県外に住む友人が金沢へ遊びに来てくれました。 滞在時間は限られており、「夕方の2時間ほどだけ金沢城あたりを見学したい」とのこと。石川県民の私としては、腕の見せ所です。事前にプランを練り、いくつかの選択肢を用意して金沢駅で友人と合流。結果として、今回は最も金沢らしい「金沢城王道ルート」を楽しんでもらうことになりました。
今日は、実際に友人と回ったコースと、私が提案した「夕暮れ時の金沢を楽しむための視点」をシェアしたいと思います。
夕暮れ時の金沢を楽しむ散策プラン
実際に回った「夕暮れの王道コース」
今回の所要時間は、15:30スタートの約2時間。 あえて建物の中(有料エリア)には入らず、移ろいゆく景色と食を楽しむことに特化した行程です。
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金沢駅を出発: バスで「21世紀美術館前」へ。
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兼六園へ: 真弓坂(まゆみざか)から入場。
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ここで嬉しい発見!お互い65歳以上だったので、入園料は無料でした。免許証など年齢を証明するものを見せればOKです。
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金沢城公園へ: 兼六園を抜け、茶屋が並ぶ通りから石川門へ。

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夕暮れの散策: 石川門から入城し三の丸広場から二の丸へ。夕日が沈み、ライトアップが始まりかたけ幻想的な時間を楽しみました。

- 玉泉院丸庭園: 写真右奥に見えるガラス張りの建物は、庭園を眺めながら抹茶や和菓子を楽しめる休憩所「玉泉庵(ぎょくせんあん)」です。この庭園は、高低差を活かした立体的な構造が特徴で、夕方から夜にかけて行われるライトアップも非常に幻想的で人気があります。

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城下町へ: 鼠多門(ねずみたもん)を抜け、尾山神社へ。

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夕食: そのまま歩いて近江町市場へ。予約していた「近江町食堂」で海の幸を堪能。私はベジタリアン仕様に変更してもらいました。

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見送り: 金沢駅近くのホテルまで送り届けました。

まさに「金沢のいいとこ取り」のような2時間の観光+飲食でした。
夕方スタートだから「マジックアワー」の魔法を使う
今回、悩みでもあり制限だったのが夕方の2時間ほどしか観光時間がないということでした。そこで、逆にこの時間だからこそ楽しめるプランはないかと考えました。
今の時期、金沢の日没は16:40頃。つまり、散策中に「夕暮れ」から「夜のライトアップ」へと空の色が変わるマジックアワーに立ち会えるベストな時間帯なのです。
当日の提案内容(2つのルート)
実は当日、友人には2つのプランを提案していました。ご自身の観光の参考にしてみてください。
前提:時間との勝負
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有料エリア(五十間長屋など): 最終入館が16:30です。内部を見たい場合は急ぐ必要があります。
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私のおすすめ: 外観と庭園散策だけで十分楽しめるため、あえて無理をせず「無料エリア中心」の散策を推奨しました。
① 王道ルート:兼六園下(石川門)から入る
「これぞ金沢城!という景色を最初に見たい」方向け
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石川門~三の丸広場: 入ってすぐに「五十間長屋・菱櫓・橋爪門続櫓」がドーンと広がる、写真撮影のベストスポットです。
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メリット: 最初に一番有名な景色が見られます。
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今回採用したルート: 友人はこちらを選びました。やはりテレビで見るあの景色は外せなかったようです。
② 新・城下町ルート:鼠多門(尾山神社)から入る
「雰囲気重視で、ロマンチックに歩きたい」方向け
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鼠多門~玉泉院丸庭園: 近年整備された新しい動線です。ステンドグラスが美しい尾山神社を抜け、黒い海鼠壁(なまこかべ)の門をくぐると、美しい庭園が広がります。
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私のアドバイス: 庭園のライトアップが17:00前後に映えるため、こちらから入るのも非常に「ウケが良い」コースです。
そもそも、金沢城公園内の主要な観光スポットは?
金沢城は「石垣の博物館」とも呼ばれるほど見どころが多いですが、特に押さえておくべき主要スポットを整理しました。
建物の見どころ(メインエリア)
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五十間長屋(ごじっけんながや)・菱櫓(ひしやぐら)・橋爪門続櫓(はしづめもんつづきやぐら)
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三の丸広場から見える、長く連なる巨大な建物群です。金沢城のシンボル的な景観で、有料エリアとして内部を見学することも可能です。
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石川門(いしかわもん)【重要文化財】
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兼六園側の入り口にある門です。現存する江戸時代の建物で、夜のライトアップも美しいです。
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河北門(かほくもん)
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金沢城の「実質的な正門」です。平成22年に復元されました。ここからの眺めも素晴らしいです。
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鼠多門(ねずみたもん)・鼠多門橋
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令和2年に復元された新しいスポットです。黒い海鼠壁(なまこかべ)が特徴で、尾山神社と直結しています。
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景色・散策の見どころ
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三の丸広場(さんのまるひろば)
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五十間長屋を正面に見据える広大な芝生広場です。写真撮影のベストスポットです。
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石垣(いしがき)
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場所によって積み方が全く異なる石垣が点在しています。特に、粗い積み方の「野面積み」や、デザイン性の高い「色紙短冊積み」などは見ものです。
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知っておくとお得な「入場料」の話
今回、友人も驚いて喜んでくれたのが入場料の仕組みです。
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基本は無料: 金沢城公園や兼六園は、敷地を歩くだけなら無料です。(兼六園は通常有料ですが、早朝などは無料開放の時間もあります)
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65歳以上は「誰でも」無料: ここがポイントです。「県民だけ」ではありません。 窓口で運転免許証や保険証など年齢がわかるものを提示すれば、県外にお住まいのご友人も含めて無料になります。
これは意外と知られていない情報なので、シニア世代の方をご案内する際はぜひ教えてあげてください。
夕方の金沢観光:まとめ
雨上がりの濡れた石垣が黒く光る様子や、薄暗がりの中に浮かび上がる五十間長屋。 これらは、日中の明るい時間帯には見られない特別な表情です。
「夕方の2時間しかない」ではなく、「夕方の2時間だからこそ見られる景色がある」。 そんなことを再確認した、友人との散策でした。
皆さんも、県外からのお客様を案内する際は、ぜひこの「夕暮れ王道ルート」を試してみてください。

この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
小規模事業者や中小企業を対象として、経営戦略立案とその後の実行支援、商品開発、販路拡大、マーケティング、ブランド構築等に係る総合的なコンサルティング活動を展開しています。実際にはWEBマーケティングやIT系のご依頼が多いです。
民民での直接契約を中心としていますが、商工三団体などの支援機関が主催するセミナー講師を年間数十回担当したり、支援機関の専門家派遣や中小企業基盤整備機構の経営窓口相談に対応したりもしています。
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