10月15日夜、大変光栄なことに、金澤レディース経政会様の例会にて3年連続で講師を務めさせていただきました。毎年この場にお招きいただけることに、心から感謝しております。
いつも通り活気に満ちており、石川県でご活躍されている女性経営者の皆様の熱意とエネルギーに、私自身も大きな力をいただきました。会場は金沢駅隣にあるANAクラウンホテルの19階でした。
金澤レディース経政会で3年連続の講演
今年は「AIの二極化」がテーマ
これまで、過去2年間もこちらの会で講演の機会をいただいております。
昨年

一昨年

そして3年目となる今年のテーマは「AIで二極化する世界」です。
昨年は「生成AI元年」ともいえるほどChatGPTが社会に衝撃を与えましたが、今年はさらにその技術が進化し、私たちの仕事や生活のあらゆる場面に浸透し始めています。この大きな変化の波に、私たちはどう向き合っていくべきか。今回の講演では、私が考えるAIの未来像についてお話しさせていただきました。
AIの未来を読み解くキーワード「二極化」とは
今回、私がテーマとして掲げた「AIの二極化」。これは、AI技術が今後、大きく2つの方向性に分かれて発展していく、という考え方です。
一つは、「パーソナル用途」としてのAIです。 これは、ChatGPTに代表されるような、個人が日常的に使うAIの進化です。今やAIは、調べ物や文章作成だけでなく、個人の創造性を高めたり、日々のタスクをサポートしたりする優秀なアシスタントになりつつあります。将来的には、現在のスマートフォンアプリのように、様々なAIサービスが連携し、一つの大きなプラットフォームを形成していく可能性を秘めています。
もう一つは、「ビジネス用途」としてのAIです。 こちらは、MicrosoftのCopilotやGoogleのGeminiのように、既存のビジネスプラットフォームに組み込まれる形で進化していく流れです。企業活動においてAIを活用する上で最も重要になるのが、「利便性」と「データのセキュリティ」の両立です。ビジネス用途のAIは、企業の機密情報や顧客データを安全に守りながら、業務効率を劇的に向上させる方向で発展していくでしょう。
さらに、この両方の分野で鍵となるのが「AIエージェント」という考え方です。AIが私たちの指示を待つだけでなく、自律的に判断し、複数のタスクをこなしてくれる「代理人(エージェント)」として振る舞うようになります。例えば、「来週の出張の準備をして」と頼むだけで、AIエージェントが交通機関や宿泊先を予約し、必要な資料をまとめてくれる、そんな未来がすぐそこまで来ています。
この「パーソナル」と「ビジネス」という2つの流れを理解し、自社のビジネスや個人のスキルアップにどう活かしていくかを考えることが、これからの時代を生き抜く上で非常に重要になります。
講演資料と、資料作成の強力な味方「まじん式」
今回の講演で使用したプレゼンテーション資料は「まじん式」という手法をベースに作成しました。この「まじん式」は私が開発したものではなく、「まじん」さんという方が開発された手法です。「まじん」さんは、この画期的なスライド作成術をインターネット上で誰もが使えるようにオープンソースとして提供してくださっています。
「まじん式」とは、簡単に言うと「AI(生成AI)に的確な命令を出すことで、質の高いプレゼン資料を短時間で作成する手法」のことです。AIにテーマや構成案を伝えるだけで、スライドの骨子からデザインの提案まで、驚くほどの速さで生成してくれます。
この素晴らしい「まじん式」の詳しい解説や、ご自身の環境に合わせた設定カスタマイズの方法については、私のブログでも詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

【実演】AIは5分でプレゼン資料を作れるか?
講演の最後には、皆様にAIの能力をよりリアルに体感していただくため、「まじん式」を使ったスライド作成のデモンストレーションを行いました。
会場の皆様から即興でお題をいただき、決まったテーマは「家庭でできるフランスパンの作り方」でした。
そこからAIに「初心者向けに、家庭でのフランスパンの作り方を10ページのスライドで作成して」といった指示を出すと、AIは瞬く間に構成案を考え、各ページにタイトル、説明文、そして解説ノートまで挿入してくれました。わずか5分ほどで、そのままセミナーで使えそうなクオリティのプレゼンテーションが完成したのです。
- デモで作成したスライド「家庭でできるフランスパンの作り方」 https://docs.google.com/presentation/d/1dp5EZVff8M09jSewVoQ5RCStR2dZ9fAXbbnbrgQNVAA/edit?usp=drivesdk
このデモンストレーションを通じて、AIが単なる「調べ物」の道具ではなく、具体的な「創造物」を生み出す強力なパートナーになり得ることを感じていただけたのではないかと思います。
懇親会でもAIの話題で持ちきりに
講演後の懇親会でも、多くの方からお声がけいただきました。
「あの『まじん式』は本当にすごいですね!」 「自分でもさっそくやってみたいです。ブログ記事を参考にします!」
といった嬉しいご感想をたくさん頂戴し、皆様のAIに対する関心の高さを改めて実感しました。
AIがもたらす「二極化」の未来は、決して難しい話ではありません。個人として、そして企業として、この2つの流れをどう捉え、どう活用していくか。その視点を持つことが、大きなチャンスに繋がります。
ぜひ、皆様もAIという便利な道具に触れ、その可能性を体感してみてください。
最後になりますが、今年もこのような貴重な機会をくださった金澤レディース経政会の皆様、そして熱心に耳を傾けてくださった参加者の皆様に、改めて心より御礼申し上げます。誠にありがとうございました。

この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
小規模事業者や中小企業を対象として、経営戦略立案とその後の実行支援、商品開発、販路拡大、マーケティング、ブランド構築等に係る総合的なコンサルティング活動を展開しています。実際にはWEBマーケティングやIT系のご依頼が多いです。
民民での直接契約を中心としていますが、商工三団体などの支援機関が主催するセミナー講師を年間数十回担当したり、支援機関の専門家派遣や中小企業基盤整備機構の経営窓口相談に対応したりもしています。
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