農業者に財務を学んでもらうにはサイゼリヤの事例がよかったみたいです

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sklupzaimu20220720_200.jpgいしかわ農業総合支援機構(INATO)が主催している農業者向け研修で、経営革新スキルアップセミナーというのがあります。これは次世代の農業経営者および後継者などへの総合的な経営能力向上のため研修で、年間約20回程度開催されます。今年度は6名の受講ということでした。
今日から3週連続で、遠田が講師を担当し「財務」を中心として研修を行います。開始時刻が平日の18時で、みっちり3時間。終了が21時というハードなスケジュールです。日中、農作業などでフル活動している農業者にとってはとてもきつい時間帯だと思いますが、本日参加した4名はとてもまじめに取り組んでいました。すばらしいですね。

研修時間は夜の18時から21時という眠い時間帯でした

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日中は肉体労働をする農業者にとって、夜の時間帯に研修を受けるというのはかなりきついと思います。しかも財務諸表をみたことがないという事業後継者さんもいえるなかで、財務の勉強ですから、眠くなりますよね。

なので、できるだけ眠くならないように、計算問題をしたり、クイズ形式にしたりして、取り組んでもらいました。

サイゼリヤの業績をBSで分析

BSを学ぶ事例ととしてサイゼリアの事例を紹介しました。

サイゼリヤは上場企業なので財務諸表が公開されています。

サイゼリヤIRニュース
https://www.saizeriya.co.jp/corporate/investor/ir/
から引用したデータを使って紹介しました。

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サイゼリヤの業績は3年ほど前までは絶好調でした。しかし、コロナ禍に直面して売上は急減し、48期(2020年)には大きな赤字を計上しています。49期(2021年)にはなんとか売上減少に歯止めがかかり、経営改善や補助金などの支援を受けたこともあり営業黒字に転換しています。

損益計算書(PL)を見れば売上や利益の増減はわかります。ここでは貸借対照表(BS)をみて、経営者としてどのように分析するかということを考えてもらいました。

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44期(2016年)と49期(2021年)のBSを比較してみました。

この2つのBSをみて、なにがどう変化したかを発見してもらいます。

そのうえで、なぜそのように変化したのか、その背景にはなにがあり、どのようなことを行った結果なのか、など仮説を立てて推測するという考えてもらう時間としました。

自分も利用したことがある身近な企業だと、みなさんも理解が進みますね。わりとすんなり腑に落ちた感じが得られてよかったです。サイゼリヤが好きなからですね。

実は私もサイゼリヤ大好きです。明日の夜あたりはサイゼリヤで一人豪遊しようと思っています(笑)

ちなみに、サイゼリヤは8月末決算ですが、今年度は増収増益になりそうです。株を買うなら今がチャンスかもしれませんね。
サイゼリヤの株主優待はお食事券がつきます。100株持っているともらえる食事券は2000円分。100株は現在27万円くらいの価値です。5年ほど前は100株で35万円くらいでしたので今なら割安感があります。

直近のデータでは、ROAが1.37%、PERが17.2倍でした。まだちょっと物足りない感じはありますが、今後よくなっていくことを期待したいです。