2025年8月25日(月)、石川県地場産業振興センターで開催された「石川県産業DX推進セミナー」に参加しました 。今回のテーマは「経営に効く!生成AIの活用最前線」 。業務効率化や生産性向上を目指す多くの企業担当者や経営者が集まり、会場は熱気に包まれていました。
定員100名ということでしたが、席が140以上用意されておりそれも満席状態でした。
【開催レポート】石川県産業DX推進セミナー「経営に効く!生成AIの活用最前線」に参加しました!
講師は、日本マイクロソフトでエバンジェリストとして活躍されている西脇資哲氏 。生成AIの最新動向から、中小企業が明日から実践できる具体的な活用ノウハウまで、非常に示唆に富んだお話を聞くことができました 。
セミナーで語られた要点と、私たちがすぐにでも取り組めるアクションアイテムをまとめてレポートします。
生成AIは「特別なスキル」ではなく「対話するパートナー」
セミナーでは、ChatGPTやMicrosoft Copilotといった生成AIツールが、いかに私たちの日常やビジネスを変える力を持っているかが、具体的なデモンストレーションを交えて紹介されました。
特に印象的だったのは、「専門的なプログラミングスキルは不要」という点です。大切なのは、AIに対して自然な言葉で、いかに具体的で分かりやすい指示を出せるか。まるで同僚に話しかけるように対話を重ねながら、目的の成果物を作り上げていくプロセスが実演されました。
日本では生成AIの活用率がまだ低いと言われますが、その背景には「難しそう」という技術的な壁や、有料サービスへの懸念があるとのこと。しかし、今回のセミナーは、そのハードルを大きく下げてくれる内容でした。
成果が劇的に変わる!生成AIとの「上手な付き合い方」
生成AIから期待通りの答えを引き出すには、少しコツが必要です。セミナーで強調されていた「対話のポイント」は以下の通りです。
- とにかく具体的に指示を出す: 曖昧な指示では、AIも曖昧な答えしか返せません。「良い感じの文章を書いて」ではなく、「小学生にも分かるように、生成AIのメリットを3つ、箇条書きで説明して」のように、目的や条件を明確に伝えることが重要です。
- 対話を重ねて改善する: 一度の指示で完璧な答えが返ってくることは稀です。AIからの回答を元に、「もっと専門的な言葉を使って」「この部分をさらに詳しく」といった追加の指示を出し、対話を通じて精度を高めていく習慣が大切です。
- 音声入力を活用する: スマートフォンのアプリなどを使えば、キーボードを打つ手間なく、話しかけるだけでAIと対話できます。これにより、移動中などの隙間時間でも効率的にAIを活用できます。
ウインドウズPCだと「ウインドウズキー+h」で音声入力になります。
経済産業省も、生成AI時代に必要な3大スキルとして「問いを立て、仮説を検証し、情報を評価する能力」を挙げています。まさに、AIを賢く使うための対話力そのものと言えるでしょう。
明日からできる!業務効率化のヒントと注意点
セミナーでは、文書の要約や修正、プレゼンテーションの作成、画像生成、情報収集など、多岐にわたる業務効率化の事例が紹介されました。
一方で、便利なツールだからこそ知っておくべき注意点も共有されました。
- 情報セキュリティの確保: 機密情報や個人情報を扱う際は、コピー&ペーストで外部の生成AIサービスに貼り付けるのは避けるべきです。各企業で契約しているアプリケーション内の生成AI機能を使うなど、セキュリティポリシーに従う必要があります。無料版と有料版ではセキュリティに関する契約内容が異なる場合があるため、ビジネスで利用する際は有料版の利用が推奨されました。
- シャドーAIに注意: 企業の情報システム部門などの正式な承認や管理を経ずに、従業員が業務で個人的に利用するAIツールやサービスを「シャドーAI」といいます。ChatGPTなどの生成AIの普及に伴い増加しており、情報漏洩、著作権問題、セキュリティリスク、コンプライアンス違反など、企業に深刻なリスクをもたらす可能性があります。企業としての生成AI導入が進んでいない中小企業ほどシャドーAIが多く、あらたなリスクになっています。
- 画像生成の倫理的配慮: AIで画像を生成する際は、それが「AIによって作成されたものである」ことを明記するのがマナーです。また、トラブルを避けるため、実在する人物や建物の画像を無断で生成することは極力避けるべきだと強調されました。
また事例として「ドラえもんとミッキーマウスが一緒に楽しそうに食事をしている画像を生成して」というプロンプトで、各種生成AIがどのような反応するかというデモもありました。Copilotは注意事項が表示され画像生成されませんでした。
まとめ:まずは一歩、AIとの協業を始めよう!
今回のセミナーは、生成AIがもはや一部の技術者のためのものではなく、すべてのビジネスパーソンにとって強力な武器になることを実感させてくれるものでした。
講演の最後には、参加者全員が取り組むべきアクションとして、以下の点が挙げられました。
- まずはChatGPTやMicrosoft Copilotなどのツールを実際に業務で使ってみる。
- スマートフォンアプリも活用し、日常的にAIと対話する習慣をつける。
- 社内でAI活用コンテストを開くなど、楽しみながら全社的に活用を促進する。
変化の激しい時代ですが、生成AIという新しいパートナーと共に、変化をチャンスに変える第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
▼以下は告知用のフライヤーです

この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
小規模事業者や中小企業を対象として、経営戦略立案とその後の実行支援、商品開発、販路拡大、マーケティング、ブランド構築等に係る総合的なコンサルティング活動を展開しています。実際にはWEBマーケティングやIT系のご依頼が多いです。
民民での直接契約を中心としていますが、商工三団体などの支援機関が主催するセミナー講師を年間数十回担当したり、支援機関の専門家派遣や中小企業基盤整備機構の経営窓口相談に対応したりもしています。
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