3月3日午後、富山県民会館にてAIセミナーの講師を担当しました。セミナータイトルは「AIでDX業務改善」で、受講対象者は宿泊業関係の経営者や管理者さんでした。
久しぶりに富山市内まで自家用車で来ました。すっかり雪が溶けたこともあり、渋滞もなくスムーズに来ることができました。
AIでDX業務改善という研修会
会場は富山県民会館

この日はあいにく雨模様でしたので、良いアングルでじっくりと写真撮影する間もなく建物内に入りました。富山県民会館は富山市内中心部にある大きな建物で、駐車場も広いため、車を降りてから玄関までが遠いです。

今回の研修会会場は5階でした。

14時開始の前に会場入りしてセッティングをしました。

富山県民会館の研修室の窓から見える風景を撮影してみました。こうしてみるとそれほど雨は強くないようですね。
研修会は14時開始
今回の研修会は、富山県ホテル旅館生活衛生同業組合と日本旅館協会富山県支部の共済でした。

セミナーの様子は、参加者のプライバシーに配慮し写真をイラスト化しました。
最後に紹介したのは宿泊業向けのアプリのアイデアです
セミナーの内容については割愛させていただきます。

上記のセミナー内容とほぼ同じような感じですので、セミナー内容について知りたい場合は上記のリンク先の記事をご覧になってみてください。
以下は、今回のセミナーの最終ページで紹介した内容です。宿泊業の方々が実現可能なアイデアを優先度と難易度別に提案しました。
重要度・インパクトが高いアイデア 10選
運営の根幹に関わり、ミス削減や売上向上に直結するものです。
・マルチチャネル予約通知の自動集約
各OTAからのバラバラな形式の通知メールをGeminiが解析し、共通のGoogleスプレッドシートへ自動記帳。
・クチコミ返信案の自動生成(多言語対応)
Googleマップ等のクチコミを収集し、内容(満足/不満点)をGeminiが分析。その宿らしいトーンで返信案を自動作成。
・パーソナライズされた「ウェルカムレター」の自動作成
予約時の要望(記念日、アレルギー等)を読み取り、一人ひとりに最適化した挨拶文をGoogleドキュメントで自動生成。
・競合価格の自動調査・レポート化
周辺施設の公開価格を収集(スクレイピング連携)し、Geminiが市場動向を分析。自社の価格調整案をチャットに通知。
・シフト表と稼働率の自動照合
過去の稼働実績と予測を元に、最適なスタッフ配置(シフト案)をGeminiが提案。
・食材在庫管理と献立最適化
在庫リストと予約人数を照らし合わせ、フードロスを最小限にする翌日の仕入れ・献立を提案。
・館内FAQボットの高度化
「近くのコンビニは?」「Wi-Fiが遅い」等の質問に対し、GASで作ったLINE/Web窓口でGeminiが自然な対話で回答。
・多言語マニュアルの自動更新
日本語で作成した最新のオペレーション手順を、Geminiが文脈を汲み取った自然な多国語に翻訳しGoogleドキュメントに展開。
・売上予測ダッシュボードの構築
スプレッドシートのデータを元に、Geminiが「来月の懸念点と対策」を添えたグラフ付きWebアプリを生成。
・インシデント報告書の要約と傾向分析
日々の日報から「トラブル」の項目を抽出し、週次で再発防止策をGeminiがまとめて経営層へ送信。
すぐに導入・着手できそうなアイデア 10選
仕組みがシンプルで、現場の「ちょっとした手間」を解消するものです。
・メールの自動分類・優先度付け
問い合わせメールをGeminiが「至急(変更・キャンセル)」「通常(質問)」「営業」に自動でラベル分け。
・忘れ物管理表の自動入力
忘れ物の特徴をスマホで入力すると、Geminiがカテゴリー分けして管理用シートへ登録。
・請求書・領収書データの自動抽出
PDFで届く取引先からの請求書をGeminiが読み取り、支払日と金額をスプレッドシートへ転記。
・日報の自動要約(要点抽出)
長くなりがちなスタッフの日報から、申し送り事項だけを3行で要約してGoogle Chatへ通知。
・SNS投稿案の自動作成
宿の風景写真や献立写真をアップするだけで、GeminiがInstagram用のキャプション(ハッシュタグ付)を生成。
・周辺観光情報のカスタマイズ案内
顧客の年齢層や天気に合わせ、近隣の観光スポットをGeminiが選定してメール送信。
・求人応募者の一次スクリーニング
フォーム届いた応募者の経歴と自社の求める条件を照合し、面接の優先度を判定。
・清掃チェックリストの自動生成
客室タイプ(和室・洋室・特別室)に応じた清掃の重点ポイントを、その日の宿泊者に合わせて生成。
・社内会議の議事録自動構成
録音ファイルをテキスト化したものを、Geminiが「決定事項」「次回宿題」に整理。
・アンケート結果のポジ・ネガ判定
宿泊後のアンケート結果を読み込み、改善すべき点を箇条書きで即時に抽出。
質疑応答では情報の安全性についての質問を受けました
セミナー後にいくつかの質問をお受けしました。そのさいにとても重要な案件がありましたのでここで紹介しておきます。
その質問は「notebookLMを使って資料の要約などに使っていますが、その場合は生成AIのモデルに学習されていますか?」というようなことでした。
ここで、あらためて私がGeminiにて確認しましたので、その回答をここで紹介しておきます。
質問の概要とGemini の回答

notebookLMを使って資料の要約などに使っていますが、機密情報を入力してもよいでしょうか?たとえば取引先から送られた書類を読み込ませて要約するということはその内容がAIモデルに学習されますか?もしそうだとしたら、GoogleWorkspaceに契約したアカウントで使うとモデルでの学習は避けられますか?

NotebookLMを資料の要約にご活用いただいているのですね。大量のテキストを読み解くのに非常に便利ですが、業務で使うとなると機密情報やプライバシーの扱いは最も気になるポイントだと思います。
結論から申し上げますと、NotebookLMはアップロードしたデータをAIモデルの学習に使用しません。 詳細と、業務利用における重要な注意点を整理しましたので参考にしてください。
1. AIモデルの学習について
NotebookLMのプライバシーポリシーにおいて、ユーザーがアップロードしたドキュメント(PDFやGoogleドキュメントなど)や、入力した質問内容が、GoogleのAIモデルのトレーニングに使用されることはないと明言されています。
これは無料の個人用Googleアカウントで利用する場合でも同様ですので、「読み込ませた取引先の書類の内容が学習され、他の誰かの回答として出力されてしまう(情報漏洩する)」といった心配はありません。
2. Google Workspaceアカウントを使うメリット
AIモデルに学習されないという点は個人アカウントでも同じですが、業務で機密情報を扱うのであれば、Google Workspace(企業向け)アカウントでのご利用を強く推奨します。
Workspace環境で利用することで、以下のようなエンタープライズレベルのセキュリティが適用されます。
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データ保護基準の適用: GmailやGoogleドライブと同等の、法人向けの厳格なコンプライアンスとセキュリティポリシーが適用されます。
-
外部共有の制限: 個人の無料アカウントでは「リンクを知っている全員」にノートブックを公開できてしまいますが、Workspace環境では外部ドメインへの共有を制限できるため、ヒューマンエラーによる情報漏洩を防ぎやすくなります。
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データアクセスの制御: 操作している本人が閲覧権限を持つデータしか処理されない仕組みになっており、管理者が組織のデータ保護を適切にコントロールできます。
3. 機密情報を入力する際の重要な注意点(必ずご確認ください)
システム上はAIに学習されることはなく安全ですが、「取引先から送られた機密書類をクラウドサービス(NotebookLM)にアップロードする行為」そのものについては慎重な判断が必要です。
以下の2点をご確認ください。
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自社のセキュリティポリシー: 企業によっては「会社が公式に許可していない外部クラウドツール(シャドーIT)への機密情報の入力」を社内規程で禁止している場合があります。
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取引先とのNDA(秘密保持契約): 取引先と結んでいる契約上、第三者のサーバー(この場合はGoogleのクラウド環境)にデータを保存・アップロードすることが許可されているかどうかの確認が必要です。
まずは、自社の情報システム部門やセキュリティ担当者に「Google Workspace環境下で、NotebookLMに社外の機密情報を読み込ませて業務利用してもよいか」を確認していただくのが最も確実で安全な進め方です。
無料版を企業として使い続けることはリスクが高いです
AIがデータを学習するかどうかという点だけで見れば無料版も安全に思えますが、「企業としてのデータ管理(ガバナンス)」という観点では、無料の個人用アカウントでの業務利用は非常に大きなリスクを伴います。
担当者の方に納得していただくために、以下の4つのポイントに分けて説明すると説得力が増します。
1. 会社としてのデータ管理権限がない(ガバナンスの欠如)
無料のGoogleアカウントは、あくまで「個人」に紐づくものです。そのため、そのアカウント内にアップロードされた機密データや作成された要約データは、会社側で管理・コントロールすることが一切できません。
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もしその社員が退職した場合、業務データがそのまま持ち出されてしまうリスクがあります。
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パスワードの使い回しなどで個人のアカウントが乗っ取られた場合、会社としてアカウントを停止したり、データを保護する手段がありません。
2. ヒューマンエラーによる情報漏洩を防げない
無料版のNotebookLMでは、作成したノートブックのURLを「リンクを知っている全員」に共有することができてしまいます。
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Workspace(企業向け)であれば、管理者が「社外への共有を禁止する」といったシステム的な制限をかけられますが、無料版ではそれができません。
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担当者に悪意がなくても、操作ミス一つで社外秘のデータが誰でもアクセスできる状態になってしまう危険性が常にあります。
3. トラブル発生時の原因究明ができない(監査ログの不在)
万が一、取引先の情報が漏洩したという疑いが出た場合、企業は「誰が、いつ、何のデータにアクセスし、どう扱ったか」を調査する責任があります。
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Workspace環境であれば、管理者が操作ログを追跡して被害範囲を特定できますが、個人の無料アカウントではログの調査が不可能です。
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結果として、取引先に対して適切な報告ができず、企業の信用失墜に直結します。
4. 企業向けの利用規約(SLA)が適用されない
無料版のサービスは消費者向けの利用規約が適用されており、企業が求めるセキュリティ基準や可用性を保証するものではありません。
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多くの企業間取引で結ばれる秘密保持契約(NDA)では、「適切なセキュリティ管理下で情報を扱うこと」が求められます。個人の無料クラウドサービスにアップロードする行為自体が、NDA違反とみなされる可能性があります。

この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
小規模事業者や中小企業を対象として、経営戦略立案とその後の実行支援、商品開発、販路拡大、マーケティング、ブランド構築等に係る総合的なコンサルティング活動を展開しています。実際にはWEBマーケティングやIT系のご依頼が多いです。
民民での直接契約を中心としていますが、商工三団体などの支援機関が主催するセミナー講師を年間数十回担当したり、支援機関の専門家派遣や中小企業基盤整備機構の経営窓口相談に対応したりもしています。
保有資格:中小企業診断士、情報処理技術者など
会社概要およびプロフィールは株式会社ドモドモコーポレーションの会社案内にて紹介していますので興味ある方はご覧ください。
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