平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。このたび、当社の振込先としてご利用いただいております銀行の商号が変更となりましたので、お知らせいたします。
口座番号・支店番号・金融機関コードに変更はなく、お客様に特別なお手続きをお願いするものではございませんが、他行からお振込みいただく際の「銀行名」の指定のみご注意ください。
まずは事務的なご案内を先に記載し、そのあとに、この名称変更をめぐってネット上で起きている混乱と、「なぜ個人向けと法人向けで名称を分けたのか」についての推察を加えております。
取引先各位の実務にはすぐには関係のない部分ですが、ブランド戦略の一例として参考になる論点を含んでおりますので、お時間のあるときにお読みいただければ幸いです。
変更内容

2026年8月3日(月)付で、住信SBIネット銀行株式会社は「株式会社ドコモSMTBネット銀行」に商号を変更いたしました。
英文表記は「DOCOMO SMTB Net Bank, Inc.」です。これは、2025年10月1日に同行が株式会社NTTドコモの連結子会社となり、ドコモと三井住友信託銀行株式会社による共同経営体制へ移行したことに伴うものです。
当社の振込先口座の情報は、以下のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 新銀行名 | 株式会社ドコモSMTBネット銀行(旧・住信SBIネット銀行) |
| 支店名 | 法人第一支店(変更なし) |
| 支店番号(店番) | 106(変更なし) |
| 金融機関コード | 0038(変更なし) |
| 口座番号 | 変更なし |
| 口座名義 | 変更なし |
変わったのは銀行名だけで、口座を特定するための情報は一切変わっておりません。したがって、お客様による特別な変更手続きは原則として不要です。
ご確認いただきたい3点(チェックリスト)
とはいえ、会計システムや振込データに旧名称が登録されたままだと、いずれ不都合が生じる可能性がございます。お手すきの際に、以下の3点だけご確認いただけますと確実です。
・会計ソフト・販売管理システムに登録済みの当社の支払先マスタで、銀行名が「住信SBIネット銀行」のままになっていないか
・インターネットバンキングの「登録振込先(受取人)」一覧に、旧名称で登録された当社口座が残っていないか
・総合振込(全銀)データを外部システムから作成している場合、銀行名の文字列を固定値で持っていないか
いずれも、金融機関コード「0038」で管理されている場合は実務上の影響はほとんどありません。銀行名を文字列で照合している運用の場合のみ、更新をご検討ください。
お振込み時のご注意
他行からお振込みいただく際は、新銀行名「ドコモSMTBネット銀行」をご指定ください。
他行のインターネットバンキングやスマートフォンアプリでは、銀行名の表示が順次新名称へ切り替わっています。反映までの間は旧名称が表示される場合や、一時的に旧名称での指定が必要となる場合があります。
同行の案内によれば、旧名称「住信SBIネット銀行」での振込は2026年10月30日まで受付可能とされていますが、これはあくまで猶予期間であり、振込元の金融機関のシステム対応状況によっては、それ以前に新名称でなければ受け付けられないケースも想定されます。
実務上のおすすめとしては、猶予期間の終わりを待たず、次回のお支払いのタイミングで新名称へ切り替えていただくのが安全です。10月30日という期限は、月末支払いの企業にとっては「10月末支払分がぎりぎり間に合わない可能性がある」タイミングでもあります。9月中の切替えを目安にしていただけると、余裕をもってご対応いただけるかと存じます。
なお、本件の一次情報は、株式会社NTTドコモおよびドコモSMTBネット銀行の公式リリースで確認できます。

個人向けブランドとの違いについて

今回の商号変更でわかりにくいのが、「個人向け」と「法人向け」で使われる名称が異なる点です。
個人のお客さま向けサービスでは、商号変更と同じ2026年8月3日から、新たなサービスブランドとして「ドコモの銀行」が使用されています。スマートフォンアプリの名称も「ドコモの銀行 ドコモSMTBネット銀行アプリ」へ、アプリアイコンも従来の「d NEOBANK」から「ドコモの銀行」へ順次切り替わっています。
一方で、法人口座につきましてはこの「ドコモの銀行」というブランド名は使用されず、正式な銀行名である「株式会社ドコモSMTBネット銀行」(または「ドコモSMTBネット銀行」)が用いられます。また、法人のお客さま向けサービスおよびBaaS(Banking as a Service)提携サービスでは、従来の「NEOBANK」ブランドが引き続き継続されることが公式に案内されています。
整理すると、次のような三層構造になっています。
・登記上の商号(すべての土台)……株式会社ドコモSMTBネット銀行
・個人向けサービスブランド……ドコモの銀行
・法人向け・BaaS提携サービスのブランド……NEOBANK
つまり「ドコモの銀行」は社名ではなく、あくまで個人向けサービスの呼び名です。当社の振込先は法人口座ですので、振込先の銀行名としては「ドコモの銀行」ではなく、正式名称の「ドコモSMTBネット銀行」をご指定ください。
エックス(旧Twitter)上で見られる混乱
この名称変更については、エックス(旧Twitter)上でもかなりの反響がありました。特に目立つのが、「個人向けと法人向けで名称もアプリのデザインも分かれてしまった」ことへの戸惑いです。実際に見かけた投稿の趣旨を、いくつか要約してご紹介します。
・法人口座のメインバンクとして使ってきたが、「ドコモの銀行」という名前に抵抗があり、GMOあおぞらネット銀行や三井住友銀行のTrunkへの乗り換えを検討し始めた、という声。ある投稿では率直に「クソダサくて嫌」という言葉まで使われていました。
・法人口座アプリのデザインを、なぜ個人口座と同じデザインに揃えないのか、という素朴な疑問。個人向けが刷新される一方で法人向けが取り残されている印象を持たれています。
・アイコンに表示される名称そのものが統一されておらず、「NEOBANK」なのか「ドコモの銀行」なのかどちらなのか判然としない、という指摘。「ポリシーなさすぎて草」と評した投稿もありました。
・正式名称は「ドコモSMTBネット銀行」で、法人向けは「NEOBANK」が維持される、という事実関係そのものを確認し合う投稿。裏を返せば、公式アナウンスだけでは伝わりきっていないということでもあります。
・愛称的な「ドコモの銀行」ではなく、素直に「ドコモSMTB銀行」でよかったのではないか、という声。ひねらずに正式名称に近い呼び方をしたほうがわかりやすかった、という指摘です。
このように、「個人向けの親しみやすいブランド名」と「法人向けの正式名称・NEOBANK」が並存していることで、かえってわかりにくく感じている方が少なくないようです。
特に法人口座を使っている経営者・経理担当者は、個人口座も併せて持っているケースが多いため、同じ銀行なのに画面も名前も別物という状態に直面しやすく、混乱が増幅されている面があります。
なぜ個人向けと法人向けで名称を使い分けるのか(推察)

ここからは公式に説明されていない部分ですので、あくまで当社なりの推察として記します。
一見すると「ポリシーがない」ように見えるこの使い分けですが、それぞれの事業の性質を踏まえると、実はかなり合理的な判断が働いていると考えられます。
理由は大きく4つあると見ています。
1. 個人向けは「ドコモ経済圏への入口」だから、ドコモの名前が最大の武器になる
個人向け金融サービスの獲得競争は、いまや金利や手数料だけでは決まりません。dポイント、d払い、dカード、ドコモ回線といった会員基盤との相互送客が勝負どころです。全国のドコモショップという圧倒的なリアル接点を持ち、そこで「ドコモの銀行はいかがですか」と一言で説明できることの価値は計り知れません。
「住信SBIネット銀行」という名称は、金融に詳しい層には認知されていても、一般層にとっては「住信」も「SBI」も何を指すのかピンとこない言葉の並びでした。これを「ドコモの銀行」に置き換えれば、説明ゼロで理解されます。
検索されやすさ、口頭で伝わりやすさ、店頭で勧めやすさ。個人向けマスマーケティングの観点では、これ以上ないくらい理にかなった命名です。ダサいかどうかよりも、「一瞬で伝わるか」を優先した結果でしょう。
2. 法人向け・BaaSでは、逆に「ドコモ色」が足かせになる
ここが最も本質的な理由ではないかと考えています。同行のBaaS事業は、他社のサービス内に銀行機能を組み込んで提供する事業です。航空会社、小売、証券、各種プラットフォーマーなど、幅広い企業がパートナーとなっています。
このとき、パートナー企業の裏側にいる銀行が「ドコモの銀行」という前面に出た名前だったらどうでしょうか。通信キャリアの競合陣営に属する企業は当然使いづらくなりますし、そうでなくとも「なぜ自社サービスの中にドコモが出てくるのか」という説明が必要になります。BaaSは黒子に徹してこそ提携先が広がるビジネスであり、キャリア色の薄い中立的な「NEOBANK」というブランドを維持することには、明確な経済合理性があります。
法人口座も同様です。法人取引の相手は業種も系列も多様で、特定のキャリアの名前を強く打ち出すことは、獲得できる顧客層を狭めるリスクを伴います。個人向けで「ドコモ」を全面に出すからこそ、法人向けでは出さない。矛盾ではなく、意図的な出し分けだと見るのが自然です。
3. 法人取引では「かわいい名前」より「一意に特定できる名前」に価値がある
法人の実務では、銀行名は感情に訴えるものではなく、システムと帳票を通すための識別子です。全銀システムのカナ名称、登記や契約書に記載する正式商号、会計ソフトの支払先マスタ、税務署へ提出する書類。これらはすべて、正式商号と一致していることが前提です。ここに「ドコモの銀行」という愛称を混ぜてしまうと、照合エラーや確認作業が確実に増えます。
加えて、意思決定の構造も違います。個人は「親しみやすさ」で口座を選びますが、法人は「取引先や金融機関に説明できるか」で選びます。
経理担当者が稟議書に「ドコモの銀行」と書くのと「ドコモSMTBネット銀行」と書くのとでは、通りやすさが違うでしょう。法人領域ではブランドの親しみやすさより、信用と一意性が優先される。この判断自体は、きわめて真っ当だと思います。
4. 商号に「SMTB」を残したのは、三井住友信託銀行の存在を消さないため
もし個人向けの分かりやすさだけを追求するなら、商号ごと「ドコモ銀行」にしてしまう選択肢もあったはずです。それをせず、あえて読みにくい「ドコモSMTBネット銀行」という商号にしたのは、共同経営のもう一方の当事者である三井住友信託銀行の名前を残す必要があったからでしょう。
法人取引や信託・住宅ローンといった領域では、信託銀行グループであることが信用そのものです。商号から「SMTB」が消えれば、その信用の裏付けも見えなくなってしまいます。
結果として、「登記上の商号では両社の名前を並べ、個人向けの呼び名ではドコモを立てる」という折衷案になった。エックス上で指摘されていた「ドコモSMTB銀行でよかったのでは」という声はまったく正論なのですが、そうしなかったのは、正式商号と個人向け通称を分離することで、両方の要請を同時に満たそうとしたからだと推察します。
中小企業のブランディングにとっての示唆
中小企業診断士の立場から見ると、この件は他人事ではありません。BtoCとBtoBの両方を手がけている中小企業では、「ブランドを統一すべきか、分けるべきか」という問題が必ず出てきます。
今回のケースが教えてくれるのは、次の2点です。
第一に、顧客層ごとに求められる訴求軸がまったく違うのであれば、ブランドを分ける判断自体は合理的だということ。消費者向けには覚えやすさ、事業者向けには信用と一意性が効きます。
第二に、しかし分けるのであれば、「どれが正式名称で、どれが通称で、どの場面でどれを使うのか」を、顧客が迷わない形で説明しきる責任が伴うということです。
今回エックス上で噴出した「ポリシーなさすぎ」という反応は、戦略そのものへの批判というより、この説明が足りていないことへの反応だと見ています。ブランドを分けることのコストは、名称を増やすことではなく、その使い分けを説明し続けることにある。自社で屋号やサービス名を複数持っておられる中小企業にとって、参考になる論点ではないかと思います。
あらためて、当社振込先のご案内
当社の振込先は法人口座です。お振込みの際は、個人向けブランド名の「ドコモの銀行」ではなく、正式な銀行名「ドコモSMTBネット銀行」をご指定ください。
口座番号・支店名・支店番号・金融機関コードに変更はございませんので、銀行名の表記以外はこれまでどおりでお手続きいただけます。
ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。今後とも変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。
念のため申し上げておきますが、「ドモドモ銀行」というのは存在しませんので、お間違えのないようにおねがいします。
ペコリ m(__)m

この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
小規模事業者や中小企業を対象として、経営戦略立案とその後の実行支援、商品開発、販路拡大、マーケティング、ブランド構築等に係る総合的なコンサルティング活動を展開しています。実際にはWEBマーケティングやIT系のご依頼が多いです。
民民での直接契約を中心としていますが、商工三団体などの支援機関が主催するセミナー講師を年間数十回担当したり、支援機関の専門家派遣や中小企業基盤整備機構の経営窓口相談に対応したりもしています。
保有資格:中小企業診断士、情報処理技術者など
会社概要およびプロフィールは株式会社ドモドモコーポレーションの会社案内にて紹介していますので興味ある方はご覧ください。
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※投げ銭はスクエアの「寄付」というシステムに変更しています(2025年1月6日)
※投げ銭は100円からOKです。シャレですので笑ってご支援いただけるとうれしいです(笑)
株式会社ドモドモコーポレーション
石川県かほく市木津ロ64-1 〒929-1171
電話 076-285-8058(通常はFAXになっています)
IP電話:050-3578-5060(留守録あり)
問合→メールフォームからお願いします
法人番号 9220001017731
適格請求書(インボイス)番号 T9220001017731
英語表示の社名:DomoDomo Corporation Inc.

