検証します。これにより、そのドメインからのメールが許可されたサーバーから送信されているかを判断します。

DKIMは、メールにデジタル署名を加えることで、メールが改ざんされていないことを保証し、送信元の正当性を証明します。

これに対して、DMARCは、SPFとDKIMの両方の認証結果に基づいてメールを評価し、ドメインのオーナーが設定したポリシーに従ってメールを処理する方法を提供します。
DMARCは、SPFやDKIMの結果に基づいて、メールが受信者に届くか、隔離されるか、拒否されるかを決定します。

Gmailの迷惑メールと認証というヘルプページにて「SPF、DKIM、DMARC」の説明があります。
https://support.google.com/a/answer/9948472

上記のGmailヘルプには、迷惑メールの管理には、SPF、DKIM、DMARCという3つの認証が重要であることが書かれています。

DMARC=SPF+DKIM

DMARCは、SPFとDKIMの機能を組み合わせたものと言えます。

わかりやすくいうと DMARC=SPF+DKIM ということができます。

それぞれの技術が独立してメールの正当性を検証するのに対し、DMARCはこれらの結果を統合してより包括的なセキュリティポリシーを実施します。

DMARCにより、ドメインのオーナーは、SPFやDKIMの認証に合格したメールに対してどのように行動すべきかを明確に指定でき、不正なメールの発信を効果的に防ぐことが可能になります。

また、DMARCは認証に失敗したメールについての報告を受信することも可能で、セキュリティポリシーの適用状況を監視し、必要に応じて調整を行うことができます。

これからも通信手段としてメールは重要です。自分のドメインのメール認証のレベルを上げて、先方に届きやすくする取り組みについては継続的に行う必要を感じています。