自生のスイカを発見!能美市の農業用水沿い斜面で大玉が数玉も収穫できたそうだ

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自生のスイカスイカは秋の季語らしい。その理由は、スイカの最盛期が8月7日の立秋を過ぎる頃だからということだ。そういえば子供の頃は旧盆前後がスイカのピークだったような気がする。夏の終わりを感じる残暑の時期が、本来のスイカの食べころ時期だったのかもしれない。
ただし、現在ではスイカの最盛期は真夏である。日本一の産地熊本などでは5月の初夏ころには出荷開始しており、イメージ的にもスイカは真夏の風物詩である。石川県でもスイカ出荷のピークは7月。旧盆過ぎた今ではスーパーの店頭にもスイカはほとんどない。この時期のスイカは相当な名残のものだろう。

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スイカの出回り時期のピークは7月である。
(グラフの出典はhttp://www.kudamononavi.com/zukan/watermelon.htmより)

本日、能美市で自生のスイカを発見した。農業用水沿いの斜面に自生していたのである。これには驚いた。ちょうど今が食べごろ。この土地の所有者いわく「誰かがスイカのタネをペッと吐き出して、それが勝手に育ったんでしょうね。」
また、発見がつい最近で、それまで放置してあったそうだ。なので、このスイカには肥料も農薬も使っていない。無肥料無農薬の自然栽培になっているとのこと。すでに収穫して食べたもののなかには大玉で8キロはあったというから2度びっくり。この写真のものでもかなり大きく、5キロはありそうだ。

自生のスイカ

さて、このスイカの品種はなんだろう?

金沢スイカなら「夏の訪れ」か?
ポピュラーな大玉スイカなら、「縞王」、「富士光」、「早生日章」、「甘泉」、「祭ばやし」などがある。

ただし、このスイカはすでにF1品種ではなくなっているので品種を名乗れないはずである。(あるいはF1品種のスイカだったかもしれない。が、F1でできた農作物のタネで作った作物は親とは違う性質の作物になってしまう。F1を作ったもともとの親である固定種の特徴がでたものになっている可能性大。私は農業のプロではないので表現に自信はないが…)

プロの農家が作るスイカはほとんどがF1品種(一代交配種)である。F1品種で作ると、成長も早いし安定するし収量も多いので作り手としては便利だ。

以下、F1品種(一代交配種)の解説 ※http://noguchiseed.com/hanashi/F1or.htmlより引用

交配種の良い点は、まず揃いが良いこと。均一に成長するから、栽培計画が立てやすい。発芽も収穫も一斉になります。それと雑種強性のおかげで、成長が早いことや、果菜類では雌花を増加させて、収穫量を増大したりさせることもできます。
うちでも、茄子・トマト・ピーマン・西瓜・南瓜などの果菜類は、一代雑種が中心です。実の成るものは、樹勢が強くないと、長期間収穫できませんから。
あとは、特定の性質を付けやすいこと。例えば、ウィルスとか特定の病気に対する抵抗性や、ミニトマトやメロンの糖度の増加などは、一代雑種のおかげと言えるかもしれません。

なお、米のコシヒカリもトマトの桃太郎もF1品種である。

suicaとスイカ

むずかしいタネの話はおいておき、スイカをいただいた。感謝。