2026年9月4日(金)、金沢市鞍月の石川県地場産業振興センター、通称「地場産」で、石川県中小企業団体中央会主催の「生成AIの最前線を知る」セミナーが開催されました。私、株式会社ドモドモコーポレーション代表の遠田幹雄が講師を担当しました。
今回の対象は、組合に加入している企業の経営者や従業員、業務担当者の皆さまです。会場となった新館5階の研修室では、生成AIを自社の仕事に取り入れようという強い学習意欲と熱気を感じました。

ご参加いただいた皆さま、開催に向けて準備してくださった石川県中小企業団体中央会をはじめ、関係者の皆さま、ありがとうございました。
1週間前は組合事務局向けの生成AIセミナーでした
今回のセミナーは、2026年8月28日に開催した組合事務局向けの生成AI活用セミナーと、基本的にはよく似た内容です。
前回は、組合事務局で働く皆さまを対象に、案内文書、会議録、データ整理、報告書作成などへの生成AI活用を紹介しました。
前回の開催報告は、次の記事で紹介しています。
組合事務局の仕事に生成AIをどう組み込むか?地場産でAI活用セミナーの講師を務めました
今回は対象が組合員企業の経営者や従業員の皆さまへと広がりました。そのため、関心も経営、営業、現場管理、勤怠管理、日報、配車、顧客対応など、より幅広い業務に及びました。
とくに印象的だったのは、「生成AIとは何かを知りたい」という段階から一歩進み、「自社のこの仕事に使えないか」「実際に仕組みを作ってみたい」という姿勢を持つ方が多かったことです。
質問を受ける場面でも、単なる興味ではなく、具体的な業務課題と結びつけて考えている方が多く、会場全体に学ぼうとする熱気がありました。
ChatGPTやGeminiの最新動向を紹介しました

セミナーでは、ChatGPT、Gemini、Claudeなどの生成AIがどのように進化しているかを紹介しました。
生成AIは、質問に答えたり文章を作ったりするだけの道具ではなくなりつつあります。資料を調べ、複数の作業を組み合わせ、結果を確認しながら仕事を進める「AIエージェント」へと発展しています。
あわせて、次のようなテーマも取り上げました。
- RAGを使って社内資料を参照させ、誤った回答を減らす方法
- Google検索を取り巻くゼロクリック検索の増加
- AIが人間の知的能力に近づくシンギュラリティの考え方
- 企業が生成AIを安全に利用するための情報管理
- AIに任せる部分と、人が確認すべき部分の分け方
RAGとは、AIに社内文書や指定した資料を探させ、その内容を根拠として回答させる仕組みです。生成AIが事実と異なる回答を作ってしまう「ハルシネーション」を減らす方法の一つとして活用されています。
ただし、RAGを使えば必ず正しい回答になるわけではありません。最終的な確認を人が行うという基本は変わりません。
Google Workspaceを使った安全なAI活用

企業が生成AIを利用する場合は、便利さだけでなく、機密情報や個人情報の管理も重要です。
無料の生成AIサービスへ社内情報をそのまま入力するのではなく、Google Workspaceなど、企業向けに管理された環境を利用する方法を紹介しました。
また、会社として次のようなルールを決めておくことも必要です。
- AIへ入力してよい情報と、入力してはいけない情報を分ける
- 外部へ公開する文章や画像は人が確認する
- 契約、金額、個人情報に関わる処理は自動化しすぎない
- AIが作成した回答の根拠を確認する
- 利用するAIやアカウントを会社として管理する
生成AIは、個人が勝手に使う段階から、会社として利用環境と運用方法を整える段階へ移っています。
Claude CodeやGASによる業務アプリも紹介しました
後半では、私が実際に利用しているClaude CodeやGASによる業務アプリの事例を紹介しました。
GASは「Google Apps Script」の略で、Gmail、Googleドライブ、スプレッドシート、カレンダーなどを連携して業務を自動化する仕組みです。
具体例として、次のような業務を取り上げました。
- 未対応メールを見つけて一覧にするメール管理
- 音声メモや議事録から日報を作成する仕組み
- 毎日の記録を自動的に整理するライフログ
- 決算書や月次データを読み取る財務分析
- 注文情報を集約して一覧にする注文管理
- 定期的な報告書や案内文を自動作成する仕組み
大がかりなシステムを導入しなくても、GASと生成AIのAPIを組み合わせれば、比較的低い費用で自社専用の小さな業務アプリを作ることができます。
APIとは、異なるサービス同士をつなぐための窓口のようなものです。たとえば、GASからGeminiへ文章の整理を依頼し、その結果をスプレッドシートへ保存するといった処理が可能になります。
個別相談で見えてきた現場の課題
セミナー終了後には、参加者からの個別相談にも対応しました。
相談内容を一般化すると、次のような課題がありました。
- 紙を使った業務が多く、情報の転記に時間がかかる
- 配車などの重要業務が、特定のベテラン担当者に依存している
- 勤怠管理や運転日報の作成に手間がかかっている
- 業務の進め方が担当者の経験や記憶に頼っている
- 生成AIを使いたいが、何から始めればよいか分からない
これらは単にAIを導入すれば解決する問題ではありません。
まず現在の仕事の流れを整理し、どの作業を自動化するのか、どこに人の判断を残すのかを決める必要があります。そのうえで、小さな試作品を作り、実際の現場で試しながら改善していく方法が現実的です。
今後は専門家派遣制度なども活用し、現場の業務整理や試作アプリの開発につなげていく予定です。
今回の個別相談を通じて、生成AIへの関心だけでなく、人手不足や属人化を解消したいという切実なニーズがあることを改めて実感しました。
このあと2回のワーク型セミナーが続きます

今回の「生成AIの最前線を知る」は、全3回シリーズの第1回です。
このあと、実際にパソコンを操作しながら学ぶワーク型セミナーを2回開催します。
生成AIの実践入門編(GASアプリを作成するワーク型)
- 開催日:2026年9月11日(金)、時間:13時30分~15時30分
- 開催日:2026年9月18日(金)、時間:13時30分~15時30分
- 内容:GASとGeminiを使った業務アプリの作成
参加者全員で「おみくじWebアプリ」を作成し、スプレッドシートとの連携や修正、公開までを体験します。
一見すると遊びのようなおみくじアプリですが、名前、日時、入力内容をスプレッドシートへ記録する仕組みは、勤怠管理、日報、改善提案、問い合わせ受付など、さまざまな業務アプリへ応用できます。
このワーク型研修の2回は、定員を超える申し込みがあったため、すでに受付を停止しています。参加予定の方は、ノートパソコン、無料のGoogleアカウント、電源コードなどの準備をお願いします。
全3回の内容については、次の記事でも紹介しています。
生成AIを具体的な業務改善につなげます
今回のセミナーでは、参加者の皆さまから「学んで終わり」ではなく、「自社で使ってみたい」という強い意欲を感じました。
生成AIの技術やサービスは、これからも急速に変化していきます。しかし、重要なのは新しいAIを追い続けることだけではありません。
自社の業務を見直し、繰り返している作業や属人化している仕事を見つけ、生成AIやGASを小さく組み込んでみることが大切です。
今回の講義で得た知識を、次の2回のワーク型セミナーで実際の操作とアプリ作成につなげていきます。
参加者の皆さまと一緒に、生成AIを「知っている」段階から「仕事で使える」段階へ進めていければと思います。

この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
小規模事業者や中小企業を対象として、経営戦略立案とその後の実行支援、商品開発、販路拡大、マーケティング、ブランド構築等に係る総合的なコンサルティング活動を展開しています。実際にはWEBマーケティングやIT系のご依頼が多いです。
民民での直接契約を中心としていますが、商工三団体などの支援機関が主催するセミナー講師を年間数十回担当したり、支援機関の専門家派遣や中小企業基盤整備機構の経営窓口相談に対応したりもしています。
保有資格:中小企業診断士、情報処理技術者など
会社概要およびプロフィールは株式会社ドモドモコーポレーションの会社案内にて紹介していますので興味ある方はご覧ください。
お問い合わせは電話ではなくお問い合わせフォームからメールにておねがいします。新規の電話番号からの電話は受信しないことにしていますのでご了承ください。

【反応していただけると喜びます(笑)】
記事内容が役にたったとか共感したとかで、なにか反応をしたいという場合はTwitterやフェイスブックなどのSNSで反応いただけるとうれしいです。
本日の段階で当サイトのブログ記事数は 7,191 件になりました。できるだけ毎日更新しようとしています。
遠田幹雄が利用しているSNSは以下のとおりです。
facebook https://www.facebook.com/tohdamikio
ツイッター https://twitter.com/tohdamikio
LINE https://lin.ee/igN7saM
チャットワーク https://www.chatwork.com/tohda
また、投げ銭システムも用意しましたのでお気持ちがあればクレジット決済などでもお支払いいただけます。
※投げ銭はスクエアの「寄付」というシステムに変更しています(2025年1月6日)
※投げ銭は100円からOKです。シャレですので笑ってご支援いただけるとうれしいです(笑)
株式会社ドモドモコーポレーション
石川県かほく市木津ロ64-1 〒929-1171
電話 076-285-8058(通常はFAXになっています)
IP電話:050-3578-5060(留守録あり)
問合→メールフォームからお願いします
法人番号 9220001017731
適格請求書(インボイス)番号 T9220001017731
英語表示の社名:DomoDomo Corporation Inc.


