金沢マラソンで街じゅうがにぎわった2026年10月25日の日曜日。交通規制で「どこにも出かけられないから」という理由も手伝って(?)、第345回どもどもカフェには今回もいろいろな顔ぶれが集まってくれました。
話題の中心は、なんといっても今週世間を騒がせたPHPの脆弱性問題。「うちのサイト、大丈夫だった?」という声から始まり、気づけば「そもそもウェブサイトって今後も必要なの?」という、なかなか深いところまで話が広がりました。
どもどもカフェ
本日の雑談内容

まずは恒例の近況報告から
どもどもカフェは、いきなり本題に入らないのがお約束。まずは一人ずつ近況を話してもらいます。今回も、なかなかバラエティに富んでいました。
- パソコンが遅くて買い替えを考えていたけれど、SSDを交換したら見違えるほど速くなって新品を買わずに済んだという方。これは賢い選択です。
- 金沢マラソンの交通規制で外に出られず、「それならカフェに」と参加してくれた方。マラソンさまさまです。
- 最近は山登りばかりしていて、PHPのニュースを見て「そういえば自分のサイト…」と思い出して駆けつけてくれた方。
- 名古屋で開かれたアジア大会にボランティアスタッフとして参加し、前日にパラ大会の閉会式を終えたばかりという方。お疲れさまでした!
- 金沢でオペラを鑑賞してきたうえに、この日の夜にはワイン教室も控えているという、なんとも優雅な週末を過ごしている方。
- 食事中に歯の詰め物がポロッと取れてしまい、歯医者に行くのがちょっと憂うつ…という方。みんなで「がんばって」とエールを送りました。
- 翌日から自分のスペースで個展を開くという方。準備で忙しいなか、顔を出してくれました。
山にオペラにアジア大会に個展。どもどもカフェの参加者は、本当に毎回いろんな世界を見せてくれます。
そもそも「PHPの脆弱性」って何だったの?
さて本題です。参加者のあいだでも理解度にかなり差があったので、まずは基本の確認から始めました。
参加者のひとりが、とてもわかりやすいたとえを出してくれました。「PHPはホームページを動かすためのプログラム。そこにセキュリティの穴が見つかったということは、家の鍵が簡単に開けられてしまう状態になっていたということ」。まさにその通りです。
PHPは世界のウェブサイトのおよそ7割で動いているといわれるほど広く使われています。WordPressで作ったブログやお店のホームページも、ほとんどがPHPの上で動いています。今回は首相がXで深夜に「今夜対応してほしい」と呼びかけたこともあって、一気に社会問題として注目を集めました。

カフェの中にも、実際に対応に追われた人がいました。お客さんのサイト3件の対応をしたという方は、「1件はWordPressが古すぎてアップデートできないので、新しくサイトを作り直す方向で検討中。もう1件はサイトを止めた」とのこと。現場のリアルな声です。
勝負は「公開された瞬間」から始まっていた
今回の修正プログラムが公開されたのは、10月21日の深夜23時(日本時間)。私はこの話をするとき、少し力が入りました。
脆弱性の情報が公開されると、その瞬間から攻撃する側と守る側の競争が始まります。「明日の朝やればいいか」では、場合によっては遅いのです。
私自身は、公開時刻の前にFTPでサーバーにつないで自分のサイトをいったん停止しておきました。翌朝6時にエックスサーバー側でパッチが当たったことを確認し、8時に再公開。我ながら、夜なべ仕事でした。
一方で、別の参加者は「22日のお昼のワイドショーで初めて知って、夕方にサイトを止めた。その後サーバー会社から『パッチ適用済み』の連絡が来たので再公開した」とのこと。正直なところ、多くの人にとって対応のタイミングは遅めでしたが、それでも実害がなかったのは運がよかった面もある、という話になりました。
そして今回あらためて感じたのが、エックスサーバーの対応の早さです。利用者が多いサーバー会社がすばやくパッチを当ててくれたおかげで、多くの人が比較的安全に乗り切れました。カフェの中でも「エックスサーバーは信頼できる」という声が上がっていました。
今回は「予行演習」にすぎないかもしれない
ここで私が一番伝えたかったのは、今回で終わりではないということです。
最近はAIを使って脆弱性を見つける動きが急速に進んでいます。守る側がAIで穴を見つけられるなら、攻める側も同じことができる。脆弱性が見つかるスピードも、攻撃されるスピードも、これからどんどん速くなっていくはずです。
そう考えると、今回の騒ぎは「本番前の予行演習」だったのかもしれません。今回はサーバー側の対応で乗り切れましたが、次も同じようにいくとは限らない。そんな少しピリッとした空気がカフェに流れました。
PHPは「OS」、WordPressは「アプリ」
続いて、PHPのバージョンとWordPressの管理の話になりました。
私がよく使うたとえは、PHPはパソコンでいうOS(WindowsやmacOSのような土台)、WordPressはその上で動くアプリというものです。古いバージョンのPHP(7.4以前など)を使い続けるのは、サポートが終わったWindowsを使い続けるようなもの。今回は最新版でも問題が出ましたが、サーバー側がパッチを当てることで対応できました。
ここで「自分のサイトのPHPバージョンってどうやって見るの?」という質問が出ました。実は、PHPのバージョンは外から見えないように設定されていることが多いのです。WordPressのバージョンは確認できても、PHPのバージョンは別物。サーバーの管理画面で見るか、サーバー会社に問い合わせるのが確実です。
そして日々の防御策として一番効くのは、WordPress本体・プラグイン・テーマのすべてを自動更新にしておくこと。テーマにCocoonを使っているという方は「たぶん自動更新になっていると思う」とのことでしたが、念のため確認してもらうことになりました。
ただし注意点もあります。デザイナーさんがオリジナルで作ったテーマなどは、自動更新すると表示が崩れることがあるため、自動更新にできない場合もあります。このあたりはサイトごとの事情に合わせて考える必要がありますね。
「サイトを閉じる」も立派な選択肢
話が大きく動いたのは、山登りの参加者からのこんな相談でした。
「WordPressのサイトをほぼ放置していて、更新もできていない。この機会に閉じようかと思っているんだけど、どうやればいい?」
これは、実はとても大事なテーマです。メンテナンスしないまま公開し続けるサイトは、時間がたつほど危険になります。だから「閉じる」は立派な選択肢です。ただし、やり方を間違えると思わぬ落とし穴があります。
私がお伝えしたのは、いきなり廃止するのではなく、まずは非公開にするということ。そのうえで、サーバー契約やドメインをどうするかをゆっくり決めればいいのです。
特に気をつけたいのが独自ドメインの扱いです。
- ドメインを手放すと、数か月後には誰でも取得できるようになります。悪意のある人が取得して、なりすましサイトに使うおそれがあります。
- そのドメインのメールアドレスを使っていた場合、メールが届かなくなります。銀行などのサービスにそのアドレスで登録していると、本人確認ができずログインできなくなる可能性もあります。
「商工会議所を退会してしまって相談先がない」という声もありましたが、国の機関である中小機構では月に数回オンライン相談ができ、北陸三県の事業者なら利用できます。こういう制度は、知っているかどうかで大きな差がつきますね。
これからのウェブサイト、どうする?
最後は、ウェブサイトそのものの今後について話が広がりました。
ひとつの方向性は、PHPを使わない静的なHTMLサイトにすること。最近はClaude CodeやChatGPTのCodexといった生成AIを使えば、静的サイトも作りやすくなりました。ログイン画面がないぶん、攻撃される入口がぐっと減ります。実際、参加者の中には「自分のブログはもうAIを使って静的HTMLに移行済み」という方もいて、さすがでした。
もうひとつは、SNSとnoteだけで運営するという選択肢。「SNSだけでやっているお店も増えている。自分のお客さんがどのメディアを見ているのかを確かめる、いい機会」という意見も出ました。ただし、SNSやnoteはサービスが終わってしまうリスクもあるので、そこは頭の片隅に置いておきたいところです。
正直に言うと、WordPressを含むウェブサイト運営は、これから手間とコストの割に成果が出にくくなっていく可能性が高いと私は感じています。今回のPHP騒動は、自分のサイトの在り方を見直す絶好のタイミングなのかもしれません。
そんな話の締めくくりに、ある参加者がぽつりと言った一言が印象に残りました。「37年前から『人がやることは機械ができる』と思っていた。ようやく機械が追いついてきた感じがする」。重みのある言葉に、思わずみんなでうなずいてしまいました。
それぞれの「宿題」
今回のカフェでは、参加者それぞれに持ち帰りの宿題ができました。
- サイトを閉じようか迷っている方は、まずサーバーの契約内容と、独自ドメインのメールを使っているかどうかを確認。必要に応じて中小機構のオンライン相談も活用。
- PHPのバージョンがわからなかった方は、サーバーの管理画面かサーバー会社で確認。
- Cocoonを使っている方は、WordPress・プラグイン・テーマの自動更新設定をチェック。
- そして私は、GASで作った脆弱性診断ツールで、希望する参加者のサイトのPHPバージョンや脆弱性をチェックする係。さっそくチャットにURLを貼ってもらいました。
本日のどもどもカフェ、おわりに
マラソンの歓声が遠くに聞こえるような日曜日の午後、ゆるい近況報告から始まって、気づけばセキュリティとウェブの未来まで語り合った今回のどもどもカフェ。難しい話題でも、みんなで話すと不思議と前向きな気持ちになれるのがこの場の良さだと、あらためて感じました。
「自分のサイト、ちょっと心配かも」と思った方は、まずはPHPのバージョンと自動更新の設定を確認するところから始めてみてください。
次回のどもどもカフェも、どうぞお気軽にご参加ください。お待ちしています!
本日の雑談で、みなさんの近況や話題は以下のような感じでした。
というわけで今日も楽しく雑談できました。
どもどもカフェは参加者のおかげで成り立っています。
ありがとうございます。
ペコリ m(__)m
日曜日午後3時は、まったり雑談タイムになればいいなと思っていますので、興味とおひまのある方は、ぜしぜしご参加ください。
どもどもカフェは毎週日曜日の午後3時開催

「どもどもカフェ」への参加は、
・ちょっと暇だったから
・なんだかおもしろそうだったから
・ZOOMの練習がしたかったから
・遠田幹雄に興味があったから
・オヤジギャグをかましたかったから
・経営やITで相談したいことがあったから
・その他…
など、
あくまで雑談ですからなんでもよいです(笑)
参加無料です。
ZOOMのミーティング情報名は「どもどもカフェ」
トピック: どもどもカフェ
日曜午後3時のコーヒータイム、株式会社ドモドモコーポレーションの遠田幹雄と気軽に雑談してみませんか?飲み物片手にどうぞ。
時間: 15:00より(30分程度)
※毎週日曜日
※遠田は15時前からZOOMでスタンバイしています。早めに来ていただいたほうがいろいろとサポートもできるし、1対1でお話しできるかもしれません。そのころのBGMはFM番組の「山下達郎のサンデーソングブック」だと思います。毎週欠かさずに聴いているので(笑)
どもどもカフェの参加方法
どもどもカフェの参加方法を簡単にしました。
1.専用メルマガに登録(任意です)
2.開始時刻少し前に参加URLをクリックする
という2ステップにしました。
どもどもカフェ専用メルマガがあります
どもどもカフェ専用のメルマガを用意しています。どもどもカフェに参加された方にカフェの様子や次回の告知などを連絡するための通信手段です。基本的にどもどもカフェ実施後に週1回送ります。どもどもカフェに参加したい方は、ぜひこのメルマガに登録してください。
・どもどもカフェに参加する方はぜひこのメルマガに登録おねがいします。
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バックナンバーはこちらです。
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どもどもカフェは日曜日午後3時少し前に開始
日曜日の午後3時前くらいになったら「参加する」のURLをクリックして、しばらく待機してください。当方のミーティング開始の準備が整ったら雑談開始です。
▼以下の画像をクリックするとZOOMのどもどもカフェに移動します

https://www.dm2.co.jp/domodomocafe/
↑このリンクをクリックするとZOOMに入室できるページに移動します。
または、
https://us02web.zoom.us/join
↓
ミーティングID: 862 2024 7714
そのあとにパスコードが必要です。
※パスコードは cafe5060 です。
クリックすると待機画面になります。

左がスマホ、右がパソコンの画面です。
この画面になったらしばらくお待ち下さい。開始時刻になったらどもどもカフェがスタートします。
以下、注意事項です。
基本は1対1くらいのイメージで、多くても数名程度の少人数を想定しています。6名以内がベターかなと思っています。もしも参加希望者が7名以上いた場合は、少し待機していただくか場合によっては入室をあきらめてもらうことになりますのでご了承ください。
うまく参加できなかったということが起きた場合は、翌週あらためてチャレンジしてみてください。
どもどもカフェに複数の人が参加している場合は他の人の迷惑になるような言動を慎んで頂くようおねがいします。楽しく雑談し、ZOOMの練習をしましょう。もしも、不適切な言動が続くようだったり、場にそぐわないと私が判断したりした場合は、強制退室させて頂く可能性があります。
対話の様子は自動的に録画されますが、その内容を参加者に許可なく公開することはありませんのでご安心ください。
なお、どもどもカフェの終了期限はとくに設定していませんが、参加者0人が2週続いたら終了しようと考えています。
どもどもカフェのFBやメルマガなど
Facebookのどもどもカフェグループhttps://www.facebook.com/groups/domodomocafe
(カフェ参加者の交流の場として非公開運営中です、参加希望者は連絡ください)

この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
小規模事業者や中小企業を対象として、経営戦略立案とその後の実行支援、商品開発、販路拡大、マーケティング、ブランド構築等に係る総合的なコンサルティング活動を展開しています。実際にはWEBマーケティングやIT系のご依頼が多いです。
民民での直接契約を中心としていますが、商工三団体などの支援機関が主催するセミナー講師を年間数十回担当したり、支援機関の専門家派遣や中小企業基盤整備機構の経営窓口相談に対応したりもしています。
保有資格:中小企業診断士、情報処理技術者など
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