兼六園茶店にしか売っていない「たまひめ手箱」は地域資源の加賀蓮根を使った古くて新しい創作お菓子

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兼六園の茶店だけで販売されている「たまひめ手箱」「たまひめ手箱」は兼六園茶店にしか売っていない今年の春新発売のお菓子。まんじゅうとようかんの2種があるがいずれも地域資源の加賀蓮根を使っている。兼六園の始まりは前田家五代藩主綱紀が別荘「蓮池御殿」を建て、その周辺を庭園化したこととされている。つまり兼六園のルーツは蓮池であり加賀蓮根は兼六園と縁が加賀野菜である。いにしえから創った「たまひめ手箱」は新たな歴史を創れるか。

「たまひめ手箱」の素材には添加物を一切使用していない。地物にもこだわっている。蓮蒸まんじゅうは、加賀蓮根を餡と皮に用い、加賀丸芋と県産こしひかり米粉も皮に使用している。蓮蒸ようかんも加賀蓮根を寒天で固め、小豆を玉砂利に見立てたつくりになっている。
明治42年から現在まで兼六園で受け継いできた14軒の茶店が考案した。
手箱につめた6個のお菓子は、加賀前田家の家紋(剣梅鉢)をかたどっている。また、兼六園命名の元になった六勝「広大、幽遂、人力、蒼古、水泉、眺望」をあらわしている。

「たまひめ手箱」はまんじゅうとようかんの2種
「兼六園と加賀蓮根」
 兼六園は、江戸時代の初期に前田家五代藩主綱紀が別荘「蓮池御殿」を建て、その周辺を庭園化したことが始まりとされている。蓮池御殿は、このあたりがハス池であったことから名づけられた。このハス池の蓮根が現在の加賀蓮根のルーツであると言われている。当時は、武家の栄養食として城内でも栽培されていた。

「珠姫」
 江戸幕府、二代将軍徳川秀忠の次女珠姫は、三歳で加賀藩主前田利常に嫁いだ。夫婦仲良く、三男五女に恵まれたが、珠姫は二十四歳の若さで亡くなった。珠姫は今でも人気が高く、六月に開催される百万石祭りでは幼児が扮する「珠姫御興し入れ行列」に沿道の観衆から大きな拍手が送られている。

 兼六園銘菓「たまひめ手箱」は、珠姫と利常の仲睦まじさにあやかり、夫婦円満(円をかたどり:蓮蒸まんじゅう)で絆が固く(固める:蓮蒸ようかん)、粘り強さが持ち味の加賀蓮根をテーマに創作したとのことだ。

まんじゅうもようかんも加賀蓮根独特のシャリシャリ感が心地よく残り独特の味わいがあるお菓子になっている。「たまひめ手箱」の販売は兼六園の茶店のみで、駅や空港では販売していないという販路限定というのも特徴。買うときはぜひ金沢の兼六園へ。

ちなみに、ヤフー検索ランキングで秋に観光へ行かない県ランキングの不名誉な1位がなんと石川県。悲しいですね…。(i-i)涙
この時期の兼六園は夏の名残と秋の気配の両方が感じられとても風情があります。すぐ近くには21世紀美術館もあり、観光スポットとしては抜群のロケーション。ぜひとも石川県に遊びにきてください。