私は、同じ敷地内にある「隣の建物」でもネットを使うため、母屋のWi-Fiを飛ばして使っています。そのためWi-Fiの電波は3メートルほどは屋外を飛んでいます。今年に入りWi-Fi7規格のルーターに変えてから速度向上し快適になっていました。
しかし、ここ数日の寒波と降雪で急にWi-Fiの速度が低下していました。速度測定をするとなんと速度が半減以下!そこで雪が積もったり降っていたりするとWi-Fiの速度が低下するのはなぜなのかを調べてみました。
この原因はWi-Fiの電波が水分に吸収されてしまうことで速度が大きく低下することでした。その調査結果と対策案をここで紹介しておきます。
雪が降るとWi-Fiが遅くなる原因と対策
私のWi-Fi環境と直面した課題
- ルーター: バッファロー製 Wi-Fi 7対応「WSR-6500BE6P」
- 環境: 母屋から5m離れた隣の建物へ電波を飛ばす(そのうち3mは屋外)
- 症状: 晴れの日は300Mbps出るのに、雪が積もると90Mbps以下に落ち込む

今年になって新調したWi-Fiルーターのおかげで、ここしばらくは快適でした。しかし雪が数日続いて明らかに速度低下しました。

なお、この日は20センチほどの積雪がありました。
▼これまでの速度

▼雪の日の速度(90Mbpsまで落ちていました)

「寒波のせい?」「機械が冷えているから?」 いろいろ疑いましたが、調べてみると意外な事実が判明しました。
原因は「寒さ」ではなく「水分」だった
AIや専門知識を調べて分かったのは、Wi-Fi(特に高速な5GHz帯)にとって「水分は大敵」だということ。
- 雪・湿気による減衰: 空中の雪や湿気が電波を吸収してしまう。
- 地面の積雪の影響: 電波は一直線ではなくラグビーボール状に膨らんで飛ぶため、地面に置くと積もった雪が電波の通り道を邪魔してしまう(フレネルゾーン現象)。

私はこれまで、ルーターを床(サッシ窓の前)に直置きしていました。これでは、地面に積もった20cmの雪に電波が突っ込んでしまいます。このことが主要原因で大きく速度低下したようです。
「窓越し」か「壁越し」か? 運命の分かれ道
改善策として「ルーターの位置を高くする」ことにしました。
そこで迷ったのが、Wi-Fiルーターの置き場所です。「今まで通り窓際に置くか、壁際に変えるか」です。屋内の配置を考えると、高さを上げると壁のところならテーブルもあるので配置しやすいですが、窓のところとなると別途になんらかの台が必要です。
そこで、技術的にどちらのほうが速度が早いかについて調べてみました。
一般的に「最近の窓ガラス(Low-Eガラスや網入りガラス)」は金属膜が入っていて電波を通しません。その場合は壁越しの方がマシなことがあります。
そこで、自宅のリフォーム時(約3年前)の明細を確認してみました。
▼我が家の内窓(プラマードU)の仕様書

ここが最大のポイントでした。明細には「トーメイ単板(透明単板ガラス)」の文字が。 これは金属膜を含まない、昔ながらの純粋なガラスです。しかも二重サッシのおかげで室内側は結露もしていません。
「壁より、このガラスの方が電波を通すはず!」 そう確信し、「窓際のまま、高さだけ上げる」作戦に出ました。
対策:ルーターを「高さ1mの台」へ移動
床に置いていたルーターを、窓際の高さ1メートルほどの台を用意し移動させました。 これで地面の雪の影響を受けず、透明なガラス越しに電波を発射できるはずです。
その結果……
▼対策後の速度測定結果 (214.9Mbpsの速度に向上)

214.9Mbps! 完全復活です!
雪の降る悪天候の中、これだけの速度が出れば文句なしです。 ルーターのある母屋の室内では400Mbps程度なので、屋外を挟んで約半分の速度が維持できていることになります。非常に優秀な結果と言えます。
まとめ:雪国のWi-Fi対策ポイント
もし「冬になるとWi-Fiが遅い」「離れに電波が届きにくい」と悩んでいる方は、以下の3点を確認してみてください。
- ルーターを床に置かない: 雪が積もると地面付近の電波は雪に吸収され急激に弱くなります。高い位置(1m以上)に置きましょう。
- 窓ガラスの種類を確認: 「透明な単板ガラス」なら窓際が最強。「網入り」や「Low-E(遮熱)」なら、逆に窓を避けたほうが良いです。
- 結露対策: ガラスが濡れていると電波は弱くなります。二重サッシなどで乾燥状態を保つのも重要です。
たった1メートルの上下移動で、これほど快適になるとは驚きでした。同じような環境の方はぜひ試してみてください。
以下は、調べた途中経過です。備忘録としてここに紹介しておきます。
積雪でWi-Fiの速度が低下する理由
なぜ雪の日だけ速度が落ちるのか?(主な原因)
最も大きな原因は「寒さ」そのものではなく「水分の密度」です。
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雪(水分)による電波の吸収
Wi-Fiの電波(特に高速通信を担う5GHz帯)は、水分に吸収されやすいという性質があります。
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空中の雪: 降っている雪自体も障害物になりますが、3メートル程度であれば、猛吹雪でない限り、空中を飛ぶ雪だけで速度が1/3になることは稀です。
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付着した雪・水滴(最重要): ルーターが置いてある「建物の外壁」や「窓ガラス」に、雪が付着したり、溶けて水膜ができたりしていませんか? 電波の通り道に水分の壁ができると、電波は劇的に減衰します。
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積雪による「フレネルゾーン」の阻害
電波は一直線ではなく、ラグビーボール状に広がって飛びます(フレネルゾーンといいます)。地面に20cmの積雪があるとのことですが、もしルーターの設置位置が低ければ、地面に積もった雪が電波の膨らみ部分に干渉し、速度低下を招きます。
Wi-Fi 7 (MLO) だからこそ起きている現象
お使いのバッファロー製ルーター(WSR-6500BE6P)はWi-Fi 7対応で、MLO(Multi-Link Operation)という、2.4GHzと5GHzを束ねて使う機能を持っています。これが今回の「100Mbps以下への低下」を説明する鍵になります。
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晴れの日(高速時):
障害が少ないため、高速な5GHz帯をメインに使って通信できています。これで300Mbps(※)前後の速度が出ます。
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雪の日(低速時):
雪や湿気の影響で、水分に弱い5GHz帯の電波が届きにくくなります。するとルーターとスマホは通信を維持するために、速度は遅いけれど障害物に強い2.4GHz帯の比率を高めたり、5GHz帯の変調方式(データの密度)を落としたりします。
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結果: 接続は切れないものの、速度が2.4GHz帯並み(実測数10〜90Mbps程度)まで落ちてしまいます。
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画像1枚目の「90Mbps」という数値は、まさに5GHz帯が不安定になり、2.4GHz帯主体で通信しているときによく見る数値です。
具体的な影響まとめ
| 気象条件 | Wi-Fiへの影響度 | 解説 |
| 気温 (0度前後) | 小 | 気温自体は電波に悪影響を与えません(むしろ電子機器は低温を好みます)。ただし、窓の結露や着雪を引き起こす間接原因になります。 |
| 湿度・雪模様 | 中 | 空気中の水分が増えると電波が減衰します。5GHz帯への影響が大きいです。 |
| 積雪 (20cm) | 大 | 建物の間の地面に雪が積もると、電波の反射が変わったり、通り道が狭まったりして通信品質が落ちます。 |
| 壁/窓の着雪 | 特大 | 電波の出入り口である壁や窓が濡れたり雪で覆われると、強力な遮蔽物になります。これが一番の原因の可能性があります。 |
改善のためのアドバイス
現状、雪の日でも90Mbps出ているのであれば、YouTubeの高画質再生やビデオ会議(Zoom等は30Mbpsあれば十分)には支障がないレベルですが、もし改善を図るなら以下の点をご確認ください。
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ルーターの高さを上げる:
もしルーターを床置きや低い位置に置いている場合、棚の上など高い位置に移動させてください。地面の積雪の影響を受けにくくなります。
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窓の状態を確認する:
隣の建物と通信している面の「窓」や「壁」に雪が吹き付けていませんか? もし可能であれば、窓の雪を払うだけで速度が回復する可能性があります。
結論として:
雪や湿気による物理的な電波減衰(特に5GHz帯の不調)が原因です。天候が回復すれば、また元の速度に戻ります。
また、雪の影響を減らすためにはWi-Fiルーターの置き場所を変更し、床などに置かずに少し高い台の上に移動すると速度改善する可能性が高いです。

この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
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