直近で2つの勉強会にて「AIを活用した記事の書き方」をテーマに講師としてお話しさせていただきました。1つめは4/26午前のWordPressMeetUPリアル開催で、2つめは4/27のWordPress勉強会のオンライン開催です。
発表内容は、私が自社で開発・運用している「自分専用のAIエージェント」を使ったブログ作成の自動化の裏側についての解説です。そのあとに意見交換の場があり、参加者の皆さんと活発な意見交換をすることができました。本記事では、その内容を振り返ってレポートします。
毎朝自動で5000文字を執筆!「どもどもAI」の全体像
この勉強会は事前告知していました。

この告知内容にそったカタチで進行しました。
まずはこのAIエージェントについて説明しました

私が運営しているAIエージェント「どもどもAI」は、人間が寝ている間に情報を収集し、毎朝4時に約5000文字の本格的なブログ原稿と5つの挿絵を自動で作成してくれます。
このシステムの司令塔となるのが、無料で使えるGAS(Google Apps Script)です。GASがGemini APIを呼び出し、各種ツールと連携しながら一連の作業を自動で進めます。ただし、WordPressへの最終的な投稿はAIに丸投げするのではなく、人間である私が内容を目視で確認した上で、手動(コピペ)で行う仕組みにしています。
ブログ記事自動生成の4つのステップ
システムは大きく4つのステップで構成されています。
ステップ1:情報収集(インプット)
AIに質の高い記事を書かせるためには「良質なエサ」となる情報が必要です。
・RSSによる自動取得: IT系ニュースサイトや気になるブログの最新記事情報を、GASで自動収集します。
・トレンド情報(手動): X(旧Twitter)のトレンドなど、今話題になっている情報を専用のGoogleドキュメントにメモしておきます。
・過去の自社記事: 内部リンクによるSEO強化のため、WordPressの過去記事40件(約5万文字)を毎日メールで送信し、GASに読み込ませています。
ステップ2:Geminiでの「企画会議」
いきなり執筆させるのではなく、集めた情報を元に、まずはAIに企画を練らせます。
・思考プロセスを踏ませる: 薄っぺらい内容やハルシネーション(嘘)を防ぐため、人間と同じように考えさせます。
・曜日別テーマ設定: 「月曜はAIやIT」「火曜日はDX」など、GAS側で曜日ごとにプロンプトを切り替え、読者が飽きない工夫をしています。
ステップ3:本格執筆
企画会議を経た後、実際の記事を執筆させます。
・HTMLタグ付きで出力: 見出し(h2など)を自動で付けるよう指示し、WordPressへのコピペ作業を楽にしています。
・プレーンテキスト出力: 編集しやすいよう、マークダウンなどを避けた文字だけの状態(約5000文字)で出力させます。
・AIの「思考ログ」: なぜそのテーマを選んだのかというプロセスも出力させ、私が公開前に意図を確認できるようにしています。
ステップ4:画像生成の自動化
記事が完成したら、見出し(h2)の内容に合わせてブログのアイキャッチや挿絵を自動生成します。 より精度の高い画像を生成するため、Geminiに一度「英語のプロンプト」を考えさせ、それを用いて画像を生成させるという工夫も行っています。
運用を成功させる3つの秘訣
このシステムを日々運用する中で、特に重要だと感じているポイントを3つお伝えしました。
究極の手抜き(UX)
・毎日新しいファイルを作るのではなく、常に「同じURL」のGoogleドキュメントに原稿が上書きされる仕組みにすることで、朝の確認とコピペ作業を極限までシンプルにしています。
AIは毎日「育てる」もの
・最初から完璧な記事はできません。毎日出力を見ながらプロンプトをチューニングしていくことが成功の鍵です。
最後は「人間」の目を入れる
・完全自動投稿も可能ですが、意図せぬ表現のリスクを防ぐため、ゼロから文章を作るのはAIに任せ、最終確認と公開責任は人間が担うという協働スタイルをとっています。
意見交換:参加者層の違いで生まれた「2つの視点」
後半の意見交換では、ブログ作成以外にも私が自作したGAS×AIの業務改善ツール(サイト分析ツールや運賃比較システムなど)をご紹介し、皆さんと意見交換を行いました。
実は、今回の内容は「WordPress Meetup」と、別のビジネス向けの「WordPress勉強会」の2カ所で同じテーマで発表を行っています。非常に興味深かったのは、参加者の層によって、その後の意見交換の方向性がまったく違うものになったことです。
開発者・エンジニア層からの視点(WordPress Meetup)
WordPressMeetUPは全国各地で開催されており、石川県でも定期的に開催されています。3月に開催されたときは私も一参加者として参加しています。

今回は4/26に金沢市ものづくり会館で開催されました。

WordPress Meetupの参加者は、技術的なバックグラウンドを持つ開発側の方が中心でした。そのため、議論も自然とディープな技術論へ発展しました。
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生成AIモデルの使い分け: ChatGPT、Gemini、そしてClaudeをどのように使い分けるかという議論が白熱しました。特に開発現場では「Claude」を利用している方が目立ち、用途に応じたAIの選定プロセスに高い関心が集まりました。
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エンジニアとしての危機感: GASとAIを組み合わせることで、プログラミング素人でも数時間で実用的なシステム(運賃比較アプリなど)が作れてしまう現実に対し、「ここまで簡単にできてしまうと、我々開発者が提供できる価値(アドバンテージ)が減っていくのではないか」という、技術者ならではのリアルな危機感や葛藤も共有されました。
経営者・ビジネス層からの視点(ビジネス向け勉強会)
このWordPress勉強会はタスクマザー中野治美さんが主催しているオンライン開催の勉強会です。参加者はサイト運営側の経営者層が多く、ECサイト運営やWEBコンテンツを作り運営する立場の方々が主体です。

今回は4/27午後にオンライン(Teams)にて開催されました。

経営者や一般社員が多く集まるこっちの場では、技術論よりも「自社にどう安全に、かつ効果的に導入するか」という実務的な課題にフォーカスが当たりました。
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業務直結ツールの反響: 運送会社ごとに異なる条件(距離や中継料金など)を加味して最安値を一瞬で弾き出す「運賃比較システム」のように、現場の無駄な作業を直接減らせるツールへの反応が非常に良く、「自社でも似たようなことができないか」という具体的な相談が多く飛び交いました。
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セキュリティとアカウント管理: 企業データを扱うにあたり、無料のGoogleアカウントを使用する際の情報漏洩リスク(AIの学習データに使われる懸念)や、有料のGoogle Workspaceのライセンス契約、ドメインの運用といった「ガバナンスとセキュリティ」に関する悩みが議論の中心となりました。
立場により「AI」への見え方やアプローチが違いました
AIによる自動化は、ビジネス側には「圧倒的な業務効率化とコスト削減のチャンス」として歓迎される一方で、開発側には「既存のスキルセットの見直しを迫る脅威」としても映っています。
しかし、AIはあくまで道具であり、それを「自社の課題解決にどう組み込むか」を設計する人間の力は、これからも不可欠です。
今回のように、立場の違う皆さんと知見を共有できる場は私自身にとっても大変刺激になりました。ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。

この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
小規模事業者や中小企業を対象として、経営戦略立案とその後の実行支援、商品開発、販路拡大、マーケティング、ブランド構築等に係る総合的なコンサルティング活動を展開しています。実際にはWEBマーケティングやIT系のご依頼が多いです。
民民での直接契約を中心としていますが、商工三団体などの支援機関が主催するセミナー講師を年間数十回担当したり、支援機関の専門家派遣や中小企業基盤整備機構の経営窓口相談に対応したりもしています。
保有資格:中小企業診断士、情報処理技術者など
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