Googleの共同創業者であるセルゲイ・ブリンさんは、2019年にAlphabetの社長職を退任し表舞台から退いていました。しかし、2023年以降、AI技術の急速な進展に伴い、再びGoogleの開発部門に積極的に関与するようになりました。
2025年5月21日に開催されたGoogle I/O開発者会議では、セルゲイ・ブリンさんがサプライズで登壇し、AI開発への深い関与を明らかにしました。彼は「AGI(人工汎用知能)の最終レースが始まった」と述べ、Googleがこの競争に勝つためには努力を加速させる必要があると強調しました。
- 創業者の存在は大きい
- 🌟 Google I/O 2025で発表された主なAI機能
- 🎥 Google Beam
- 🗣️ Google Meet リアルタイム翻訳
- 💻 Google Computer Use
- 📧 Gmailのパーソナライズ返信
- 🔊 Native Audio Output
- 👨💻 Google AI Studioのコーディング支援
- 🤖 Gemini Robotics
- 🧠 Action Intelligence + Gemini
- 🔍 Google AI Mode
- 👗 AI試着機能
- 💳 Google Pay新機能
- 🌐 Gemini in Chrome
- 🖼️ Imagen 4
- 🎬 Veo 3
- 🎵 Music AI Sandbox, Lyria 2
- 🎥 Flow
- 🧠 Google AI Ultra
- 🕶️ Android XR
- 🧰 Gen AI SDK
- セルゲイ・ブリンさん復帰が象徴する、GoogleのAIへの本気度
- AI2027にGoogleも関与していきそう…
創業者の存在は大きい
セルゲイ・ブリンさんは現在、Googleに「ほぼ毎日」出社し、GeminiモデルのトレーニングやAI開発に深く関与しています。技術的な詳細に没頭することを「贅沢な楽しみ」と表現し、科学的な興味からAI開発に取り組んでいると述べています。
また、過去のGoogle Glassの失敗から学び、現在はAI技術の進歩により、拡張現実(XR)グラスの開発に期待を寄せています。
今回のGoogleの発表は、むちゃくちゃすごい内容になっています。OpenAIのChatGPTなどのAIサービスに遅れをとっていたイメージがあったGoogleですが、一気に抜き去ってトップに躍り出たかもしれません。
ひょっとしたら、停滞していたGoogleのAI開発を一気にトップギアまで高めたのは創業者であるセルゲイ・ブリンさんの影響が大きいのではないかと感じました。やはりベンチャー企業は創業者の存在がとても大きいですからね。今後のGoogleのAI開発にも期待がもてます。
🌟 Google I/O 2025で発表された主なAI機能
2025年のGoogle I/Oでは、次世代AI「Gemini 2.5」を軸とした革新的な機能が多数発表されました。これらの機能は、私たちの生活や仕事、さらにはソフトウェア開発の現場まで、さまざまな分野での活用が期待されています。
以下に主な新機能をご紹介します。
🎥 Google Beam
リアルタイム3D映像で、まるで目の前にいるような体験を
Google Beamは、ビデオ通話を2Dから3Dに進化させる新しい技術です。6台のカメラとAIを使い、60fpsのなめらかな3D映像をリアルタイムで生成します。HPやZoomとの提携により、2025年後半から一部のユーザーに提供予定です。
▶ 詳細:https://blog.google:contentReference[oaicite:31]{index=31}
🗣️ Google Meet リアルタイム翻訳
声のトーンまで再現して翻訳
Google Meetに新たに追加された翻訳機能は、話している人の声の調子や抑揚を再現しながらリアルタイムで翻訳します。現在は英語とスペイン語に対応しています。
▶ 詳細:https://www.theverge.com:contentReference[oaicite:35]{index=35}
💻 Google Computer Use
あなたの作業スタイルを理解し、効率アップをサポート
「Project Mariner」の一環として発表されたGoogle Computer Useは、PCの使用状況を分析し、効率的な働き方を提案する機能です。Automation AnywhereやUiPathと連携し、2025年夏に一般公開が予定されています。
▶ 詳細:https://blog.google:contentReference[oaicite:39]{index=39}
📧 Gmailのパーソナライズ返信
過去のやりとりから、あなたらしい返信を提案
Gmailのスマート返信機能が進化し、過去のメールやGoogle Driveの情報をもとに、文体やトーンを反映した返信案を自動で作成します。
▶ 詳細:https://www.theverge.com:contentReference[oaicite:43]{index=43}
🔊 Native Audio Output
より自然な音声での会話が可能に
Gemini 2.5の強化により、24言語で自然な発音を再現。複数話者の区別や、囁き声なども表現可能になりました。
▶ 詳細:https://techcrunch.com:contentReference[oaicite:47]{index=47}
👨💻 Google AI Studioのコーディング支援
AIがコードを提案し、思考の流れも可視化
Gemini 2.5 Proを活用したGoogle AI Studioでは、Pythonの実行や、コードの生成プロセスを視覚的に表示する機能が追加されました。
▶ 詳細:https://developers.googleblog.com:contentReference[oaicite:51]{index=51}
🤖 Gemini Robotics
AIが「考えながら動く」ロボットへ
Geminiが搭載されたロボットは、現実の環境を理解し、シミュレーションを行いながら動く「ワールドモデル」に進化しました。
▶ 詳細:https://blog.google:contentReference[oaicite:55]{index=55}
🧠 Action Intelligence + Gemini
あなたの行動を予測して提案
メールやカレンダーの情報をAIが読み取り、予定に応じた行動を提案する機能が強化されました。
▶ 詳細:https://www.theverge.com:contentReference[oaicite:59]{index=59}
🔍 Google AI Mode
検索が会話のように進化
新しく導入された「AI Mode」では、Google検索で会話のように質問を続けることができ、複数の情報源を統合して答えを提示してくれます。
▶ 詳細:https://blog.google:contentReference[oaicite:63]{index=63}
👗 AI試着機能
仮想で洋服を試着、まるで鏡の前にいるよう
自分の全身写真を使って、洋服を仮想的に試着できる機能です。素材の質感や体型に合わせたフィット感も再現されます。
▶ 詳細:https://blog.google:contentReference[oaicite:67]{index=67}
💳 Google Pay新機能
開発者向け機能も大幅強化
カードの見た目や発行者情報の表示、テスト機能の拡張などが追加され、開発者にとってより使いやすいツールになりました。
▶ 詳細:https://developers.googleblog.com:contentReference[oaicite:71]{index=71}
🌐 Gemini in Chrome
いつでもどこでもGeminiにアクセス
ChromeブラウザにGeminiが組み込まれ、ウェブ上で手軽にAIに質問したり、支援を受けられるようになりました。
▶ 詳細:https://blog.google:contentReference[oaicite:75]{index=75}
🖼️ Imagen 4
2K画質で高精細な画像生成
新しい画像生成AI「Imagen 4」は、前バージョンよりも高品質な画像を作成でき、さまざまなスタイルに対応しています。
▶ 詳細:https://blog.google:contentReference[oaicite:79]{index=79}
🎬 Veo 3
リアルな映像と音声を一緒に生成
Veo 3は、映画のようなリアルな映像と音声を同時に作るAIです。プロンプト(指示文)に忠実な表現が可能です。
▶ 詳細:https://blog.google:contentReference[oaicite:83]{index=83}
🎵 Music AI Sandbox, Lyria 2
思い通りの音楽をAIが作曲
Lyria 2は、テンポやキーなどを指定しながら高品質な音楽を生成できる音楽特化型AIです。
▶ 詳細:https://deepmind.google:contentReference[oaicite:87]{index=87}
🎥 Flow
映画のような作品をテキストから作成
Flowは、文章から動画を生成するツールで、Veo 3やImagen 4と組み合わせて使うことで、より創造的な表現が可能です。
▶ 詳細:https://blog.google:contentReference[oaicite:91]{index=91}
🧠 Google AI Ultra
上級者向けAI体験、月額$249.99
Gemini 2.5 Proのすべての機能にアクセスできる「Google AI Ultra」は、プロフェッショナル向けのサブスクリプションサービスです。
▶ 詳細:https://blog.google:contentReference[oaicite:95]{index=95}
🕶️ Android XR
AR体験がもっと直感的に
スマートグラスなどの拡張現実(XR)機器とGeminiの連携により、ARがより直感的で便利に使えるようになります。
▶ 詳細:https://japanese.engadget.com:contentReference[oaicite:99]{index=99}
🧰 Gen AI SDK
AIをアプリに組み込むための開発ツール
セルゲイ・ブリンさん復帰が象徴する、GoogleのAIへの本気度
2025年のGoogle I/Oは、ただの技術発表会ではありませんでした。セルゲイ・ブリンさんのサプライズ登壇という歴史的な瞬間を含め、Googleが「AI中心の時代」を本気で切り開こうとしている姿勢が明確に示されました。
AGIへの挑戦というビジョン
セルゲイ・ブリンさんが語ったように、「AGI(人工汎用知能)」とは、特定のタスクだけでなく、あらゆる知的作業をこなすAIのことです。人間のように思考し、学び、自らを改善する能力を持つAGIは、科学・医療・教育など多くの分野に革命をもたらす可能性があります。
セルゲイ・ブリンさんの復帰の理由は、まさにこの「AGIの誕生に立ち会いたい」という科学者としての純粋な情熱にあります。そしてその目標に向けて、Gemini 2.5の開発は単なる技術革新にとどまらず、Google全体の未来戦略の中心となっているのです。
GoogleのAI戦略の3つの柱
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ユーザーの文脈理解と行動提案
Action Intelligenceの強化により、Googleは「ユーザーの意図を読むAI」を目指しています。これにより、必要なときに必要な情報や行動提案が得られるようになります。 -
自然なコミュニケーションの実現
リアルタイム翻訳、自然な音声合成、Geminiによる会話型検索など、人とAIのやりとりがより自然でスムーズになります。 -
開発者との共創による技術革新
AI StudioやGen AI SDKを通じて、開発者が簡単にAIを自分のアプリやサービスに組み込める環境が整いつつあります。これは、AI技術の民主化に向けた大きな一歩です。
AIは「ツール」から「パートナー」へ
これまでのAIは、単に人間の作業を補助するツールとして使われてきました。しかし今後は、AIが人間の考えを深めたり、創造的な活動を助けたりする「パートナー」として進化していくでしょう。
Google I/O 2025は、その転換点を象徴するイベントでした。そして何よりも、「科学の面白さ」や「未来を共に創る喜び」を、改めて多くの人に思い出させてくれる発表の数々でした。
AI2027にGoogleも関与していきそう…
「AI2027」は近未来を予測したSFです。その内容は、アメリカのOpenAIと中国のDeepSeekの熾烈なAI開発な競争が人類のディストピアを招くかもしれないという警告が示唆されています。

「AI2027」では、2027年に、続ける(Race)か? 止める(Slowdown)か?という選択肢が示されます。
AI開発の競争(Race)に、Googleも加わるとなると、止めることが難しくなり、さらにそのスピードが加速するかもしれませんね。重大な関心をもって見守りたいと思います。

この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
小規模事業者や中小企業を対象として、経営戦略立案とその後の実行支援、商品開発、販路拡大、マーケティング、ブランド構築等に係る総合的なコンサルティング活動を展開しています。実際にはWEBマーケティングやIT系のご依頼が多いです。
民民での直接契約を中心としていますが、商工三団体などの支援機関が主催するセミナー講師を年間数十回担当したり、支援機関の専門家派遣や中小企業基盤整備機構の経営窓口相談に対応したりもしています。
保有資格:中小企業診断士、情報処理技術者など
会社概要およびプロフィールは株式会社ドモドモコーポレーションの会社案内にて紹介していますので興味ある方はご覧ください。
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