奥能登国際芸術祭2023で「時を運ぶ船」を起点にして外浦の屋外作品を中心に鑑賞してきました

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奥能登国際芸術祭202310月14日(土)に、奥能登国際芸術祭2023を鑑賞してきました。まずは作品番号01の「時を運ぶ船」から鑑賞しようと考えていたので、この会場までのルートは、先月延伸したばかりの「のと里山海道」のと三井インターで降り、輪島市内を経由して来ました。
輪島の白米千枚田を横目で通り過ぎ、曽々木の窓岩も通過し、垂水の滝のトンネルも超え、道の駅すず塩田村を過ぎたあたりのところで右折し崖の上へ登るような場所に旧清水保育所があり、ここが作品番号01の「時を運ぶ船」の会場でした。ここまで自宅から約2時間のドライブでした。

奥能登国際芸術祭2023

奥能登国際芸術祭の公式サイト
https://www.oku-noto.jp/ja/

会期|2023年9月23日-11月12日(木曜定休)
鑑賞時間|9時30分から17時まで
会場|石川県珠洲市全域247.20㎢
作品鑑賞パスポート|一般3,300円/大学生1,650円/小中高校生550円

巡回ルートは外浦をぐるり

今回の巡回ルートは、起点となる作品番号01の「時を運ぶ船」からスタートしました。能登半島の外浦を時計回りに、ぐるりと回り、ゴールを旧小泊保育所とする計画を立てました。
実はこの日の夕方、旧小泊保育所と同じ敷地にある金大能登学舎にセミナー講師の所用があったこともあり、このようなルート設定になりました。
もしも一泊二日コースにするなら、このあと珠洲ビーチホテルあたりに宿泊して翌日は、蛸島エリアや飯田エリアを巡り内浦をドライブするのがいいですね。わりと番号どおりに巡回するのはいいコースだなと思いました。

01「時を運ぶ船」旧清水保育所

作品番号01の「時を運ぶ船」は、今年の奥能登国際芸術祭の「顔」になっているので、ぜひとも鑑賞したいと思い、一番目に来ました。

会場は旧清水保育所です。この会場では施設内の鑑賞なので入場料が必要です。クレジットカードが使えるのでキャッシュレスで330円の支払いがOKでした。

この作品は人気のようで多数の来場者でにぎわっていました。

船から赤い糸が無数にでています。

この赤い糸は蜘蛛の糸のように空間いっぱいに張り巡らされています。

異空間に迷い込んだような感覚になる、とても印象的な作品空間でした。

塩田千春さんの作品でした。

なお、この会場にはフリーのwifiが飛んでいて無料でインターネットが使えるようになっていました。スタッフも多数いて親切に案内をしてくれています。まず一番目に来るとしたらこの会場がベストかもしれませんね。

02「スズ・シアター・ミュージアム」旧西部小学校

次の会場02スズ・シアター・ミュージアムも崖の上のようなところで、急坂を登ったところにありました。

このエリアには、施設内鑑賞が1つ、レストランもあり、そして屋外鑑賞作品もあります。

03「潮騒レストラン」

潮騒レストランの建物は、フロア部分が売店のようになっていました。レストランの待ち行列が店内にもあり、買い物客とあわせて多数のお客さんがいました。

レストランにはテラス席もありました。今日は晴れていて気持ちよい空気でしたから、絶景を見下ろしながらの食事は最高にいいですね。

売店では「BRUTUS Casa」の10月号を販売していました。この号は表紙が奥能登国際で、作品番号01の「時を運ぶ船」で撮影されていました。奥能登国際の公式ガイドブックも販売されています。

04「石の卓球台」

このエリアに「石の卓球台」がありました。はい、正解ですね。
#ピンポン

06「自身への扉」ゴジラ岩の近く

ここからしばらくは屋外作品を回ります。屋外作品の鑑賞は無料です。

ゴジラ岩の近くの海辺にカラフルな鳥居が建てられてました。これが「自身への扉」という作品です。作者は、ファイグアフメッドさんという方なので、日本人ではなさそうです。ある意味、日本人でないからこそ、鳥居をこのような作品として自由に表現できたんでしょうね。

07「風と波」鰐崎海岸

この作品の作者は、奥村浩之さんです。

見る角度によっての見え方がかなり違います。光の入り方にもよりますが、おもしろい造形ですね。

珠洲の海と空と相まって、とても美しいですね。

08「太古の響き」笹波海岸

なんだかおもしろい「にょきにょき」もありました。

金属質のにょきにょきはキノコのようなイメージですね。作者は、アナ・ラウラ・アラエズさんでした。

09「プレイスビヨンド」木ノ浦自然歩道

木ノ浦キャンプ場のところも作品展示の会場になっていました。

このエリアはとても広くて、おそらく1時間以上かけないと全作品を見ることができないのではないかと思います。

いくつかの作品を見て失礼しました。

おそらく、このまま海岸まで歩いていく時間と気力があれば、10アレクサドル・ポノマリョフや、11リチャード・ディーコンという作品を見ることができたのではないかと思います。このエリアはキャンプ場なのでとっても広いので遠足みたいなつもりで参加したほうがいいかもしれません。

48「能登・五十三次」能登州崎

「能登五十三次」という道標が4箇所あるようです。そのひとつが能登州崎にありました。

能登五十三次の作者は、アレクサンドル・コンスタンチーフノさんです。

13「アイオロスの広場」狼煙漁港

古ぼけた壊れたピアノからピアノ線のような線が放射状にでています。これまたおもしろい表現方法ですね。ひょっとしたら、実際に音がでるのではないかと思います。(作品に勝手に触ってはいけないと思い触れませんでしたが興味津々です)

このピアノ、「S.MIKI」という刻印があるのでミキピアノなんでしょうね。かなり珍しいアップライトピアノです。

アイオロスの広場の作者は、小野龍一さん。

10月21日に「奥能登協奏曲 第1番」アイオロスの広場コンサートがあります。

アップライトピアノを軸にエオリアンハープ(Aeolian Harp:屋外を吹き抜ける風がワイヤーに当たり音を鳴らす仕組みを利用した楽器)の機構を用いたサウンドインスタレーション作品「アイオロスの広場」を作家自身が演奏する、1回限りのコンサート。珠洲の自然が作り出す風をエオリアンハープが響きへと変換し、土地の歴史やエネルギーを音として浮かび上がらせ、作家が奏でるピアノの音と混ざり合う。観客とのセッションも予定。

小野龍一
音楽家。1994年東京生。 東京藝術大学の作曲科を卒業後、同大学院美術研究科を修了。ジョン・ケージ美学の研究・実践を基に、音楽空間における人と音の関係性の「変奏」をコンセプトとした、領域横断的な活動を展開している。 2018年、「TURN」の海外アーティストとしてエクアドルに滞在。 2020年のパンデミック禍では、緊急事態宣言下で使用されなくなったコンサートホールの環境音を収集した「不安のサウンドスケープ」というオンラインのサウンド・アートを全国のホールとの協働により制作した。

上記のコンサートに関心がある方は、奥能登国際芸術祭の公式ホームページから内容を確認してください。

狼煙の道の駅

上記のアイオロスの広場に行くために駐車したのは「道の駅狼煙」でした。

ここは奥能登観光の拠点となる場所です。禄剛埼灯台(通称:狼煙の灯台)に行く際もここに駐車します。

道の駅狼煙の店舗前にも作品が展示されていました。これは奥能登国際芸術祭の作品ではなく、今回のタイミングで学生が創作し展示したもののようです。この作品は先日のテレビで紹介されていました。

18「記憶への回廊」旧小泊保育所

ここは2年前にも鑑賞したところです。今回、もう一度…と思っていたのですが到着時刻が想定より遅くなり、鑑賞は見合わせました。

珠洲で開催されている奥能登国際芸術祭で山本基さんの「記憶への回廊」を鑑賞してきました
珠洲市で奥能登国際芸術祭が開催されています。会期が少し延長され11月5日(金)までとなっています。私は日程的に今日しか行けそうになかったので、悪天候でしたが午前中だけ鑑賞してきました。 とくに見たかったのは山本基さんの「記憶への回廊」です。塩の部屋といってもいいのかなと思います。海のイメージがすごくします。山本基さんの作品は「塩」を使って迷宮模様を描くものが多く、実際のものを観たいなと以前から思っ...

上記の記事が前回鑑賞したときのものです。

作者は、山本基さんで石川県在住のアーティストさんです。

楽しく鑑賞できました

今回は半日程度の鑑賞ドライブでしたが、好天に恵まれたこともありとても楽しく過ごすことができました。また機会があれば来てみたいです。

奥能登国際芸術祭の公式サイト

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奥能登国際芸術祭は、奥能登・珠洲市を舞台に開催される、さいはての芸術祭。珠洲の自然や歴史、伝統文化を表現した最先端の現代アートを、"さいはて"の地から発信します。

会期は、2023年9月23日-11月12日(木曜定休)で、鑑賞時間は9時30分から17時までです。