2008年4月よりパートタイム労働法が大幅に改正され施行された。企業は就業規則の見直しを迫られている。企業とパートさんに労働契約書が必要になり、労働契約という概念を考え直す機会となった。就業規則のプロフェッショナル社会保険労務士に助言を仰ぎながら、就業規則を修正する。
パートタイム労働者を1人でも雇っている事業主の方は、
1 雇い入れの際、労働条件を文書などで明示してください<改正法第6条>
2 雇い入れ後、待遇の決定に当たって考慮した事項を説明してください<改正法第13条>
3 パートタイム労働者から通常の労働者へ転換するチャンスをととのえてください<改正法第12条>
パートタイム労働者と通常の労働者の均衡(バランス)のとれた待遇のために、
4 賃金(基本給、賞与、役付手当等)は、パートタイム労働者の職務の内容、成果、意欲、能力、経験などを勘案して決定するよう努めてください<改正法第9条第1項>
5 教育訓練は、職務の内容、成果、意欲、能力、経験などに応じて実施するよう努めてください<改正法第10条第2項>
6 福利厚生施設(給食施設、休憩室、更衣室)の利用の機会をパートタイム労働者に対しても与えるよう配慮してください<改正法第11条>
さらに、パートタイム労働者の職務の内容(業務の内容と責任の程度)が通常の労働者と同じ場合は、
7 人材活用の仕組みや運用などが通常の労働者と一定期間同じ場合、その期間の賃金は通常の労働者と同じ方法で決定するよう努めてください<改正法第9条第2項>
8 職務の遂行に必要な能力を付与する教育訓練は、通常の労働者と同様に実施してください<改正法第10条第1項>
さらに、退職までの長期にわたる働き方が通常の労働者と同じ状態のパートタイム労働者については、
9 すべての待遇についてパートタイム労働者であることを理由に差別的に取り扱うことが禁止されます<改正法第8条>
パートタイム労働者と事業主の間に苦情や紛争が発生した場合は、
10 事業主の方はパートタイム労働者から苦情の申出を受けたときは自主的に解決するよう努めてください<改正法第19条>