単5電池をネット通販でオーダーしたが、間違ってオーダーしてしまった。使用用途は電子ろうそく。電池切れのようで交換しようと取り出したら単5の1.5V電池が2つ入っていた。(写真のとおり)
電池には、単1、単2、単3、単4があることは知っていたが、単5という電池を見たのは初めてだった。2つ直列に並べると単3電池くらいのサイズになるという小ささである。仕様を見ると、アルカリ電池で1.5Vと書いてある。ネットで調べてみると、販売している店舗はあまりなく、大型電気店か専門店にいくしかないようだったので、ネットでオーダーした。
ところが、この「ネットで単5を買う」という行為に思わぬ落とし穴があった。見た目も大きさもそっくりなのに、電圧がまったく違う電池が「単5」として売られていたのである。
結論を先に書いておく。
「単5電池」を買うときは、この2点だけは必ず確認する
- 電圧が「1.5V」であること
- 型番が「LR1」(海外メーカーなら「N」「E90」「MN9100」)であること
「23A」「A23」「LR-V08」「MN21」「V23GA」「L1028」と書かれた電池は、すべて12Vの別の電池である。単5の機器に入れてはいけない。
単5電池という表示には要注意!

単5電池は1.5Vなのか12Vなのかをチェックすること!
しかし、単5サイズというのはクセモノだった。
アマゾンなどのネット通販サイトで「単5」と検索するといくつかの種類が表示される。どれも同じだろうと思い、10個入りのパックが安かったのでオーダーした。
しかし、注文後になんだか気になってあらためて仕様を調べてみると「12V」と書いてある。1.2Vの間違いでもなく、1.5Vでもない。なんだこれは、と思いさらに調べると「キーレスエントリー」や「ワイヤレスチャイム」などで使う専用電池だった。キーレスエントリーとは自動車のワイヤレスキーでその電源用である。なるほど12Vとは自動車のバッテリーと同じ電圧なのかと妙に納得したが、問題はサイズである。
(あとで調べてわかったことだが、12Vになっているのは自動車とは関係なく、中に小さなボタン電池が8個重ねて入っているからだった。この仕組みは後半の比較表のところで説明する。)
単5電池のサイズと電圧
単5電池のサイズは、直径約12mm、長さ約30mmである。
一方、12Vもののほうは直径約10mm、長さ約28.5mmである。直径には若干の違いはあるが、長さはほぼ同じサイズ。これならほぼ同サイズと思ってもいいくらいだ。
念のためメーカーの公式仕様で確かめてみた。パナソニックの単5形アルカリ乾電池(LR1XJ)は直径12.0mm×高さ30.2mm、質量約9g。同じパナソニックの12Vアルカリ電池(LR-V08)は直径10.3mm×高さ28.5mm、質量約7.5gである。差は直径で1.7mm、高さで1.7mm。手に取って並べても、ぱっと見では区別がつかないレベルだ。
しかし、電圧は全く違う。正式な単5電池は1.5Vであるが、もうひとつのものは12Vである。つまり電圧は8倍もある。
サイズがほぼ同じだけに間違えて12Vものを器具に入れてしまうと、想定を大きく超える電圧がかかって過大な電流が流れることから、ランプなら焼き切れたり、発熱して燃えたりするなど、事故になるおそれがある。電子ろうそくの交換電池に単5を2本使うことが多いようなので、お年寄りなどが誤って使い、火を吹いて火事にでもなったりしたら非常に危険だ。

正式な単5電池は電圧が1.5Vである。
12Vものを単5電池といわないでほしい
調べてみると、12Vものは日本の「単1形〜単5形」という呼び名の仕組みには含まれていない。国際的には「8LR932」(LR932というボタン電池を8個直列にしたもの、という意味)と表記されることもあるが、一般にはまずなじみがない。そのため、製造メーカーごとに「LRV08(パナソニックの現行品はLR-V08)」「A23」「23A」「V23GA」「L1028」「MN21」「RV08」などの仕様名をだしているがなんともわかりにくい。いくつかのネットショップでは「単5」「単5電池」あるいは「単5互換」という表示がされていた。だから「単5」で検索するとヒットするのであるが、これらは単5ではなく別物である。
▼単5だと勘違いして誤って注文した電池

よく見ると、12Vとは書いてあるが、単5電池/10個セットという表示は絶対にやめてほしい。誤発注のものである。この商品の下部のお客様の声には「単5と思い購入してしまったので仕方ないですが、電子ろうそくを潰してしまいました。注意書きが必要だと思いました。」と書いてあった。このお客様の声を読んだおかげで間違いに気づいたのである。幸い、発見が早かったのでオーダーの取り消しはできたが、非常に間違えやすい表記である。ぜひあらためて欲しい。
【2026年追記】この記事を書いてから11年たったので、表記が改善されたかどうかあらためて調べてみた。残念ながら、大手の通販サイトでも12V電池の商品名に「アルカリ乾電池 単5形 12V」と書かれ、説明文に「単5乾電池と同じ大きさ・形状でありながら12Vの電圧」とある例が見つかった。大きさを伝えたい気持ちはわかるが、「単5形」という言葉だけを拾って買ってしまう人は今もいるはずだ。商品名の「単5」ではなく、電圧と型番で判断する。これが11年たっても変わらない自衛策である。

【比較表】単5電池(LR1)と12V電池(23A)の違い
ここからは2026年の更新で追加した内容である。まずは両者の違いを一覧表にまとめておく。寸法と質量はパナソニックの公式仕様(単5形アルカリ乾電池LR1XJ、12Vアルカリ電池LR-V08)の値で、他社製品では多少異なる。
| 項目 | 単5形アルカリ乾電池 | 12Vアルカリ電池 |
|---|---|---|
| 電圧 | 1.5V | 12V(単5の8倍) |
| 直径 | 12.0mm | 10.3mm |
| 高さ | 30.2mm | 28.5mm |
| 質量 | 約9g | 約7.5g |
| 中身 | 1個の電池 | ボタン電池(LR932)8個を直列につないだもの |
| 主な型番 | LR1、R1(マンガン)、N、E90、MN9100 | 23A、A23、LR-V08、MN21、V23GA、L1028、GP23A、8LR932 |
| 主な用途 | 電子ろうそく、レーザーポインターなどの小型機器 | 車のキーレスリモコン、ワイヤレスチャイム、ライター、ガレージのリモコンなど |
| 「単◯形」の呼び名 | 単5形(正式な呼び名) | なし(「単5形」は通称で、誤解のもと) |
なぜ12V電池は単5とそっくりな大きさなのか
12V電池の正体は、1.5Vのボタン電池(LR932)を8個、筒の中に積み重ねて直列につないだものである。1.5V×8個=12V。自動車のバッテリーと同じ12Vなのは、たまたま数字がそろっただけだった。
ボタン電池を8枚重ねると、ちょうど単5と同じくらいの長さになる。これがそっくりな見た目の理由である。ただし電圧は高くても、ためておける電気の量(容量)は小さい。参考値として、単5のアルカリ乾電池は650mAh程度、12Vの23Aは55mAh程度とされ、容量はおよそ10分の1しかない。車のキーレスリモコンのように「ボタンを押した一瞬だけ強い電波を飛ばす」用途に向いた電池なのである。
型番で見分ける!電池を買う前のチェックリスト

「単5」という言葉が当てにならない以上、頼りになるのは型番である。電池本体やパッケージ、通販の商品ページには必ず型番が書かれているので、次の一覧と照らし合わせてほしい。
単5(1.5V)の主な型番
- LR1:日本メーカーのアルカリ乾電池(パナソニックの「LR1XJ」、マクセルの「LR1(T)」など)
- R1:マンガン乾電池の単5
- N/E90:エナジャイザーの表記(Nはサイズ名)
- N/MN9100:デュラセルの表記
12V電池の主な型番(単5の代わりには使えない)
- 23A/A23/GP23A:もっとも一般的な呼び方
- LR-V08(LRV08):パナソニックの型番
- MN21:デュラセルの型番
- V23GA:バルタの型番
- L1028、RV08、8LR932:そのほかの表記
- 27A/A27/MN27/L828:さらに細い別サイズの12V電池(後述)
注文ボタンを押す前のチェックリスト
- 電圧表示は「1.5V」になっているか(「12V」なら別物)
- 型番は「LR1」または「N」になっているか
- 今使っている電池の刻印、機器の電池ボックス、取扱説明書の指定と一致しているか
- 商品名の「単5」「単5電池」「単5互換」「単5形」という言葉だけで判断していないか
- 「10個入りで安い」といったまとめ買いパックに飛びついていないか(筆者はこれで間違えた)
通販サイトで検索するときも、「単5 電池」ではなく「LR1」のように型番で検索すると、12V電池が混ざりにくくなる。逆に車のリモコン用の12V電池を探している人は「23A」で検索するのが確実である。
12V電池を単5の機器に入れるとどうなる?危険性と対処法

3V想定の機器に24Vがかかる計算
電子ろうそくのように単5を2本直列で使う機器は、1.5V×2本=3Vで動くように作られている。ここに12V電池を2本入れると12V×2本=24V。設計の8倍の電圧がかかることになる。
12V電池は単5より直径が1.7mm細く、長さも1.7mm短い。そのため電池ボックスの中で少しガタつくが、バネに押されて端子にきちんと触れてしまうことがある。「ちょっと緩いけど入った」と思ってスイッチを入れると、LEDや回路が一気に壊れたり、発熱したりするおそれがある。先ほどのお客様の声にあった「電子ろうそくを潰してしまいました」は、まさにこのパターンだろう。
逆に、12V電池を使う車のリモコンなどに単5を入れた場合は、電圧が1.5Vしかないので動かないだけである。危険は小さいが、そもそも太さが合わずに入らないことも多い。
もし間違えて入れてしまったら
特に、家族に高齢の人がいる家では、単5電池と12V電池を同じ引き出しに入れておかないことをおすすめする。電池を小袋に分けて「単5(1.5V)」「車のキー用(12V)」と書いておくだけでも、取り違えはかなり防げる。
12V電池と単5電池が使われている主な機器
どちらの電池が必要かは、機器によって決まる。代表的な例をまとめておく。
12V電池(23A)が使われている機器
- 自動車のキーレスエントリーのリモコン(古い年式の車や、後付けのキーレスなど)
- ワイヤレスチャイム(玄関チャイム)の送信ボタン
- ガレージのシャッターのリモコン
- 一部のライター、ホームセキュリティ機器のリモコンなど
なお、最近の車のスマートキーは、CR2032などのコイン形リチウム電池を使うものが多い。「車のキーの電池=12V」と思い込まず、今入っている電池の刻印を確認するのがいちばん確実である。
単5電池(LR1)が使われている機器
- 電子ろうそく(筆者の家の例)
- レーザーポインター
- 小型のペンライトなど、細長い小型機器
単5は単3や単4に比べて使う機器が少なく、店頭に置いていない店もある。買いに行く前に、今入っている電池の型番をスマホで撮影しておくと、店頭でも迷わずに済む。
まぎらわしい電池は他にもある:27Aと単6(AAAA)
単5と12V電池のほかにも、形が似ていて取り違えやすい電池がある。
| 電池 | 電圧 | 直径×高さ | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 単5(LR1) | 1.5V | 12.0×30.2mm | この記事の基準 |
| 23A(LR-V08) | 12V | 10.3×28.5mm | 単5とほぼ同じ長さ |
| 27A(A27) | 12V | 約8×約28mm | 23Aよりさらに細い。23Aとは太さが違い互換性なし |
| 単6(LR8D425・AAAA) | 1.5V | 8.3×42.5mm | 単5より細長い。日本の「単1形〜単5形」の規格にはない |
| 単4(LR03) | 1.5V | 10.5×44.5mm | 単5より約14mm長い |
※27Aと単6の寸法は代表的な製品の値。メーカーにより多少異なる。
特に「23A」と「27A」は、どちらも12Vで長さもほぼ同じなので、車のリモコン用に買うときに間違えやすい。数字が1つ違うだけで太さが2mm以上違い、入れ替えては使えない。また「単6」は日本の規格にない電池で、タッチペン(スタイラスペン)やペンライトなどに使われている。「単5より小さいから単6」ではなく、単5より細くて長い電池なので注意したい。
単5電池・12V電池(23A)はどこで買える?
単5電池(LR1)の買える場所
単5のアルカリ乾電池は、家電量販店やホームセンター、ネット通販で購入できる。一部の100円ショップで扱っていることもあるが、店舗によって品ぞろえが違うので、確実に買いたいなら量販店か通販がよい。
なお、パナソニックの単5形アルカリ乾電池は、使用推奨期限が「2年」と表示されている。長期保存が利く単3・単4の感覚で大量に買いだめすると使い切れないことがあるので、必要な本数+予備1パック程度にしておくのがよい。
12V電池(23A)の買える場所
12Vの23Aは、ホームセンターや家電量販店、ネット通販で購入できる。大手ホームセンターの通販サイトでもパナソニックのLR-V08が扱われている。車のキー用なら、ディーラーや車用品を扱う店で相談するのもひとつの方法である。
いずれの場合も、ネットで買うときは「LR1」「23A」と型番で検索し、注文前に電圧表示をもう一度確認する。これだけで筆者のような誤発注はまず防げる。
単5電池と12V電池に関するよくある質問
Q. 12V電池(23A)を単5の代わりに使えますか?
A. 使えない。大きさはほぼ同じでも電圧が8倍あるため、単5用の機器に入れると故障や発熱の原因になる。
Q. 単5電池を12V電池(23A)の代わりに使えますか?
A. 使えない。単5は1.5Vしかないので、12Vが必要な機器は動かない。そもそも単5のほうが太いため、電池ボックスに入らないことも多い。
Q. 23Aと27Aは同じものですか?
A. 別物である。どちらも12Vだが、23Aは直径約10mm、27Aは直径約8mmで太さが違う。機器が指定している型番を選ぶこと。
Q. 単4電池で単5の代わりはできますか?
A. できない。単4は単5より約14mm長いため、単5用の電池ボックスには入らない。
Q. 使い終わった12V電池はどう捨てればいいですか?
A. 23Aはアルカリ電池なので、乾電池と同じ区分で回収している自治体が多い。ただし分別のルールは自治体ごとに違うので、住んでいる市町村の案内を確認してほしい。捨てるときは端子をセロハンテープなどで絶縁しておくと安心である。
まとめ:単5は「1.5V」と「LR1」を確認すれば間違えない

最後にポイントをまとめておく。
- 単5電池(LR1)と12V電池(23A)は、直径も高さも差が1.7mmしかなく見た目はそっくり
- しかし電圧は1.5Vと12Vで8倍違う。12V電池の中身はボタン電池8個
- 通販では今も12V電池が「単5形」と表示されていることがある
- 買うときは商品名ではなく電圧(1.5V)と型番(LR1)で判断する
- 間違えて入れたらすぐに取り出し、熱や煙があれば触らずに冷めるのを待つ
端午の節句にオヤジギャグ(笑)
ちなみに今日(2015年5月5日の投稿時)は端午の節句である。単5の電池を誤発注した記念日になった。
(すみません、ここはオヤジギャグです)
2026年にこの記事を読み返してみても、この記念日の教訓はまったく色あせていなかった。電池を買うときは、「単5」の文字より先に「1.5V」を見る。これに尽きる。

この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
小規模事業者や中小企業を対象として、経営戦略立案とその後の実行支援、商品開発、販路拡大、マーケティング、ブランド構築等に係る総合的なコンサルティング活動を展開しています。実際にはWEBマーケティングやIT系のご依頼が多いです。
民民での直接契約を中心としていますが、商工三団体などの支援機関が主催するセミナー講師を年間数十回担当したり、支援機関の専門家派遣や中小企業基盤整備機構の経営窓口相談に対応したりもしています。
保有資格:中小企業診断士、情報処理技術者など
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